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公開番号2024126733
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035311
出願日2023-03-08
発明の名称遠心圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04D 29/046 20060101AFI20240912BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】遠心圧縮機の運転効率の低下を抑制すること。
【解決手段】スラストカラー44には、環状のカラー凹部67が形成されている。カラー凹部67の内周開口縁68は、スラストカラー44における回転軸41の軸方向で孔開口縁23eと対向する部分よりも回転軸41の径方向内側に位置している。カラー凹部67の外周開口縁69は、回転軸41の軸方向で第3プレート17と対向している。カラー凹部67の外周開口縁69から第3プレート17に向かって速度を維持したまま流れる空気によって、収容室24内におけるスラストカラー44と第3プレート17との間をスラスト軸受54に向けて回転軸41の径方向に流れる空気の流れが抑えられる。カラー凹部67の外周開口縁69から第3プレート17に向かって流れた空気は、第3プレート17に衝突することにより圧力損失が生じるため、スラスト軸受54に向けて空気が流れ難くなる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
流体を圧縮するために前記回転軸と一体的に回転するインペラと、
前記回転軸をスラスト方向で支持するスラスト軸受と、
前記インペラを収容するインペラ室、及び前記スラスト軸受を収容する収容室を区画するハウジングと、を備え、
前記ハウジングは、前記インペラ室と前記収容室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有している遠心圧縮機であって、
前記回転軸の外周面から前記収容室内に突出する環状のスラストカラーを備え、
前記スラスト軸受は、少なくとも前記スラストカラーと前記仕切壁との間に配置されており、
前記仕切壁は、前記挿通孔を区画する内周面における前記収容室に開口する孔開口縁を有し、
前記スラストカラーにおける前記仕切壁側の面であって、且つ、前記スラスト軸受よりも前記回転軸の径方向内側の部位には、環状のカラー凹部が形成されており、
前記カラー凹部の内周開口縁は、前記スラストカラーにおける前記回転軸の軸方向で前記孔開口縁と対向する部分よりも前記回転軸の径方向内側に位置しており、
前記カラー凹部の外周開口縁は、前記回転軸の軸方向で前記仕切壁と対向していることを特徴とする遠心圧縮機。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記回転軸の外周面には、前記スラストカラーの内周部が取り付けられる環状の取付凹部が形成されており、
前記取付凹部は、前記仕切壁側に位置する環状の凹部開口縁を有し、
前記凹部開口縁は、前記回転軸における前記挿通孔を通過する部分の外周面に連続しており、
前記カラー凹部の内周開口縁は、前記凹部開口縁よりも前記回転軸の径方向内側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記仕切壁における前記収容室側の面であって、且つ、前記スラスト軸受よりも前記回転軸の径方向内側の部位には、環状の壁凹部が形成されており、
前記壁凹部の内周開口縁は、前記仕切壁における前記回転軸の軸方向で前記カラー凹部の外周開口縁と対向する部分よりも前記回転軸の径方向内側に位置しており、
前記壁凹部の外周開口縁は、前記回転軸の軸方向で前記スラストカラーにおける前記仕切壁側の面と対向していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遠心圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心圧縮機に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、遠心圧縮機は、回転軸と、インペラと、を備えている。インペラは、流体を圧縮するために回転軸と一体的に回転する。遠心圧縮機は、スラスト軸受を備えている。スラスト軸受は、回転軸をスラスト方向で支持する。遠心圧縮機は、ハウジングを備えている。ハウジングは、インペラ室、及び収容室を区画する。インペラ室は、インペラを収容する。収容室は、スラスト軸受を収容する。ハウジングは、インペラ室と収容室とを仕切る仕切壁を有している。仕切壁には、挿通孔が形成されている。挿通孔には、回転軸が挿通されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-155696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような遠心圧縮機においては、インペラによって圧縮された流体の一部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流れ込む場合がある。インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流体が流れ込むと、空隙から挿通孔を介して収容室内に流体が流れ込む場合がある。収容室内に流れ込んだ流体は、スラスト軸受を経由した後、ハウジング外へ排出される。