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公開番号
2024156593
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2023141339,2023070804
出願日
2023-08-31,2023-04-24
発明の名称
静電チャック
出願人
TOTO株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01L
21/683 20060101AFI20241029BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】接合層の厚さ及びヤング率を適切なものとし、誘電体基板に加わる熱応力を低減することのできる静電チャック、を提供する。
【解決手段】静電チャック10は、誘電体基板100と、金属材料により形成されたベースプレート200と、誘電体基板100とベースプレート200との間に設けられた接合層300と、を備える。接合層300の厚さをT(μm)とし、-100℃における接合層300のヤング率をE(MPa)としたときに、E≦0.04×T-0.04の条件を満たす。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
誘電体基板と、
金属材料により形成されたベースプレートと、
前記誘電体基板と前記ベースプレートとの間に設けられた接合層と、を備え、
前記接合層の厚さをT(μm)とし、
-100℃における前記接合層のヤング率をE(MPa)としたときに、
E≦0.04×T-0.04
の条件を満たすことを特徴とする静電チャック。
続きを表示(約 260 文字)
【請求項2】
前記誘電体基板には貫通穴が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項3】
前記貫通穴のうち、前記接合層とは反対側の端部における直径が0.2mm以下であることを特徴とする、請求項2に記載の静電チャック。
【請求項4】
前記接合層の厚さが100μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の静電チャック。
【請求項5】
前記接合層はシリコーン接着剤を硬化させたものであることを特徴とする、請求項1に記載の静電チャック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は静電チャックに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
例えばCVD装置等の半導体製造装置には、処理の対象となるシリコンウェハ等の基板を吸着し保持するための装置として、静電チャックが設けられる。静電チャックは、吸着電極が設けられた誘電体基板と、誘電体基板を支持するベースプレートと、を備え、これらが互いに接合された構成を有する。吸着電極は、誘電体基板に内蔵されるのが一般的であるが、金属であるベースプレートが吸着電極として用いられる場合もある。吸着電極に電圧が印加されると静電力が生じ、誘電体基板上に載置された基板が吸着され保持される。
【0003】
処理中においては、プラズマに曝されることにより基板の温度は上昇し、誘電体基板の温度も上昇する。一方、ベースプレートには低温の冷媒が供給されるため、ベースプレートの温度は-60℃もしくはそれ以下の温度まで低下することもある。基板の処理に伴う各部の温度変化や、誘電体基板とベースプレートとの間の温度差等に起因して、誘電体基板には大きな熱応力が加わる。
【0004】
熱応力による誘電体基板の破損を防止するためには、誘電体基板とベースプレートとの間を繋ぐ接合層の材料として、適切な物性を有する材料を選定する必要がある。例えば下記特許文献1では、-60℃における接合層(接着部材)の貯蔵弾性率を100MPa以下とすること、等が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-23088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
接合層の材料として、可能な限りヤング率の小さな材料を用いれば、誘電体基板に加わる熱応力を小さくすることができる。しかしながら、接合層に求められる伝熱性能等に鑑みれば、接合層のヤング率をいくらでも小さくできるわけではない。接合層の材料は、ヤング率が所定の上限値以下であるという条件の下で、求められる伝熱性能等を考慮して適宜選定する必要がある。
【0007】
接合層を厚くするほど、誘電体基板に加わる熱応力は小さくなる。このため、接合層を厚くするほど、接合層のヤング率の上限値を大きくすることができる。このように、「接合層の厚さ」と、「接合層のヤング率の上限値」とは、互いに相関のあるパラメータとなっている。
【0008】
ただし、接合層に求められる伝熱性能等に鑑みれば、接合層をいくらでも厚くできるわけではない。伝熱性能等の要求仕様を満たしつつ、誘電体基板に加わる熱応力を抑えるためには、「接合層の厚さ」と、「接合層のヤング率の上限値」と、の相関を考慮しながら、それぞれのパラメータを適切に設定する必要がある。しかしながら、これらの相関をどのように考慮すべきか等について、これまでに具体的な検討は行われていない。
【0009】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、接合層の厚さ及びヤング率を適切なものとし、誘電体基板に加わる熱応力を低減することのできる静電チャック、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明に係る静電チャックは、誘電体基板と、金属材料により形成されたベースプレートと、誘電体基板とベースプレートとの間に設けられた接合層と、を備える。接合層の厚さをT(μm)とし、-100℃における接合層のヤング率をE(MPa)としたときに、E≦0.04×T-0.04の条件を満たす。
(【0011】以降は省略されています)
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