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公開番号
2025105715
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2025069256,2020212460
出願日
2025-04-21,2020-12-22
発明の名称
導電性樹脂組成物、及び樹脂成形体、電気接点部材、感光体ドラムフリンジ、軸受け部材、複写機本体、トナーカートリッジの機構部品
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
59/02 20060101AFI20250703BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】導電性フィラーを含有するPOM樹脂組成物において、POM樹脂の熱分解が少なく、さらには吸水率が低く、射出成形用途として実使用上問題ない導電性POM樹脂組成物を提供する。
【解決手段】主成分としてポリアセタールと、カーボンブラックと、黒鉛と、にオキサゾリン基含有化合物とその反応生成物を加えて導電性樹脂組成物とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
主成分としてポリアセタールと、カーボンブラックと、黒鉛と、を含有する導電性樹脂組成物であって、
オキサゾリン基含有化合物とその反応生成物とを含有することを特徴とする導電性樹脂組成物。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
前記カーボンブラック1gに対して、前記オキサゾリン基含有化合物とその反応生成物との和の化学量論量が0.02mmol以上2mmol以下であることを特徴とする請求項1に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項3】
前記オキサゾリン基含有化合物が、分子構造内に芳香環を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項4】
前記オキサゾリン基含有化合物が、以下の式(1)で示されるオキサゾリン誘導体であることを特徴とする請求項3に記載の導電性樹脂組成物。
TIFF
2025105715000006.tif
30
157
〔上記式中、Rは水素又はオキサゾリン基、Xは単結合又は炭素数5以下の炭化水素鎖を示し、その末端が他の共重合成分と共重合していてもよい。〕
【請求項5】
さらに、芳香族リン系化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項6】
前記芳香族リン系化合物が、トリフェニルホスフィンであることを特徴とする請求項5に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項7】
前記カーボンブラックの含有量が樹脂組成物中で7質量%以上13質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項8】
前記カーボンブラックは、フタル酸ジブチル吸油量が250ml/100g以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項9】
さらに、脂肪酸エステルを含有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の導電性樹脂組成物。
【請求項10】
前記脂肪酸エステルが、ミリスチン酸セチル及びステアリン酸ステアリルのうちの少なくとも一種であることを特徴とする請求項9に記載の導電性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアセタールを主成分として含有する導電性樹脂組成物、及び該導電性樹脂組成物からなる成形体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリアセタール(POM樹脂)はバランスの取れた機械的性質と優れた摺動性を持つ樹脂であり、特に摺動性が優れていることから、歯車をはじめとする各種の精密機構部品やOA機器などに広く使用されている。特に近年では様々な用途において部材一体化が要求されており、摺動性以外の特性として導電性を付与するため導電性フィラーを添加して、摺動の際に発生する静電気の除去性能や導電配線としての機能を持った部材へ適用されている。
この導電性フィラーを添加したPOM樹脂組成物は、フィラーの添加により溶融粘度が上昇するため可塑化の工程で発熱が起こりやすい。またフィラーの表面等にPOM樹脂の分解反応を促進する活性水素、特に酸性のプロトンを持った有機官能基があると、熱分解物であるホルムアルデヒドが発生しやすい。
特許文献1には導電性カーボンブラックや黒鉛を添加した上で、オレフィン系樹脂、脂肪酸と脂肪族アルコールからなるエステル、そしてエポキシ化合物を配合することにより、熱安定性と高い導電性を付与したPOM樹脂組成物が開示されている。係るPOM樹脂組成物においては、脂肪酸と脂肪族アルコールからなるエステルが滑剤として作用して混練や可塑化成形等の工程での発熱を抑え、エポキシ化合物が活性水素を有する有機官能基と反応して、分解反応を抑制するものと考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-269996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エポキシ化合物は活性水素を有する官能基との反応でエポキシ基が開環して、縮合した官能基の隣接位炭素に親水性のヒドロキシ基を有する縮合物を与える。そのため、エポキシ化合物の構造やエポキシ官能基の当量、縮合物相手の構造にもよるが、反応生成物の吸水率は一般に2%前後と高い傾向がある。そのため、特許文献1に開示されたPOM樹脂組成物においては、一般に、吸水率が0.2%乃至0.3%のPOM樹脂にエポキシ化合物を添加してその反応を伴う押出混練を行った場合、POM樹脂単体と比較して吸水率の上昇が見込まれる。乾燥と吸水の可逆現象は樹脂成形体の湿度環境変動時の寸法安定性に影響を与えることから、POM樹脂組成物の吸水率が上昇することは好ましいことではない。
本発明の課題は、導電性フィラーを含有するPOM樹脂組成物において、POM樹脂の熱分解が少なく、さらには吸水率が低い導電性POM樹脂組成物、及び成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一は、主成分としてポリアセタールと、カーボンブラックと、黒鉛と、を含有する導電性樹脂組成物であって、
オキサゾリン基含有化合物とその反応生成物とを含有することを特徴とする。
本発明の第二は、上記本発明の導電性樹脂組成物からなることを特徴とする樹脂成形体である。
本発明の第三は、上記本発明の樹脂成形体からなることを特徴とする、電気接点部材、感光体ドラムフリンジ、軸受け部材、複写機本体、トナーカートリッジの機構部品である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、高い導電性と低い吸水率を有する導電性POM樹脂組成物、及び成形体を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
【0008】
<導電性樹脂組成物の構成>
本発明の導電性樹脂組成物は、ポリアセタール(POM樹脂)を主成分とし、導電性フィラーとしてカーボンブラックと黒鉛とを含有する樹脂組成物であり、オキサゾリン基含有化合物とその反応生成物とを含むことを特徴とする。本構成においてカーボンブラックと黒鉛とを組み合わせることで、高い導電性と摺動性とが得られる。
【0009】
オキサゾリンは化学式C
3
H
5
NOを持つ5員環複素環式化合物である。オキサゾリン基を分子構造内に有するオキサゾリン基含有化合物は、カルボン酸やフェノールといった有機官能基と反応して、オキサゾリン基が開環したN-アシルエタノールアミンと有機官能基との縮合化合物を与えることが知られている。一例として、芳香環を有するオキザゾリン化合物とフェノール類との反応を以下に示す。
【0010】
TIFF
2025105715000001.tif
40
157
上記式中、Rは水素又はオキサゾリン基、Xは単結合又は炭素数5以下の炭化水素鎖を示し、その末端が他の共重合成分と共重合していてもよい。また、Xは非共有電子対(元素や官能基なし)、又は酸素原子、ヒドロキシル基を示す。
(【0011】以降は省略されています)
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