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公開番号2025095057
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023210834
出願日2023-12-14
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G03G 9/08 20060101AFI20250619BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】 低温定着性及び耐ホットオフセット性に優れるトナーの提供。
【解決手段】 トナー粒子が樹脂成分として式(1)で表されるユニット(a)を有する結晶性ビニル樹脂を含有し、樹脂成分がユニット(a)を樹脂成分の質量を基準として15.0質量%以上40.0質量%以下含有し、トナー粒子のクロロホルム可溶分Wのアセトニトリル/クロロホルム溶出成分をグラジエントLC分析して分離した成分中のユニット(a)の含有量及び100℃における貯蔵弾性率が特定の関係を有する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂成分を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
前記トナー粒子が、前記樹脂成分として、下記式(1)で表されるユニット(a)を有する結晶性ビニル樹脂を含有し、
前記樹脂成分が、前記ユニット(a)を、前記樹脂成分の質量を基準として15.0質量%以上40.0質量%以下含有し、
TIFF
2025095057000012.tif
66
113
前記式(1)中のR

は水素原子又はメチル基を表し、nは15~35の整数を表し、
クロロホルムを用いて前記トナー粒子のソックスレー抽出を行い、18時間抽出して得られたクロロホルム可溶分から、リサイクルHPLCにより分子量2000以下の成分を除去したものをクロロホルム可溶分Wとし、
前記クロロホルム可溶分Wに対して、貧溶媒としてのアセトニトリル及び良溶媒としてのクロロホルムを使用し、アセトニトリル100体積%の移動相からクロロホルム100体積%の移動相に直線的に変化させ、溶出成分をグラジエントLC分析したとき、
横軸を前記移動相中のクロロホルムの割合(体積%)とし、縦軸を荷電化粒子検出器を用いて検出した前記溶出成分の信号強度(μA)としたグラフにおいて、複数の極大値が存在し、
前記複数の極大値の中で強度が最も大きい極大値及び強度が2番目に大きい極大値のうち、前記移動相中のクロロホルムの割合が小さい方の極大値を極大値PAとし、前記移動相中のクロロホルムの割合が大きい方の極大値を極大値PBとし、前記極大値PA及び前記極大値PBの間に存在する強度が最も小さい極小値を極小値BABとし、前記極小値BABのクロロホルムの割合をVAB体積%(ただし、20.0<VAB<95.0)とし、前記移動相中のクロロホルムの割合が20.0体積%以上VAB体積%未満の成分を成分Aとし、前記移動相中のクロロホルムの割合がVAB体積%以上95.0体積%以下の成分を成分Bとしたとき、
前記樹脂成分が、前記成分Bを、前記樹脂成分の質量を基準として40.0質量%以上80.0質量%以下含有し、
前記クロロホルム可溶分Wにおける前記ユニット(a)の含有量をWC質量%とし、前記成分Bにおける前記ユニット(a)の含有量をWB質量%としたとき、
WC及びWBが、下記式(2)を満足し、
WB/WC≧0.70 (2)
前記トナー粒子の100℃における貯蔵弾性率をG’(T)とし、前記成分Bの100℃における貯蔵弾性率をG’(B)としたとき、
G’(T)及びG’(B)が、下記式(3)及び(4)を満足する、
5.0×10

