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公開番号
2024152137
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023066134
出願日
2023-04-14
発明の名称
水中電動機
出願人
株式会社荏原製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H02K
5/132 20060101AFI20241018BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】水中電動機の内部で発生した気体に起因する軸受のドライ状態を防ぎ、軸受の潤滑および冷却を維持することができる、信頼性を向上させた水中電動機を提供する。
【解決手段】水中電動機は、第1軸受3および第2軸受5によって回転可能に支持された回転軸7と、回転軸7の軸方向においてモータステータ20の両側に配置された第1周壁25および第2周壁26と、第1周壁25および第2周壁26に固定された円筒壁30を備える。モータステータ20は密閉されたステータ室40内に配置されている。回転軸7は、その端部7aから軸方向に延びる軸穴52と、軸穴52に連通するラジアル穴55を有しており、ラジアル穴55は、回転軸7の外周面で開口する出口56を有し、出口56は、第1軸受3およびステータ40室よりも軸方向において外側に位置している。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
内部に封入液が封入された水中電動機であって、
モータハウジングと、
前記モータハウジング内に配置された第1軸受および第2軸受と、
前記第1軸受および前記第2軸受によって回転可能に支持された回転軸と、
ステータコアおよび巻線を有するモータステータと、
前記回転軸に固定されたモータロータと、
前記回転軸の軸方向において前記モータステータの両側に配置された第1周壁および第2周壁と、
前記第1周壁および前記第2周壁に固定され、前記モータステータの径方向内側に位置する円筒壁を備え、
前記モータハウジング、前記円筒壁、前記第1周壁、および前記第2周壁によって密閉されたステータ室内に前記モータステータが配置されており、
前記モータロータは、前記軸方向において前記第1軸受および前記第2軸受の間に配置されており、
前記回転軸の一方の端部は、前記モータハウジング内に位置しており、
前記回転軸は、前記端部から軸方向に延びる軸穴と、前記軸穴に連通するラジアル穴を有しており、
前記ラジアル穴は、前記回転軸の外周面で開口する出口を有し、
前記出口は、前記第1軸受および前記ステータ室よりも前記軸方向において外側に位置している、水中電動機。
続きを表示(約 310 文字)
【請求項2】
前記水中電動機は、前記第1軸受を保持する第1軸受ブラケットをさらに備えており、
前記ラジアル穴の前記出口は、前記第1軸受ブラケット内に位置している、請求項1に記載の水中電動機。
【請求項3】
前記第1軸受ブラケットは開口を有しており、前記開口は、前記ラジアル穴の前記出口の半径方向外側に位置している、請求項2に記載の水中電動機。
【請求項4】
前記水中電動機は、前記回転軸の外周面に固定されたバランスリングをさらに備えており、
前記バランスリングは、前記軸方向において前記第1軸受と前記モータロータとの間に位置している、請求項1に記載の水中電動機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプなどを駆動するための水中電動機に関し、特に内部に封入液が封入された水中電動機に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
深井戸の水を汲み上げる用途には、モータポンプ装置が使用される。このモータポンプ装置は、水中電動機とポンプとの組み合わせから構成される。深井戸用の水中電動機は、一般に、軸方向に長く、かつ鉛直方向に配置される。モータポンプ装置を深井戸から引き上げる作業、および深井戸内に搬入する作業には、多くの費用がかかるため、メンテナンスフリーでかつ長寿命の水中電動機が要求される。
【0003】
水中電動機は、その内部にモータロータおよび軸受を有する。モータロータや軸受を冷却し、さらに軸受を潤滑するために、水中電動機の内部は封入液で満たされている。封入液には、無害なプロピレングリコール水溶液が一般的に用いられている。封入液は、水中電動機内でモータロータおよび回転軸の回転によって旋回され、水中電動機の外部に存在する水との間で熱交換を行う。熱交換により冷却された封入液は、モータロータおよび軸受を冷却することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-310090号公報
特開昭61-244241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
封入液に含まれる水成分は、水中電動機内に存在する金属(鉄やアルミニウムなど)と反応し、わずかに気体(例えば水素ガス)を発生させる。このような気体は、封入液とともに、モータロータおよび回転軸の回転に伴ってモータハウジング内で旋回する。気体は封入液に比べて比重が小さいため、気体が中心側に集まり、軸受がドライ状態となることがある。その結果、軸受が焼き付いたり、過剰に摩耗することがある。
【0006】
そこで、本発明は、水中電動機の内部で発生した気体に起因する軸受のドライ状態を防ぎ、軸受の潤滑および冷却を維持することができる、信頼性を向上させた水中電動機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、内部に封入液が封入された水中電動機であって、モータハウジングと、前記モータハウジング内に配置された第1軸受および第2軸受と、前記第1軸受および前記第2軸受によって回転可能に支持された回転軸と、ステータコアおよび巻線を有するモータステータと、前記回転軸に固定されたモータロータと、前記回転軸の軸方向において前記モータステータの両側に配置された第1周壁および第2周壁と、前記第1周壁および前記第2周壁に固定され、前記モータステータの径方向内側に位置する円筒壁を備え、前記モータハウジング、前記円筒壁、前記第1周壁、および前記第2周壁によって密閉されたステータ室内に前記モータステータが配置されており、前記モータロータは、前記軸方向において前記第1軸受および前記第2軸受の間に配置されており、前記回転軸の一方の端部は、前記モータハウジング内に位置しており、前記回転軸は、前記端部から軸方向に延びる軸穴と、前記軸穴に連通するラジアル穴を有しており、前記ラジアル穴は、前記回転軸の外周面で開口する出口を有し、前記出口は、前記第1軸受および前記ステータ室よりも前記軸方向において外側に位置している、水中電動機が提供される。
【0008】
一態様では、前記水中電動機は、前記第1軸受を保持する第1軸受ブラケットをさらに備えており、前記ラジアル穴の前記出口は、前記第1軸受ブラケット内に位置している。
一態様では、前記第1軸受ブラケットは開口を有しており、前記開口は、前記ラジアル穴の前記出口の半径方向外側に位置している。
一態様では、前記水中電動機は、前記回転軸の外周面に固定されたバランスリングをさらに備えており、前記バランスリングは、前記軸方向において前記第1軸受と前記モータロータとの間に位置している。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、回転軸に設けられた軸穴およびラジアル穴は、ポンピング効果を発揮して、回転軸の端部に存在する封入液を第1軸受の軸方向外側まで移送することができる。ラジアル穴から吐き出された封入液は、第1軸受に接触しながら流れ、第1軸受を冷却し、かつ潤滑することができる。したがって、第1軸受の焼き付きや過剰な摩耗が防止され、信頼性が向上した水中電動機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
水中電動機の一実施形態を示す模式断面図である。
水中電動機の他の実施形態を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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