その結果、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が増えることになるため、運転効率が低下する要因となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遠心圧縮機は、回転軸と、流体を圧縮するために前記回転軸と一体的に回転するインペラと、前記回転軸をスラスト方向で支持するスラスト軸受と、前記インペラを収容するインペラ室、及び前記スラスト軸受を収容する収容室を区画するハウジングと、を備え、前記ハウジングは、前記インペラ室と前記収容室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有している遠心圧縮機であって、前記回転軸の外周面から前記収容室内に突出する環状のスラストカラーを備え、前記スラスト軸受は、少なくとも前記スラストカラーと前記仕切壁との間に配置されており、前記仕切壁は、前記挿通孔を区画する内周面における前記収容室に開口する孔開口縁を有し、前記スラストカラーにおける前記仕切壁側の面であって、且つ、前記スラスト軸受よりも前記回転軸の径方向内側の部位には、環状のカラー凹部が形成されており、前記カラー凹部の内周開口縁は、前記スラストカラーにおける前記回転軸の軸方向で前記孔開口縁と対向する部分よりも前記回転軸の径方向内側に位置しており、前記カラー凹部の外周開口縁は、前記回転軸の軸方向で前記仕切壁と対向している。
【0006】
遠心圧縮機においては、インペラによって圧縮された流体の一部が、インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流れ込む場合がある。インペラの背面と仕切壁との間の空隙に流体が流れ込むと、空隙から挿通孔を介して収容室内に流体が流れ込む場合がある。ここで、スラストカラーにおける仕切壁側の面であって、且つ、スラスト軸受よりも回転軸の径方向内側の部位に、環状のカラー凹部が形成されているため、挿通孔から収容室内に流れ込んだ流体がカラー凹部内に流入する。このとき、カラー凹部の内周開口縁が、スラストカラーにおける回転軸の軸方向で孔開口縁と対向する部分よりも回転軸の径方向内側に位置している。よって、挿通孔を介して収容室内に流れ込む流体が、スラストカラーにおける仕切壁側の面に衝突せずに、速度を維持したままカラー凹部内に流れ込み易い。そして、カラー凹部内に流れ込んだ流体は、カラー凹部の内周側から外周側に向かって内面に沿って流れる。ここで、カラー凹部の外周開口縁は、回転軸の軸方向で仕切壁と対向している。よって、カラー凹部の外周開口縁からカラー凹部外へ流出する流体は、速度を維持したまま仕切壁に向かって流れる。したがって、カラー凹部の外周開口縁から仕切壁に向かって速度を維持したまま流れる流体によって、収容室内におけるスラストカラーと仕切壁との間をスラスト軸受に向けて回転軸の径方向に流れる流体の流れが抑えられる。さらに、カラー凹部の外周開口縁から仕切壁に向かって流れた流体は、仕切壁に衝突することにより圧力損失が生じる。したがって、流体の圧力が減圧されるため、スラスト軸受に向けて流体が流れ難くなる。よって、挿通孔から収容室内に流れ込んだ流体が、スラスト軸受を経由してハウジング外へ排出されることを抑制することができる。その結果、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が抑制されるため、遠心圧縮機の運転効率の低下を抑制することができる。
【0007】
上記遠心圧縮機において、前記回転軸の外周面には、前記スラストカラーの内周部が取り付けられる環状の取付凹部が形成されており、前記取付凹部は、前記仕切壁側に位置する環状の凹部開口縁を有し、前記凹部開口縁は、前記回転軸における前記挿通孔を通過する部分の外周面に連続しており、前記カラー凹部の内周開口縁は、前記凹部開口縁よりも前記回転軸の径方向内側に位置しているとよい。
【0008】
これによれば、カラー凹部の内周開口縁が、凹部開口縁よりも回転軸の径方向内側に位置しているため、挿通孔を介して収容室内に流れ込む流体が、スラストカラーにおける仕切壁側の面に衝突せずに、速度を維持したままカラー凹部内にさらに流れ込み易くなる。したがって、カラー凹部の外周開口縁から仕切壁に向かって速度を維持したまま流れる流体によって、収容室内におけるスラストカラーと仕切壁との間をスラスト軸受に向けて回転軸の径方向に流れる流体の流れがさらに抑え易くなる。よって、挿通孔から収容室内に流れ込んだ流体が、スラスト軸受を経由してハウジング外へ排出されることをさらに抑制し易くすることができる。
【0009】
上記遠心圧縮機において、前記仕切壁における前記収容室側の面であって、且つ、前記スラスト軸受よりも前記回転軸の径方向内側の部位には、環状の壁凹部が形成されており、前記壁凹部の内周開口縁は、前記仕切壁における前記回転軸の軸方向で前記カラー凹部の外周開口縁と対向する部分よりも前記回転軸の径方向内側に位置しており、前記壁凹部の外周開口縁は、前記回転軸の軸方向で前記スラストカラーにおける前記仕切壁側の面と対向しているとよい。
【0010】
これによれば、壁凹部の内周開口縁が、仕切壁における回転軸の軸方向でカラー凹部の外周開口縁と対向する部分よりも回転軸の径方向内側に位置しており、壁凹部の外周開口縁が、回転軸の軸方向でスラストカラーにおける仕切壁側の面と対向している。このため、カラー凹部の外周開口縁からカラー凹部外へ流出する流体は、速度を維持したまま壁凹部内に流れ込む。したがって、カラー凹部の外周開口縁からカラー凹部外へ流出する流体が、速度を維持したまま仕切壁に向かって流れ易くなる。したがって、カラー凹部の外周開口縁から仕切壁に向かって速度を維持したまま流れる流体によって、収容室内におけるスラストカラーと仕切壁との間をスラスト軸受に向けて回転軸の径方向に流れる流体の流れがさらに抑え易くなる。よって、挿通孔から収容室内に流れ込んだ流体が、スラスト軸受を経由してハウジング外へ排出されることをさらに抑制し易くすることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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