Pa≦G’(T)≦1.0×10

Pa (3)
2.0×10

Pa≦G’(T)-G‘(B)≦6.0×10

Pa (4)
ことを特徴とするトナー。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記成分Bが、前記ユニット(a)を、前記成分Bの質量を基準として25.0質量%以上50.0質量%以下含有する、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記成分Bの重量平均分子量(Mw)が、30000以上200000以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記樹脂成分が、前記成分Aを、前記樹脂成分の質量を基準として10.0質量%以上60.0質量%以下含有する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記樹脂成分が、クロロホルム不溶分を、前記樹脂成分の質量を基準として3.0質量%以上15.0質量%以下含有する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項6】
前記トナー粒子が、ワックスを含有し、
前記ワックスが、4価以上8価以下のアルコールと脂肪族モノカルボン酸のエステル、及び、4価以上8価以下のカルボン酸と脂肪族モノアルコールのエステルワックスからなる群より選択される少なくとも一である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項7】
前記トナー粒子が、前記結晶性ビニル樹脂を含有するコアと、非晶性樹脂を含有するシェルと、を有するコアシェル構造を有する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項8】
前記成分Bが、ラクタム構造を有する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項9】
前記ラクタム構造が、5員環のラクタム構造を有するユニットを含有する、請求項8に記載のトナー。
【請求項10】
前記結晶性ビニル樹脂が、前記ユニット(a)を導入するための(メタ)アクリル酸エステルを含むビニル系単量体を重合させた後、さらに他のビニル系単量体を水素引き抜き反応により反応させることにより得られた結晶性ビニル樹脂を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、トナーに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電子写真装置において、省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられ、定着装置にかかる熱量の大幅な削減が検討されている。トナーにおいては、低エネルギーでの定着が可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。
【0003】
低温での定着を可能にするための手法として、特許文献1には、可塑剤を添加したトナーが記載されている。可塑剤は、トナーのガラス転移温度(Tg)を維持したまま、結着樹脂の軟化速度を速くする作用を有しており、低温定着性を向上しうる。しかしながら、可塑剤が溶融した後、結着樹脂を可塑させるというステップを経てトナーが軟化するため、トナーの溶融速度には限界があるため、さらなる低温定着性の向上が望まれている。
【0004】
そこで、結着樹脂として結晶性樹脂を使用する方法が検討されている。トナー用の結着樹脂として一般的に用いられる非晶性樹脂は示差走査熱量計(DSC)測定において明確な吸熱ピークを示さないが、トナーが結晶性樹脂成分を含有する場合には、DSC測定における吸熱ピーク(融点)が現れる。
【0005】
結晶性樹脂は、分子鎖が規則的に配列することにより、融点よりも低温においてはほとんど軟化しないといった性質を有する。また、融点を越えると結晶が急激に溶融し、それに伴った急激な粘度の低下が起こる。このようにシャープメルト性に優れる結晶性樹脂は、トナーの低温定着性の向上に有用な材料として注目されている。
【0006】
結晶性樹脂として、長鎖アルキル基を分子内の側鎖に有する結晶性ビニル樹脂を使用したトナーが挙げられる。通常、結晶性ビニル樹脂は、主鎖に側鎖としての長鎖アルキル基が結合した構造を有し、側鎖の長鎖アルキル基同士が結晶化することで、結晶性樹脂となる。
【0007】
特許文献2には、結晶性ビニル樹脂を使用したトナーとして、長鎖アルキル基を有する重合性単量体と、SP値の異なる非晶性の重合性単量体を共重合した結晶性ビニル樹脂と、を使用したトナーが記載されている。
【0008】
ただ、結晶性ビニル樹脂には、高温での粘度が低下しやすく、ホットオフセットが発生しやすいといった課題がある。その対策として、特許文献3には、結晶性樹ビニル樹脂に加えて、非晶性樹脂を含むドメインマトリクス構造を形成したトナーが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2013/047296号
特開2022-162968号公報
特開2021-096463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところが、結晶性ビニル樹脂及び非晶性樹脂を併用したトナーは、定着時におけるグロスの低下が起こりやすくなることが分かった。定着時には、結晶性ビニル樹脂は溶融状態になることで急激な粘度低下が生じる。これに対して、非晶性樹脂は溶融状態になっていない、又は、溶融していても粘度低下速度が遅いことで、トナーの内部に相対的に粘度の高い部分と低い部分が生じる。それにより、ホットオフセットが生じやすく、定着画像の表面に微小な凹凸が生じ、グロスが低下すると考えられる。この現象は、それぞれの樹脂の溶融状態に差が生じやすい低温定着及び高速印字の系において顕著に生じることが分かった。
(【0011】以降は省略されています)

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