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公開番号2024140729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052035
出願日2023-03-28
発明の名称遠心圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04D 29/10 20060101AFI20241003BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】遠心圧縮機の運転効率の低下を抑制すること。
【解決手段】各歯部74が、回転軸41の軸方向において、各第2溝73に挿通可能とされている。このため、各凸部71の一部に、回転軸41の径方向において凸部71の他部よりも突出する歯部74を設けたとしても、ボス部42bを第1挿通孔23に挿通することが可能である。そして、各歯部74は、回転軸41の回転時には、各第1溝70内で周回される。これによれば、回転軸41の回転に伴い、各歯部74が各第1溝70内で模擬的に環状の突起を再現することになる。よって、各凸部71と各第1溝70とのラビリンスシールに加えて、各歯部74と各第1溝70とによってもラビリンスシールが構成される。このため、インペラ42の背面42aから洩れてきた洩れ空気が第1挿通孔23を介してモータ室内へ洩れてしまうことが抑制され易くなる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮するインペラと、
前記回転軸を回転させるモータと、
前記インペラを収容するインペラ室、及び前記モータを収容するモータ室を区画するハウジングと、を備え、
前記ハウジングは、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有し、
前記回転軸と前記挿通孔との間には、前記インペラの背面から洩れてきた洩れ流体をシールするラビリンスシールが構成されている遠心圧縮機であって、
前記ラビリンスシールは、
前記挿通孔及び前記回転軸の一方に、前記回転軸の径方向に対して環状に突出する凸部と、
前記挿通孔及び前記回転軸の他方に、前記径方向に対して凹む凹部と、を有し、
前記凸部の一部には、前記径方向において前記凸部の他部よりも突出する歯部が設けられ、
前記凹部は、
前記回転軸の周方向に延在する環状の第1溝と、
前記第1溝に繋がり、前記回転軸の軸方向に延在する第2溝と、を備え、
前記歯部は、前記軸方向において、前記第2溝を挿通可能とされ、前記回転軸の回転時には、前記第1溝内で周回されることを特徴とする遠心圧縮機。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記凹部は、前記挿通孔を区画する前記仕切壁の内周面に形成されており、
前記凸部は、前記内周面に対して前記径方向に対向する前記回転軸の外周面に形成されており、
前記第2溝は、前記仕切壁における前記インペラ室側に位置する端面に開口していることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記第2溝は、前記仕切壁における前記インペラ室とは反対側に位置する端面に開口していないことを特徴とする請求項2に記載の遠心圧縮機。
【請求項4】
前記歯部は、前記回転軸の回転方向の先行側から後行側に向かうにつれて前記仕切壁における前記インペラ室側に位置する端面に接近しながら傾斜する傾斜面を有していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の遠心圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、遠心圧縮機は、回転軸と、インペラと、モータと、ハウジングと、を備えている。インペラは、回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮する。モータは、回転軸を回転させる。ハウジングは、インペラ室、及びモータ室を区画する。インペラ室は、インペラを収容する。モータ室は、モータを収容する。ハウジングは、インペラ室とモータ室とを仕切る仕切壁を有している。仕切壁には、挿通孔が形成されている。挿通孔には、回転軸が挿通されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-155696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような遠心圧縮機においては、インペラによって圧縮された流体の一部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流れ込む場合がある。インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流体が流れ込むと、空隙から挿通孔を介してモータ室内へ流体が洩れてしまう虞がある。その結果、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が増えることになるため、運転効率が低下する要因となる。
【0005】
そこで、回転軸と挿通孔との間に、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体をシールするラビリンスシールが構成されている遠心圧縮機が従来から知られている。しかしながら、回転軸を挿通孔に挿通するためには、回転軸と挿通孔との間のクリアランスをある程度確保する必要がある。回転軸と挿通孔との間のクリアランスを確保するほど、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遠心圧縮機は、回転軸と、前記回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮するインペラと、前記回転軸を回転させるモータと、前記インペラを収容するインペラ室、及び前記モータを収容するモータ室を区画するハウジングと、を備え、前記ハウジングは、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有し、前記回転軸と前記挿通孔との間には、前記インペラの背面から洩れてきた洩れ流体をシールするラビリンスシールが構成されている遠心圧縮機であって、前記ラビリンスシールは、前記挿通孔及び前記回転軸の一方に、前記回転軸の径方向に対して環状に突出する凸部と、前記挿通孔及び前記回転軸の他方に、前記径方向に対して凹む凹部と、を有し、前記凸部の一部には、前記径方向において前記凸部の他部よりも突出する歯部が設けられ、前記凹部は、前記回転軸の周方向に延在する環状の第1溝と、前記第1溝に繋がり、前記回転軸の軸方向に延在する第2溝と、を備え、前記歯部は、前記軸方向において、前記第2溝を挿通可能とされ、前記回転軸の回転時には、前記第1溝内で周回される。
【0007】
これによれば、歯部が、回転軸の軸方向において、第2溝に挿通可能とされているため、環状の凸部の一部に、回転軸の径方向において凸部の他部よりも突出する歯部を設けたとしても、回転軸を挿通孔に挿通することができる。そして、歯部は、回転軸の回転時には、第1溝内で周回される。これによれば、回転軸の回転に伴い、歯部が第1溝内で模擬的に環状の突起を再現することになる。よって、凸部と第1溝とのラビリンスシールに加えて、歯部と第1溝とによってもラビリンスシールが構成されるため、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまうことを抑制し易くすることができる。その結果、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が抑制されるため、遠心圧縮機の運転効率の低下を抑制することができる。
【0008】
上記遠心圧縮機において、前記凹部は、前記挿通孔を区画する前記仕切壁の内周面に形成されており、前記凸部は、前記内周面に対して前記径方向に対向する前記回転軸の外周面に形成されており、前記第2溝は、前記仕切壁における前記インペラ室側に位置する端面に開口しているとよい。
【0009】
これによれば、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔に流れ込む際に、洩れ流体の一部が第2溝内に流れ込む。そして、第2溝内に流れ込む洩れ流体が第2溝の内面に衝突することにより洩れ流体の流れの剥離が発生するため、洩れ流体の圧力損失が生じる。これにより、インペラの背面から挿通孔に流れ込む洩れ流体の流量を低減することができる。よって、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
【0010】
上記遠心圧縮機において、前記第2溝は、前記仕切壁における前記インペラ室とは反対側に位置する端面に開口していないとよい。
これによれば、第2溝が、仕切壁におけるインペラ室とは反対側に位置する端面に開口していないため、インペラの背面から洩れてきた洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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