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公開番号
2024157523
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-07
出願番号
2024062199
出願日
2024-04-08
発明の名称
一重項酸素の発生方法、一重項酸素の発生システム、一重項酸素の発生キット、及び一重項酸素発生剤
出願人
キヤノン株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C01B
13/02 20060101AFI20241030BHJP(無機化学)
要約
【課題】従来よりも一重項酸素の発生量を増加させることができる、フタロシアニン化合物に電磁放射線を照射することにより一重項酸素を発生させる方法、一重項酸素の発生システム、一重項酸素の発生キット及び一重項酸素発生剤を提供することにある。
【解決手段】一重項酸素の発生方法であって、該発生方法は、フタロシアニン化合物の結晶に電磁放射線を照射することによって、一重項酸素を発生させる工程を含み、CuKα線を用いたX線回折測定により得られる該フタロシアニン化合物の結晶のX線回折パターンにおいて、回折角2θ=5°~35°の範囲内にピークが存在し、該範囲内における最も強度の高いピークの半値幅が2.50°以下である、ことを特徴とする一重項酸素の発生方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
一重項酸素の発生方法であって、
該発生方法は、フタロシアニン化合物の結晶に電磁放射線を照射することによって、一重項酸素を発生させる工程を含み、
CuKα線を用いたX線回折測定により得られる該フタロシアニン化合物の結晶のX線回折パターンにおいて、回折角2θ=5°~35°の範囲内にピークが存在し、
該範囲内における最も強度の高いピークの半値幅が2.50°以下である、ことを特徴とする一重項酸素の発生方法。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記電磁放射線の波長が、0.001nm以上10nm以下である、請求項1に記載の一重項酸素の発生方法。
【請求項3】
前記結晶の個数平均粒径が、30nm以上300nm以下である、請求項1又は2に記載の一重項酸素の発生方法。
【請求項4】
前記フタロシアニン化合物が、原子番号11以上の原子を含有する、請求項1又は2に記載の一重項酸素の発生方法。
【請求項5】
前記フタロシアニン化合物が、中心金属原子を有する金属フタロシアニン化合物である、請求項1又は2に記載の一重項酸素の発生方法。
【請求項6】
前記中心金属原子が、原子番号11以上の原子である、請求項5に記載の一重項酸素の発生方法。
【請求項7】
前記金属フタロシアニン化合物が、軸配位子を有する、請求項5に記載の一重項酸素の発生方法。
【請求項8】
前記軸配位子が、ハロゲン原子又はヒドロキシ基である、請求項7に記載の一重項酸素の発生方法。
【請求項9】
前記X線回折パターンにおいて、回折角2θ=5°~35°の範囲内に複数のピークが存在し、該範囲内における強度の高い上位2個のピークの半値幅が0.70°以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の一重項酸素の発生方法。
【請求項10】
前記フタロシアニン化合物の結晶がガリウムフタロシアニン化合物又はチタニルフタロシアニン化合物の結晶である、請求項1又は2に記載の一重項酸素の発生方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、一重項酸素の発生方法、一重項酸素の発生システム、一重項酸素の発生キット、及び一重項酸素発生剤に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
活性酸素の一種である一重項酸素は、その高い反応性・酸化力により有機物の酸化分解やウイルス・細菌の殺傷、生体内においてはがん細胞の殺傷等に活用されている。
一重項酸素の発生方法としては、例えば水酸化カリウムなどで塩基性にした過酸化水素水溶液と塩素ガスを反応させる、化学酸素ヨウ素レーザーの励起酸素発生器の様な化学的な手法がある。あるいはより簡便な手法として、光などの電磁波により三重項励起状態となった色素分子と、酸素分子の系間交差により一重項酸素を発生させる光化学的な手法もある。
