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公開番号2024149985
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063184
出願日2023-04-10
発明の名称パネル材
出願人大成建設株式会社
代理人園田・小林弁理士法人
主分類E04B 1/76 20060101AFI20241016BHJP(建築物)
要約【課題】断熱性能を変化させることが可能であり、板材に亀裂が多少生じたとしても、断熱性能の低下を抑制することができる、パネル材を提供する。
【解決手段】パネル材1は、間隙12をあけて設けられた一対の板材11A、11Bと、間隙12と連通するように設けられたチャンバ20と、流動性と断熱性を有し、粉体または粒体の集合として形成され、チャンバ20内の空間22に収容された、断熱体Rと、断熱体Rを、チャンバ20内の空間22と間隙12との間で自在に移動させる、断熱体移動機構30と、を備えている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
間隙をあけて設けられた一対の板材と、
前記間隙と連通するように設けられたチャンバと、
流動性と断熱性を有し、粉体または粒体の集合として形成され、前記チャンバ内の空間に収容された、断熱体と、
前記断熱体を、前記チャンバ内の前記空間と前記間隙との間で自在に移動させる、断熱体移動機構と、
を備えている、パネル材。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記断熱体移動機構は、
前記チャンバ内の前記空間に、開口部が前記間隙に向いて設けられた袋体と、
ポンプと、
を備え、
前記袋体は、前記チャンバ内の前記空間を、当該袋体の内側に位置して前記間隙と連通する第1空間と、当該袋体の外側の、当該袋体と前記チャンバの内壁との間に位置する第2空間と、に区画するように設けられ、前記第1空間に前記断熱体が収容され、
前記ポンプは、前記第2空間を加圧して、前記断熱体を、前記第1空間から前記間隙へと移動させる、請求項1に記載のパネル材。
【請求項3】
前記ポンプは、前記第2空間を減圧して、前記断熱体を、前記間隙から前記第1空間へと移動させる、請求項2に記載のパネル材。
【請求項4】
前記一対の板材は、縦方向に延在して設けられ、前記チャンバは、前記一対の板材よりも、下方に設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載のパネル材。
【請求項5】
前記間隙と、前記チャンバ内の前記空間との間を、開閉自在に設けられたシャッターを備えている、請求項1から3のいずれか一項に記載のパネル材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パネル材に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
例えば一般の住宅やオフィスビル等においては、壁の内部に断熱材を設けたり、窓を二重窓としたりすることで、断熱性を高めることが行われている。これにより、夏場では、屋外の熱が屋内に伝導することが抑えられ、冬場では、暖房により上昇した屋内の熱が屋外へと逃げることが抑えられる。
しかし、冷房や暖房の効率を考えると、断熱性を低くすることが望ましい場合もある。例えば、夏場において、昼間に構造物が熱せられて屋内に熱が籠った場合、夕方に気温が下がったとしても、断熱性が高いと、屋内の熱は屋外へと放出されにくい。その結果、屋内に熱が籠ったままとなり、屋内の温度を下げるために冷房が必要となる。これに対し、壁の断熱性が低ければ、熱は屋外へと自然に放出されるため、冷房の必要性が低減する。
また、例えば、複数のコンピュータ装置が屋内に収容されるデータセンタにおいては、年間を通して、屋内を低い温度とすることが求められる。このため、壁の断熱性を高くして、特に夏場において屋外の熱が屋内に伝導しにくくすることが多い。しかし、冬場においては、屋内よりも屋外の気温が低くなるため、屋外の冷熱を屋内へ導入すれば屋内の温度を効率良く下げるができるが、実際には壁の断熱性が高いために、冬場においても屋内を冷房する必要がある。
したがって、壁等における断熱性を任意に変化させることができれば、冷房や暖房をより効率的に行うことができる可能性がある。
【0003】
これに関し、例えば特許文献1には、高温空間と低温空間の間に配置され、気密空間内に連続気孔を有する多孔体が充填された放熱制御体と、この放熱制御体の気密空間に気体を供給排出する吸排気手段とを備えた構成が開示されている。
