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公開番号2024162404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023077881
出願日2023-05-10
発明の名称電力変換装置
出願人富士電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20241114BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】製造コストの低減化、組み立て作業の低減化を図りながらパワー半導体モジュールに電気的に接続する平滑コンデンサ及び交流出力部の発熱部を確実に冷却することができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】パワー半導体モジュール10及び平滑コンデンサ12を電気的に接続する第1電気接続部86と、パワー半導体モジュール及び交流出力部15を電気的に接続する複数の第2電気接続部87との少なくとも一方が、冷却端子台35,36を介して冷媒流路側の内壁4aに熱的に接続されており、筐体カバー5の内壁に、第1電気接続部及び第2電気接続部を、冷却端子台に向けて押し付ける凸部5d,5eが設けられている。
【選択図】図22
特許請求の範囲【請求項1】
冷却媒体が流れる冷媒流路を内部に設けて上部が開口している筐体ケースと、
前記冷媒流路側の内壁に密着して前記筐体ケースに収納されているパワー半導体モジュールと、
前記パワー半導体モジュールに電気的に接続されて前記筐体ケースに収納されている平滑コンデンサ及び交流出力部と、
前記パワー半導体モジュール、前記平滑コンデンサ及び前記交流出力部を覆った状態で前記筐体ケースの開口周縁に固定されて筐体を形成する筐体カバーと、を備え、
前記パワー半導体モジュール及び前記平滑コンデンサを電気的に接続する複数の第1電気接続部と、前記パワー半導体モジュール及び前記交流出力部を電気的に接続する複数の第2電気接続部との少なくとも一方が、冷却端子台を介して前記冷媒流路側の前記内壁に熱的に接続されており、
前記筐体カバーの内壁に、前記複数の第1電気接続部及び前記複数の第2電気接続部を、前記冷却端子台に向けて押し付ける凸部が設けられていることを特徴とする電力変換装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記パワー半導体モジュールを上方から覆った状態で前記パワー半導体モジュールを駆動制御する制御基板が配置されていることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記パワー半導体モジュールと前記制御基板との間に、前記筐体に固定されて前記制御基板を支持する固定板が配置されており、
前記固定板は、前記パワー半導体モジュールの一部を覆う形状とされ、前記パワー半導体モジュールから上方に突出する制御ピンが、前記固定板の外側を通過して前記制御基板に接続していることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記制御基板は、前記筐体ケースに直接固定されていることを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記凸部には、前記複数の第1電気接続部及び前記複数の第2電気接続部に、前記冷却端子台に向けて弾性的に押圧する弾性押圧部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記冷却端子台は、
前記冷媒流路側の前記内壁に固定されている樹脂製の端子台本体と、
両端が外部に露出した状態で前記端子台本体に所定間隔をあけて埋め込まれている金属製の複数の冷却端子と、を備え、
前記複数の冷却端子の一端が前記第1電気接続部及び前記第2電気接続部に接触し、他端側が電気絶縁性の伝熱シートを介して前記筐体に接触していることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記冷却端子台は、
前記冷媒流路側の前記内壁に固定されている樹脂製の端子台本体と、
一端が外部に突出し、他端が突出せずに前記端子台本体に所定間隔をあけて埋め込まれている金属製の複数の冷却端子と、を備え、
前記複数の冷却端子の一端が前記第1電気接続部及び前記第2電気接続部に接触し、他端側が前記筐体に接触していることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記冷却端子台は、
前記筐体ケースの一部から前記第1電気接続部及び前記第2電気接続部に向けて立ち上がっている立上がり部と、
前記立上がり部の上部を覆った状態で前記筐体に固定され、前記第1電気接続部及び前記第2電気接続部に接触している絶縁カバーと、を備えていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記パワー半導体モジュールは、モジュール本体の一側から突出した平板形状の第1モジュール側端子と、前記モジュール本体の他側から突出した複数の平板形状の第2モジュール側端子と、を備え、
前記平滑コンデンサは、コンデンサ本体から突出した複数の平板形状のコンデンサ側端子を備えており、
前記交流出力部は、出力部本体から突出した複数の平板形状の出力部側端子を備え、
前記第1電気接続部は、対応する前記第1モジュール側端子と前記コンデンサ側端子とを重ねて接合してなり、
前記第2電気接続部は、対応する前記第2モジュール側端子及び前記出力部側端子を重ねて接合してなることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記交流出力部は、前記平滑コンデンサの長尺方向に直交する方向に前記パワー半導体モジュールに並んで収納されていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の電力変換装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換用のパワー半導体モジュールと、パワー半導体モジュールを冷却する冷却器とを備えた電力変換装置に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
この種の電力変換装置として、特許文献1,2に記載された装置が知られている。
