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公開番号2024144865
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057016
出願日2023-03-31
発明の名称抗菌性を有する印刷物
出願人artience株式会社
代理人
主分類C09D 11/08 20060101AFI20241004BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】オーバープリント層の塗工性や塗膜物性に優れ、かつ、印刷物表面に高い安全性と良好な抗菌性を付与でき、経時による塗膜の変色のない、吸収性基材を用いた印刷物を提供すること。
【解決手段】
吸収性基材と非イソチアゾリン系有機抗菌剤を含むオフセット印刷層であるオーバープリント層とを含む印刷物であって、オーバープリント層全量中の前記有機抗菌剤の含有量が、0.1~15質量%であり、オーバープリント層を含む印刷物は、下記抗菌性試験において抗菌活性値が0.5以上抗菌性を示す、印刷物。
<抗菌性試験>
黄色ブドウ球菌液を、酵母エキスを2.5gと、カゼイン膵加水分解物を5gと、ぶどう糖を1gと、寒天粉末を15gとを水1L中に含む、標準寒天平板上に塗布した後、吸収性印刷物に転写し、試験菌を培養する抗菌性試験。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
吸収性基材とオーバープリント層とを含む印刷物であって、
前記オーバープリント層は、非イソチアゾリン系有機抗菌剤を含むオフセット印刷層であり、
前記オーバープリント層全量中の前記有機抗菌剤の含有量が、0.1~15質量%であり、
前記オーバープリント層を含む印刷物は、下記抗菌性試験において抗菌活性値が0.5以上を示す、印刷物。
<抗菌性試験>
黄色ブドウ球菌液を、酵母エキスを2.5gと、カゼイン膵加水分解物を5gと、ぶどう糖を1gと、寒天粉末を15gとを水1L中に含む、標準寒天平板上に塗布した後、吸収性印刷物に転写し、試験菌を培養する抗菌性試験
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記有機抗菌剤が、安全データシート(SDS)の第2項危険有害性の要約の皮膚感作性において、区分1、区分1A、区分1Bに該当しない抗菌剤である、請求項1記載の印刷物。
【請求項3】
前記有機抗菌剤が、有機ハロゲン系抗菌剤、ピリジン系抗菌剤、ハロアルキルチオ系抗菌剤、ベンゾイミダゾール系抗菌剤、イソフタロニトリル系抗菌剤、フェノール系抗菌剤、トリアジン系抗菌剤、臭素系抗菌剤、第4級アンモニウム塩系抗菌剤、カチオンポリマー系抗菌剤、及び有機金属系抗菌剤からなる群より選ばれる1種以上を含む、請求項1記載の印刷物。
【請求項4】
オーバープリント層が樹脂を含む、請求項1記載の印刷物。
【請求項5】
樹脂がロジン変性樹脂を含む、請求項4記載の印刷物。
【請求項6】
吸収性基材とオーバープリント層との間に、さらにインキ層を含む、請求項1~5いずれか記載の印刷物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌性を有する印刷物に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、公衆衛生への意識の高まりから、抗菌加工が施された製品(抗菌製品)への需要が高まっており、市場においても様々な抗菌製品が出回っている。一般的な抗菌製品(例えばプラスチック又は紙)は、抗菌剤を基材に練り込むことで抗菌性能を付与しているが、抗菌剤は価格が高く、種類によっては環境有害性がある等の制約により、抗菌剤が使用される製品は限定的である。抗菌剤の抗菌性能は、主に表面に露出している抗菌剤により発現されるため、抗菌剤の添加量を極力抑えつつ抗菌性能を最大限有効に活用するためには、製品表面にのみ塗布するコーティングが有効な解決手段の一つである。近年では、印刷物等の表面に抗菌性を有するニスをオーバープリントする事例が増えてきている。
【0003】
印刷物においては、色インキを印刷した後に表面保護を目的にオーバープリント層を設けることは一般的であり、このオーバープリント層に抗菌性を付与することで印刷物表面に効果的に抗菌性を付与する方法は理にかなっており、抗菌性オーバープリント層を有する印刷物の市場も広がりを見せている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-006814号公報
特開平9-39369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、今までの抗菌性オーバープリント層を有する印刷物では、その抗菌性の評価方法をJIS Z2801に準拠して行っている(特許文献1,2参照)。JIS Z2801はプラスチック製品等、液体を吸収しない製品表面の抗菌性を評価する評価方法である。しかし、本発明者の検討によれば、紙等の液体吸収性の基材に塗布された抗菌性オーバープリント層を有する印刷物について、JIS Z2801に準拠して抗菌性試験を行うと、菌液が基材に染み出してしまい、抗菌性が低いにも関わらず抗菌性があると評価する問題があることが判明した。
【0006】
一方、繊維製品等の液体を吸収する製品の抗菌性は、JIS L1902記載の菌液吸収法で評価することが望ましいとされている。しかし、この方法では印刷物内部を含めた全体の抗菌性を評価していることになり、最も重要な印刷物表面の抗菌性を正しく評価できないという問題があった。すなわち、従来技術においては、印刷物としてみた際にその表面の抗菌性が適正に評価されていないものであった。
【0007】
また、特許文献1で用いられている銀系抗菌剤は、経時による塗膜の変色が問題になることがある。
【0008】
さらに、特許文献2で用いられている抗菌剤はイソチアゾリン系有機抗菌剤であるが、イソチアゾリン系化合物を使用した商品においてアレルギー性接触皮膚炎が発症する事例があるなど(厚生労働省「冷却パッドの使用に伴う重大製品事故について」)、皮膚感作性が強いなど安全性に問題があることが知られている。
【0009】
そこで、本発明は、オーバープリント層の塗工性や塗膜物性に優れ、かつ、印刷物表面に高い安全性と良好な抗菌性を付与でき、経時による塗膜の変色のない、吸収性基材を用いた印刷物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、吸収性基材に塗布された抗菌性オーバープリント層を有する印刷物の抗菌性を適正に評価できる方法を見出し、その評価方法を用いても高い抗菌性を有する抗菌性オーバープリント層に用いる抗菌組成物を検討し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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