特許文献1に開示されたような構成においては、放熱制御体に気密空間を設け、気密空間に設けられた吸排気口につながる吸排気配管を、真空ポンプ等の吸排気装置に連結し、これを駆動させて気体を吸排気させて気密空間の真空度を制御することで、放熱性の低い状態と放熱性の高い状態とを変化させている。このため、例えば気密空間の壁面に多少なりとも亀裂が生じると、気密空間を真空にしようとしても亀裂から空気が流入して、気密空間の真空度を意図したように制御することができなくなり、断熱性能が低下することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平5-302371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、断熱性能を変化させることが可能であり、板材に亀裂が多少生じたとしても、断熱性能の低下を抑制することができる、パネル材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明のパネル材は、間隙をあけて設けられた一対の板材と、前記間隙と連通するように設けられたチャンバと、流動性と断熱性を有し、粉体または粒体の集合として形成され、前記チャンバ内の空間に収容された、断熱体と、前記断熱体を、前記チャンバ内の前記空間と前記間隙との間で自在に移動させる、断熱体移動機構と、を備えている。
このような構成によれば、一対の板材の間に設けられた間隙と、当該間隙と連通するように設けられたチャンバ内の空間との間で、チャンバ内の空間に収容された断熱体が、断熱体移動機構によって、移動させられる。断熱体は流動性を有するため、間隙と、チャンバ内の空間との間の移動は、自在に行われる。断熱体移動機構によって、断熱体が、チャンバ内の空間から間隙へと移動した際には、一対の板材の間の間隙に断熱体が収容された状態となるため、一対の板材の間の断熱性が高い状態となる。また、断熱体が、チャンバ内の空間へと移動した際には、一対の板材の間の間隙に断熱体が収容されていない状態となるため、一対の板材の間の断熱性が低い状態となる。あるいは、例えば断熱体の一部をチャンバ内の空間から間隙へと移動させることで、一対の板材の間の断熱性が高い状態と、低い状態との間の、中間の状態とすることもできる。このようにして、パネル材の断熱性能を任意に変化させることが可能である。
ここで、断熱体は、粉体または粒体の集合として形成されているため、板材に気体が流通する程度の多少の亀裂が生じたとしても、この亀裂から断熱体が流出しにくい。したがって、断熱体が失われることによって断熱性能が低下することが抑制される。
このようにして、断熱性能を変化させることが可能であり、板材に亀裂が多少生じたとしても、断熱性能の低下を抑制することができる、パネル材を提供することが可能となる。
【0007】
本発明の一態様においては、前記断熱体移動機構は、前記チャンバ内の前記空間に、開口部が前記間隙に向いて設けられた袋体と、ポンプと、を備え、前記袋体は、前記チャンバ内の前記空間を、当該袋体の内側に位置して前記間隙と連通する第1空間と、当該袋体の外側の、当該袋体と前記チャンバの内壁との間に位置する第2空間と、に区画するように設けられ、前記第1空間に前記断熱体が収容され、前記ポンプは、前記第2空間を加圧して、前記断熱体を、前記第1空間から前記間隙へと移動させる。
このような構成によれば、ポンプにより、袋体とチャンバの内壁との間に位置する第2空間を加圧すると、チャンバ内で袋体の内側に位置する第1空間に収容された断熱体が、袋体の開口部を通して、間隙に押し出される。これにより、一対の板材の間の断熱性を高めることができる。このようにして、一対の板材の間の断熱性能を自在に変化させることが可能となる。
【0008】
本発明の一態様においては、前記ポンプは、前記第2空間を減圧して、前記断熱体を、前記間隙から前記第1空間へと移動させる。
このような構成によれば、ポンプにより、袋体と前記チャンバの内壁との間に位置する第2空間を減圧し、間隙、及び袋体内の圧力よりも低くすると、チャンバ内で袋体が膨らみ、袋体の内側に位置する第1空間の容積が増大する。これにより、一対の板材の間の間隙に位置していた断熱体が、袋体の開口部を通して、袋体内に戻される。これにより、一対の板材の間の断熱性を低下させることができる。このようにして、一対の板材の間の断熱性能を自在に変化させることが可能となる。
【0009】
本発明の一態様においては、前記一対の板材は、縦方向に延在して設けられ、前記チャンバは、前記一対の板材よりも、下方に設けられている。
このような構成によれば、一対の板材の間の間隙に位置していた断熱体をチャンバ内の空間に戻す際、断熱体の自重を利用することができる。したがって、断熱体をチャンバ内の空間に戻すために必要なエネルギーが低減される。
【0010】
本発明の一態様においては、本発明のパネル材は、前記間隙と、前記チャンバ内の前記空間との間を、開閉自在に設けられたシャッターを備えている。
このような構成によれば、シャッターを閉じていれば、一対の板材の間の間隙と、チャンバ内の空間との間における、断熱体の移動が抑制されるため、断熱体を移動させて、一対の板材の間の断熱性が低い状態、高い状態、及びこれらの中間の状態のいずれかとした後に、この状態を容易に維持できる。このため、当該状態を維持するために必要なエネルギーが低減される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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