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公開番号
2024142952
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023055378
出願日
2023-03-30
発明の名称
遠心送風機
出願人
ミネベアミツミ株式会社
代理人
個人
主分類
F04D
29/056 20060101AFI20241003BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約
【課題】軸受ホルダーの圧入作業を省略し、モータを下ケーシングに固定する際の作業性を改善することで、作業効率向上を図り、コスト低減を図ることができる遠心送風機を提供する。
【解決手段】下ケーシング130の内側に、インペラ140と、インペラ140を回転するためのモータ150とを収容した遠心送風機である。モータ150は、金属材料からなる略カップ状のハウジング151と、ハウジング150内に収容されたステータ160およびロータ170とを備えている。ロータ170は、ステータ160の内側に配置され、ハウジング151に設けた樹脂製の軸受ホルダー152に装着した一対のボールベアリング153にて回転可能に支持されている。軸受ホルダー152は、ハウジング151の中央に形成され、軸受ホルダー152と下ケーシング130とがハウジング151と一体に形成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂製のケーシングの内側に、インペラと、該インペラを回転するためのモータとを収容した遠心送風機であって、
前記モータは、金属材料からなる略カップ状のハウジングと、該ハウジング内に収容されたステータおよびロータとを備え、
前記ロータは、前記ステータの内側に配置され、前記ハウジングに設けた樹脂製の軸受ホルダーに装着した一対の軸受にて回転可能に支持され、
前記軸受ホルダーは、前記ハウジングの中央に形成され、前記軸受ホルダーと前記ケーシングとが前記ハウジングと一体に形成されている遠心送風機。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記ケーシングは、前記ハウジングをインサート材とした射出成形品であって、前記軸受ホルダーを形成する第1の樹脂材料の耐熱温度は、前記下ケーシングを形成する第2の樹脂材料の耐熱温度よりも高い請求項1に記載の遠心送風機。
【請求項3】
前記第1の樹脂材料は熱硬化性樹脂であり、前記第2の樹脂材料は熱可塑性樹脂である請求項2に記載の遠心送風機。
【請求項4】
ケーシングの内側に、インペラと、該インペラを回転するためのモータとを収容した遠心送風機の製造方法であって、
前記モータは、金属材料からなる略カップ状のハウジングと、該ハウジング内に収容されたステータおよびロータとを備え、
前記ロータは、前記ステータの内側に配置され、前記ハウジングに設けた樹脂製の軸受ホルダーに装着した一対の軸受にて回転可能に支持され、
前記ハウジングをインサート材として前記軸受ホルダーを熱硬化性樹脂にて一体に射出成形して1次成形品を成形する1次成形工程と、
前記1次成形品を金型にセットし、前記ハウジングをインサート材として前記ケーシングを熱可塑性樹脂にて一体に射出成形して2次成形品を成形する2次成形工程と、
を備えた遠心送風機の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心送風機に係り、特に、軸受ホルダーのモータハウジングへの固定を簡略化した技術に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、遠心送風機は、家電機器、OA機器、産業用や車両用の空気調和装置における送風、換気、冷却等に広く用いられている。遠心送風機は、ケーシングを備え、ケーシングの内側には、複数の羽根を備えたインペラと、インペラを回転させるためのモータが収容されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の遠心送風機において、図12に示すように、モータ130は、インナーロータ型の3相ブラシレスモータであり、金属材料からなるカップ状のハウジング131を備えている。ハウジング131の内周面には、ステータ140が配置されている。ステータ140の内側には、ロータ150が配置されている。ロータ150は、金属製のシャフト151と、シャフト151の上端部に結合されたカップ状のロータヨーク152と、ロータヨーク152の外周面に固着されたリング状のロータマグネット153とを備えている。ハウジング131の中央にはボス部131aが形成され、ボス部131aには、金属製(例えば、真鍮)の軸受ホルダー132が圧入されている。軸受ホルダー132には、一対のボールベアリング133が装着され、シャフト151は、一対のボールベアリング133によって回転可能に支持されている。
【0004】
モータ130を下ケーシング112に装着するに際しては、エンドキャップ160及び回路基板144が結合されたモータ130を、下ケーシング112の上側の開口に上方から挿入する。このとき、下ケーシング112の開口の周囲に形成したボス部112bをハウジング131のフランジ部131bに形成した貫通孔131cとエンドキャップ160のフランジ部164に形成した貫通孔164aに挿通する。そして、エンドキャップ160のフランジ部164の貫通孔164aから突出したボス部112bの先端を加熱し、押し広げて塑性変形させて頭部112cを成形する。この頭部112cの成形によって、エンドキャップ160は下ケーシング112に結合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-181887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の遠心送風機は、カップ状のハウジング131の中央に形成されたボス部131aに、金属製の軸受ホルダー132を圧入して装着している。このため、軸受ホルダー132を圧入する作業が必要となる。また、軸受ホルダー132が傾いて圧入された場合、シャフト151も傾いて回転することになり、その結果、風量特性の効率が低下する虞がある。
【0007】
また、遠心送風機の組立工程では、モータ130のハウジング131とエンドキャップ160を下ケーシング112に固定するため、下ケーシング112に形成したボス部112bの先端を加熱し、塑性変形させて固定する作業が必要となり、ボス部112bの塑性変形状態を確認する作業も必要となる。この結果、作業効率の低下となる。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、軸受ホルダーの圧入作業を省略し、モータを下ケーシングに固定する際の作業性を改善することで、作業効率を図り、コスト低減を図ることができる遠心送風機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、樹脂製のケーシングの内側に、インペラと、該インペラを回転するためのモータとを収容した遠心送風機であって、前記モータは、金属材料からなる略カップ状のハウジングと、該ハウジング内に収容されたステータおよびロータとを備え、前記ロータは、前記ステータの内側に配置され、前記ハウジングに設けた樹脂製の軸受ホルダーに装着した一対の軸受にて回転可能に支持され、前記軸受ホルダーは、前記ハウジングの中央に形成され、前記軸受ホルダーと前記下ケーシングとが前記ハウジングと一体に形成されている遠心送風機遠心送風機である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態の遠心送風機の斜視図である。
実施形態の遠心送風機の平面図である。
図2のIII-III線断面図である。
実施形態の遠心送風機の裏面図である。
(A)は図4のV-V線断面図、(B)は(A)の矢印Bで示す部分の拡大図である。
実施形態の遠心送風機のカバーと取り外した斜視図である。
実施形態におけるエンドキャップを示す斜視図である。
図7に示すエンドキャップに回路基板を装着した状態を示す斜視図である。
ハウジングに下ケーシングと軸受ホルダーとを一体成形した状態を示す斜視図である。
(A)は図9に示す一体成形体を裏側から視た斜視図、(B)は(A)の矢印Bで示す部分の拡大図である。
実施形態におけるカバーを示す斜視図である。
(A)は従来の遠心送風機(特許文献1)を示す断面図、(B)は(A)の矢印Bで示す部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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