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公開番号2024145253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057527
出願日2023-03-31
発明の名称充放電計画作成装置及び充放電計画作成方法
出願人中国電力株式会社
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類H02J 7/35 20060101AFI20241004BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】売電による収益が最大となる精度の高い蓄電池の充放電計画を作成する。
【解決手段】再生可能エネルギーを利用して発電を行う発電設備の発電電力を充電するとともに、充電した電力を放電する蓄電池の充放電計画を作成する充放電計画作成装置であって、1日を所定時間毎に区切ることにより構成される各コマにおける電力価格の予測値及び前記発電設備の発電電力の予測値に基づいて、前記蓄電池に充電を行う複数の充電コマにおける充電量と、前記蓄電池から放電する複数の放電コマにおける放電量と、を算出する充放電計画作成部と、前記複数の放電コマにおける放電量の合計が、前記発電電力の合計と前記蓄電池の効率とを基に算出される放電可能量になるように、前記各放電コマの放電量を減量する減量部と、を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
再生可能エネルギーを利用して発電を行う発電設備の発電電力を充電するとともに、充電した電力を放電する蓄電池の充放電計画を作成する充放電計画作成装置であって、
1日を所定時間毎に区切ることにより構成される各コマにおける電力価格の予測値及び前記発電設備の発電電力の予測値に基づいて、前記蓄電池に充電を行う複数の充電コマにおける充電量と、前記蓄電池から放電する複数の放電コマにおける放電量と、を算出する充放電計画作成部と、
前記複数の放電コマにおける放電量の合計が、前記発電電力の合計と前記蓄電池の効率とを基に算出される放電可能量になるように、前記各放電コマの放電量を減量する減量部と、
を含む充放電計画作成装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載の充放電計画作成装置であって、
前記減量部は、前記発電電力の合計と、前記蓄電池の充電効率と、放電効率と、自己放電量と、を基に、前記放電可能量を算出する
充放電計画作成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の充放電計画作成装置であって、
前記減量部は、前記電力価格の予測値がより安い放電コマを優先して、各放電コマの放電量を減量する
充放電計画作成装置。
【請求項4】
請求項1に記載の充放電計画作成装置であって、
前記充電コマは、前記充放電計画の作成対象日における電力価格の予測値が第1価格以下となる時間帯に含まれるコマであり、
前記放電コマは、前記作成対象日における電力価格の予測値が前記第1価格以上の第2価格以上となる時間帯に含まれるコマである
充放電計画作成装置。
【請求項5】
請求項2に記載の充放電計画作成装置であって、
前記充放電計画の作成対象日における前記複数の放電コマの放電量の実績値の合計と、前記放電可能量と、の差分に基づいて、前記充電効率、前記放電効率、及び前記自己放電量の各値を補正する第1補正部、を更に含む
充放電計画作成装置。
【請求項6】
請求項1に記載の充放電計画作成装置であって、
過去における電力価格の予測値と実績値との関係に基づいて、前記充放電計画の作成対象日における電力価格の予測値を補正する第2補正部と、
過去における前記発電設備の発電電力の予測値と実績値との関係に基づいて、前記充放電計画の作成対象日における前記発電設備の発電電力の予測値を補正する第3補正部と、を更に含み、
前記充放電計画作成部は、補正された前記作成対象日における電力価格の予測値と、補正された前記充放電計画の作成対象日における前記発電設備の発電電力の予測値と、に基づいて、前記充電量及び前記放電量を算出する
充放電計画作成装置。
【請求項7】
請求項6に記載の充放電計画作成装置であって、
前記第2補正部は、過去における電力価格の予測値と実績値との関係を学習することにより生成された第1学習モデルに基づいて、前記充放電計画の作成対象日における電力価格の予測値を補正する
充放電計画作成装置。
【請求項8】
請求項6に記載の充放電計画作成装置であって、
前記第3補正部は、過去における前記発電設備の発電電力の予測値と実績値との関係を学習することにより生成された第2学習モデルに基づいて、前記充放電計画の作成対象日における前記発電設備の発電電力の予測値を補正する
充放電計画作成装置。
【請求項9】
再生可能エネルギーを利用して発電を行う発電設備の発電電力を充電するとともに、充電した電力を放電する蓄電池の充放電計画を作成する充放電計画作成方法であって、