後者の方法の実用例としては一重項酸素によるがん細胞の殺傷療法である光線力学療法がある。色素分子として具体的にはポルフィリン化合物、フタロシアニン化合物が挙げられる。
【0003】
しかし従来この一重項酸素発生方法は色素の励起に可視光、もしくは赤外光を必要とするため、実用上は励起光が照射可能な範囲でしか使用できない制約がある。これは色素の周囲に何らかの励起光を遮蔽する媒質が存在する場合特に問題となる。例えば光線力学療法では、生体深部に充分な励起光をどのように照射するかが課題となっている。
従来この課題を解消するべく生体透過性が高い、より長波長の光で励起するよう色素分子を設計する等の試みがなされてきた。
【0004】
また、より媒質の透過性が高い励起手段を求めて、X線による励起も試みられている。これはポルフィリン等の色素分子をX線で直接励起する手法(特許文献1)の他に、X線を色素近傍の重元素等で吸収させ、励起した重元素からの励起光により色素を励起する手法(特許文献2)がある。また重元素へのX線照射で生じるオージェ電子により色素を励起する手法も知られている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-155239号公報
特表2010-523690号公報
特表2017-532340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら現状励起手段として可視光・赤外光を用いる場合、励起光の長波長化を行ったとしても、人体の様な媒質への吸収を免れるものではなく、対象領域での一重項酸素発生量はその用途に求められる必要量を必ずしも満足するものではなかった。
また励起手段としてX線を用いる場合、現状社会的に広く普及している実用性が高いX線の単色光源が存在せず、波長が連続的な、所謂白色光源しか存在しないという問題がある。そのためこれらX線照射による励起では、単色光源が普及している光励起に比べ励起効率が低く、一重項酸素の発生量を増加させる手段が必要とされていた。
【0007】
本開示の少なくとも一の態様は、上記課題を解決し、従来よりも一重項酸素の発生量を
増加させることができる、一重項酸素の発生方法の提供に向けたものである。
また、本開示の少なくとも一の態様は、上記課題を解決し、従来よりも一重項酸素の発生量を増加させることができる、一重項酸素の発生システムの提供に向けたものである。
また、本開示の少なくとも一の態様は、上記課題を解決し、従来よりも一重項酸素の発生量を増加させることができる、一重項酸素の発生キットの提供に向けたものである。
また、本開示の少なくとも一の態様は、上記課題を解決し、従来よりも一重項酸素の発生量を増加させることができる、一重項酸素発生剤の提供に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一つの態様によれば、
一重項酸素の発生方法であって、
該発生方法は、フタロシアニン化合物の結晶に電磁放射線を照射することによって、一重項酸素を発生させる工程を含み、
CuKα線を用いたX線回折測定により得られる該フタロシアニン化合物の結晶のX線回折パターンにおいて、回折角2θ=5°~35°の範囲内にピークが存在し、
該範囲内における最も強度の高いピークの半値幅が2.50°以下である、ことを特徴とする一重項酸素の発生方法が提供される。
【0009】
また、本開示の他の態様によれば、
フタロシアニン化合物の結晶と、
該結晶に電磁放射線を照射するための線源を有する装置と、
を備え、
CuKα線を用いたX線回折測定により得られる該フタロシアニン化合物の結晶のX線回折パターンにおいて、回折角2θ=5°~35°の範囲内にピークが存在し、該範囲内における最も強度の高いピークの半値幅が2.50°以下であり、
該結晶から一重項酸素を発生させるものである、
一重項酸素の発生システムが提供される。
【0010】
また、本開示の他の態様によれば、
フタロシアニン化合物の結晶と、
該結晶に電磁放射線を照射するための線源と、
を備え、
CuKα線を用いたX線回折測定により得られる該フタロシアニン化合物の結晶のX線回折パターンにおいて、回折角2θ=5°~35°の範囲内にピークが存在し、該範囲内における最も強度の高いピークの半値幅が2.50°以下であり、
該結晶から一重項酸素を発生させるものである、
一重項酸素の発生キットが提供される。
(【0011】以降は省略されています)
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