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公開番号2024154251
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-30
出願番号2023067986
出願日2023-04-18
発明の名称ポンプシステム
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人
主分類F04B 49/02 20060101AFI20241023BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】指令吐出流量と実際に流れるポンプ流量との間に生じる差異を抑えることができるポンプシステムを提供する。
【解決手段】ポンプシステムは、可変容量形の液圧ポンプと、レギュレータと、開度制御弁と、開度制御弁の上流圧を計測する第1圧力センサと、開度制御弁の下流圧を計測する第2圧力センサと、ポンプ特性に従って液圧ポンプの吐出容量を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、開度制御弁の開度を所定開度に固定する計測条件下でレギュレータに出力する指令信号を変えることによって、互いに異なる複数の指令信号において第1圧力センサ及び第2圧力センサによって上流圧及び下流圧を夫々検出させ、上流圧及び下流圧に基づいて算出される開度制御弁の前後差圧と開度制御弁の開度とに基づいて液圧ポンプから吐出される実吐出流量を指令信号毎に算出し、各指令信号に対する指令吐出流量と実吐出流量とに基づいて補正テーブルを作成する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
吐出容量を変更できる可変容量形の液圧ポンプと、
入力される指令信号に応じて前記液圧ポンプの吐出容量を変えるレギュレータと、
前記液圧ポンプに接続され、開度を変えられる開度制御弁と、
前記液圧ポンプから前記開度制御弁に流れる作動液の液圧である上流圧を計測する第1圧力センサと、
前記開度制御弁から流れる作動液の液圧である下流圧を計測する第2圧力センサと、
指令吐出流量と指令信号との関係を示すポンプ特性に従って前記液圧ポンプの吐出容量を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記開度制御弁の開度を所定開度に固定する計測条件下で前記レギュレータに出力する指令信号を変えることによって、互いに異なる複数の指令信号において前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサによって上流圧及び下流圧を夫々検出させ、検出される上流圧及び下流圧に基づいて算出される前記開度制御弁の上流側及び下流側の差圧と前記開度制御弁の開度に基づいて前記液圧ポンプから吐出される実吐出流量を指令信号毎に算出し、各指令信号に対する指令吐出流量と実吐出流量とに基づいて指令吐出流量を補正する補正テーブルを作成する、ポンプシステム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御装置は、差圧と開度とに基づいて実吐出流量を算出する際に流量係数を用いており、
流量係数は、前記制御装置において差圧の状態に応じて設定されている、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項3】
前記制御装置は、差圧と開度とに基づいて実吐出流量を算出する際に流量係数を用いており、
流量係数は、前記制御装置において開度の状態に応じて設定されている、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項4】
前記制御装置は、指令吐出流量を補正する補正テーブルを各指令信号に対する指令吐出流量と実吐出流量との差分に基づいて作成する、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項5】
計測条件は、前記液圧ポンプの回転数が、指令信号毎に予め設定された回転数であることを含む、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項6】
前記開度制御弁は、開度を所定開度に固定する第1位置、前記液圧ポンプと前記タンクとの間を遮断する第2位置、及びストローク量に応じて開度を変える第3位置に夫々移動可能な弁体を有し、
前記制御装置は、第1計測条件において第1補正テーブルを取得すべく前記弁体を第1位置に保持する、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項7】
前記弁体は、開度を所定開度である第1開度より大きい第2開度に固定する第4位置に移動することができ、
前記制御装置は、第2計測条件において第2補正テーブルを取得すべく、前記弁体を第4位置にて保持する、請求項6に記載のポンプシステム。
【請求項8】
前記開度制御弁は、アンロード弁であって、
前記液圧ポンプは、作動液を供給する液圧回路にポンプ通路を介して接続され、
前記アンロード弁は、前記ポンプ通路であって前記液圧回路より上流側に接続される、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項9】
前記開度制御弁は、優先弁であり、
前記液圧ポンプは、複数のアクチュエータに接続され、
前記優先弁は、前記複数のアクチュエータのうちの1つに優先的に流す、請求項1に記載のポンプシステム。
【請求項10】
前記開度制御弁は、流量制御弁であり、
前記液圧ポンプは、前記流量制御弁を介してアクチュエータに接続され、