1日を所定時間毎に区切ることにより構成される各コマにおける電力価格の予測値及び前記発電設備の発電電力の予測値に基づいて、前記蓄電池に充電を行う複数の充電コマにおける充電量と、前記蓄電池から放電する複数の放電コマにおける放電量と、を算出し、
前記複数の放電コマにおける放電量の合計が、前記発電電力の合計と前記蓄電池の効率とを基に算出される放電可能量になるように、前記各放電コマの放電量を減量する
充放電計画作成方法。
【請求項10】
請求項9に記載の充放電計画作成方法であって、
前記各放電コマの放電量を減量するとき、前記発電電力の合計と、前記蓄電池の充電効率と、放電効率と、自己放電量と、を基に、前記放電可能量を算出する
充放電計画作成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電池の充放電計画を作成する充放電計画作成装置及び充放電計画作成方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年では、再生可能エネルギー(例えば太陽光、風力、水力等)を利用して発電を行う発電設備の事業者が電力を売電することに関して、FIP(Feed-in-Premium)制度が導入されている。FIP制度の導入に伴い、上記の発電事業者が、発電設備と蓄電池を組み合わせ、電力価格が比較的安くなる日中等の時間帯では発電電力を蓄電池に充電し、電力価格が比較的高くなる夜間等の時間帯では蓄電池に充電されている電力を放電する、所謂タイムシフトを行うことで、電力の売電による収益を得る手法が提案されている。(特許文献1を参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-98952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蓄電池に充電される充電量は、蓄電池に充電しようとする電力量に対して蓄電池に固有の充電効率αを乗じた量となる。また、蓄電池から放電される放電量は、蓄電池の充電量に対して蓄電池に固有の放電効率βを乗じた量となる。また、蓄電池には、蓄電池が放電を行っていないにも関わらず充電量が時間の経過とともに減少する、蓄電池に固有の自己放電量γが発生する。従って、蓄電池に充電された充電量と、蓄電池に充電されたこの充電量から放電される放電量とを比較すると、放電量は充電量よりも少なくなる。
【0005】
上記のタイムシフトを行う場合、タイムシフトを行う対象日において電力を売電することによる収益が最大となるような充放電計画を予め作成し、この充放電計画に基づいて電力を売電する(蓄電池の放電を行う)入札を行うこととなる。しかし、充放電計画を作成する際に、上記の充電効率α、放電効率β、自己放電量γ等の蓄電池の効率が考慮されていないと、充放電計画で予め計画された放電量よりも実際に放電できる放電量が少なくなってしまい、その結果、放電量の不足分についてインバランスの清算処理を行ったり、或いは、放電量の不足分を時間前市場で調整したりする必要があり、対象日における収益を最大とすることが困難となる虞があった。
【0006】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、売電による収益が最大となる精度の高い蓄電池の充放電計画を作成することが可能な充放電計画作成装置及び充放電計画作成方法を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明のうちの1つは、再生可能エネルギーを利用して発電を行う発電設備の発電電力を充電するとともに、充電した電力を放電する蓄電池の充放電計画を作成する充放電計画作成装置であって、1日を所定時間毎に区切ることにより構成される各コマにおける電力価格の予測値及び前記発電設備の発電電力の予測値に基づいて、前記蓄電池に充電を行う複数の充電コマにおける充電量と、前記蓄電池から放電する複数の放電コマにおける放電量と、を算出する充放電計画作成部と、前記複数の放電コマにおける放電量の合計が、前記発電電力の合計と前記蓄電池の効率とを基に算出される放電可能量になるように、前記各放電コマの放電量を減量する減量部と、を含む。
【0008】
本発明の充放電計画作成装置によれば、売電による収益が最大となる精度の高い蓄電池の充放電計画を作成することが可能となる。
【0009】
上記の目的を達成するための本発明のうちの他の1つは、充放電計画作成装置において、前記減量部は、前記発電電力の合計と、前記蓄電池の充電効率と、放電効率と、自己放電量と、を基に、前記放電可能量を算出する。
【0010】
本発明の充放電計画作成装置によれば、放電可能量を算出する際の要因として蓄電池の充電効率、放電効率及び自己放電量を含むため、売電による収益が最大となる精度の高い蓄電池の充放電計画を作成することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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