特許文献1の電力変換装置は、冷媒流路を設けた筐体と、この筐体に収納された電力変換用のパワー半導体モジュールと、パワー半導体モジュールに接続する平滑コンデンサ及び交流出力部とを備えている。筐体の内部には、パワー半導体モジュールを覆った状態で筐体に固定された固定板が配置されており、この固定板に突起部が設けられている。そして、固定板の突起部は、パワー半導体モジュール及び平滑コンデンサを接続する第1電気接続部と、パワー半導体モジュール及び交流出力部を接続する第2電気接続部とを、冷媒流路を設けた筐体の内壁に押し付けることで、発熱部である第1電気接続部及び第2電気接続部を筐体の内壁に密着させて冷却している。
【0003】
また、特許文献2の電力変換装置は、半導体モジュールと、コンデンサと、半導体モジュールが載置されている冷却器とを備えており、半導体モジュールにはコンデンサに向けて半導体端子が突出し、コンデンサには半導体モジュールの半導体端子に重なるようにコンデンサ端子が突出している。そして、互いに重なって配置された半導体端子及びコンデンサ端子の下部に冷却器の固定部が設けられており、半導体端子、コンデンサ端子及び固定部をねじで締結することで、発熱部である半導体端子及びコンデンサ端子の接続部を固定部に密着させて冷却している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6926638号公報
特開2010-252460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の電力変換装置で使用される固定板は、少なくとも第1電気接続部及び第2電気接続部を覆う大面積のものとなる。また、筐体には、半導体モジュールを駆動する制御基板が収納され、半導体モジュールと制御基板との間に配置した固定板で制御基板を支持することで、固定板に、半導体パワー半導体の制御ピンを制御基板に通過させる開口部を設ける必要がある。このように、特許文献1は、第1電気接続部及び第2電気接続部を押し付ける突起部、半導体パワー半導体の制御ピンを通過させる開口部を設けた複雑な形状であり、大面積の固定板を必要とするので、製造コストの面で問題がある。
【0006】
また、特許文献2の電力変換装置は、半導体モジュールの半導体端子及びコンデンサのコンデンサ端子を冷却器の固定部に密着させるために、半導体端子及びコンデンサ端子をねじで固定部に締結する作業が必要となるので、組み立て作業の面で問題がある。
そこで、本発明は、製造コストの低減化、組み立て作業の低減化を図りながらパワー半導体モジュールに電気的に接続する平滑コンデンサ及び交流出力部の発熱部を確実に冷却することができる電力変換装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電力変換装置は、冷却媒体が流れる冷媒流路を内部に設けて上部が開口している筐体ケースと、冷媒流路側の内壁に密着して筐体ケースに収納されているパワー半導体モジュールと、パワー半導体モジュールに電気的に接続されて筐体ケースに収納されている平滑コンデンサ及び交流出力部と、パワー半導体モジュール、平滑コンデンサ及び交流出力部を覆った状態で筐体ケースの開口周縁に固定されて筐体を形成する筐体カバーと、を備え、パワー半導体モジュール及び平滑コンデンサを電気的に接続する複数の第1電気接続部と、パワー半導体モジュール及び交流出力部を電気的に接続する複数の第2電気接続部との少なくとも一方が、冷却端子台を介して冷媒流路側の前記内壁に熱的に接続されており、筐体カバーの内壁に、複数の第1電気接続部及び複数の第2電気接続部を、冷却端子台に向けて押し付ける凸部が設けられている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電力変換装置によれば、製造コストの低減化、組み立て作業の低減化を図りながらパワー半導体モジュールに電気的に接続する平滑コンデンサ及び交流出力部の発熱部を確実に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る第1実施形態の電力変換装置の外観を示す斜視図である。
第1実施形態の電力変換装置を構成する部品の展開斜視図である。
第1実施形態の筐体の底壁の内側を示す図である。
第1実施形態の筐体の底壁を外側から示した図である。
(a)が図3の要部を拡大して示した図であり、(b)が(a)のA-A線矢視図である。
第1実施形態の筐体ケースの底壁の外側に流路カバーを装着した状態を示す図である。
第1実施形態の筐体カバーの天井壁に設けた凸部を示す図である。
第1実施形態の電力変換装置を構成するパワー半導体モジュールの表側を示す斜視図である。
第1実施形態のパワー半導体モジュールの裏側を示す斜視図である。
第1実施形態の電力変換装置を構成する平滑コンデンサを示す斜視図である。
第1実施形態の平滑コンデンサの要部を示す図である。
第1実施形態の電力変換装置を構成する直流入力部を示す斜視図である。
第1実施形態の電力変換装置を構成する電流検出器を示す斜視図である。
第1実施形態の電力変換装置を構成する交流出力コネクタを示す斜視図である。
第1実施形態の筐体の底壁の内側に冷却端子台を装着した状態を示す図である。
図15のC-C矢視断面図である。
図15のD-D矢視断面図である。
第1実施形態の筐体の内部に、電力変換装置の主要部品を配置した状態を示す図である。
第1実施形態のパワー半導体モジュール及び交流出力部の電気的に接続されている箇所に配置されている冷却端子台を示す図である。
第1実施形態のパワー半導体モジュール及び平滑コンデンサの電気的に接続されている箇所に配置されている冷却端子台を示す図である。
第1実施形態の筐体の内部に配置した電力変換装置の主要部品の上部に樹脂シートを配置した状態を示す図である。
第1実施形態の電力変換装置の横断面図である。
本発明に係る第2実施形態の電力変換装置の横断面図である。
本発明に係る第3実施形態の電力変換装置の横断面図である。
本発明に係る第4実施形態のパワー半導体モジュールの冷却器が冷却水循環部に接続している状態を示す図である。
本発明に係る第5実施形態の電力変換装置の電気的に接続されている箇所示す図である。
本発明に係る第6実施形態の電力変換装置の電気的に接続されている箇所示す図である。
本発明に係る第7実施形態の電力変換装置の電気的に接続されている箇所示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、本発明の第1から第6実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
(【0011】以降は省略されています)

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