前記流量制御弁は、前記アクチュエータに流れる作動液の流れを制御する、請求項1に記載のポンプシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、可変容量形の液圧ポンプの指令吐出流量を補正するための補正テーブルを作成するポンプシステムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
可変容量形の液圧ポンプでは、指令吐出流量と電流指令値との関係を示すポンプ特性(いわゆる、I-Q特性)に従って電流指令値を出力することによって、指令吐出流量の作動液が吐出される。他方、液圧ポンプでは、電流指令値に対して吐出される作動液の流量に関してポンプ毎にばらつきがある。それ故、液圧ポンプでは、電流指令値に対して指令吐出流量の作動液が吐出されるようにポンプ特性が較正される。ポンプ特性を較正するシステムとして、例えば特許文献1のような較正システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-190443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の較正システムは、多段的に電流指令値を変化させながら各電流指令値におけるポンプ圧を測定し、基準指令値における仕様上のポンプ流量と測定されたポンプ圧と基づいてポンプ制御テーブル、即ちポンプ特性を較正している。それ故、特許文献1の較正システムでは、種々の電流指令値に対してポンプ流量を較正することができる。他方、特許文献1の較正システムでは、仕様上のポンプ流量に基づいてポンプ特性を較正しているので、ポンプ流量に関してポンプ毎にばらつきがある場合、実際に流れるポンプ流量と指令吐出流量との間に差異が生じる。指令吐出流量と実際に流れるポンプ流量との間に生じる差異を抑えることができることが望まれている。
【0005】
そこで本発明は、指令吐出流量と実際に流れるポンプ流量との間に生じる差異を抑えることができるポンプシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明のポンプシステムは、吐出容量を変更できる可変容量形の液圧ポンプと、入力される指令信号に応じて前記液圧ポンプの吐出容量を変えるレギュレータと、前記液圧ポンプに接続され、開度を変えられる開度制御弁と、前記液圧ポンプから前記開度制御弁に流れる作動液の液圧である上流圧を計測する第1圧力センサと、前記開度制御弁から流れる作動液の液圧である下流圧を計測する第2圧力センサと、指令吐出流量と指令信号との関係を示すポンプ特性に従って前記液圧ポンプの吐出容量を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記開度制御弁の開度を所定開度に固定する計測条件下で前記レギュレータに出力する指令信号を変えることによって、互いに異なる複数の指令信号において前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサによって上流圧及び下流圧を夫々検出させ、検出される上流圧及び下流圧に基づいて算出される前記開度制御弁の上流側及び下流側の差圧と前記開度制御弁の開度に基づいて前記液圧ポンプから吐出される実吐出流量を指令信号毎に算出し、各指令信号に対する指令吐出流量と実吐出流量とに基づいて指令吐出流量を補正する補正テーブルを作成するものである。
【0007】
第1の発明に従えば、開度制御弁の差圧及び開度に基づいて演算される実吐出流量が指令信号毎に算出される。そして、各指令信号に対する指令吐出流量と実吐出流量とに基づいて補正テーブルが作成される。それ故、制御装置は、補正テーブルを用いて補正した指令吐出流量に応じて指令信号を出力させることによって、指令吐出流量に応じた流量の作動液を液圧ポンプから実際に吐出させることができる。従って、指令吐出流量と実際に流れるポンプ流量との間に生じる差異を抑えることができる。
【0008】
第2の発明のポンプシステムは、吐出容量を変更できる可変容量形の液圧ポンプと、入力される指令信号に応じて前記液圧ポンプの吐出容量を変えるレギュレータと、前記液圧ポンプとタンクとの間に配置され、開度を変えられるアンロード弁と、前記液圧ポンプから前記アンロード弁に流れる作動液の液圧を計測する第1圧力センサと、指令吐出流量と指令信号との関係を示すポンプ特性に従って前記液圧ポンプの吐出容量を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記アンロード弁の開度を所定開度に固定する計測条件下で前記レギュレータに出力する指令信号を変えることによって、互いに異なる複数の指令信号において前記第1圧力センサで液圧を検出させ、検出される各液圧に基づいて算出される前記アンロード弁の上流側及び下流側の差圧と前記アンロード弁の開度に基づいて前記液圧ポンプから吐出される実吐出流量を指令信号毎に算出し、各指令信号に対する指令吐出流量と実吐出流量とに基づいて指令吐出流量を補正する補正テーブルを作成するものである。
【0009】
第2の発明に従えば、アンロード弁の差圧と開度とに基づいて演算される実吐出流量が指令信号毎に算出される。そして、各信号値に対する指令吐出流量と実吐出流量とに基づいて補正テーブルが作成される。それ故、制御装置は、指令吐出流量に応じた流量の作動液を液圧ポンプから実際に吐出させることができる。従って、指令吐出流量と実際に流れるポンプ流量との間に生じる差異を抑えることができる。
【発明の効果】
【0010】
第1及び第2の発明によれば、指令吐出流量と実際に流れるポンプ流量との間に生じる差異を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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