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公開番号2024102526
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-31
出願番号2023006476
出願日2023-01-19
発明の名称遠心圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04D 29/053 20060101AFI20240724BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】遠心圧縮機の運転効率の向上を図りつつも、遠心圧縮機の耐久性を向上させること。
【解決手段】第1挿通孔23を区画する内周面と回転軸41との間に設けられるシール機構60によって、第1インペラ42の背面42eに洩れてきた洩れ空気の第1ラジアル軸受52への流れがシールされる。そして、還流通路63によって、洩れ空気が第1突起61及び第2突起62の間に形成される空間68から低圧側空間である第1吸入口27に還流される。これにより、洩れ空気が第1挿通孔23を介してモータ室18内へ洩れてしまうことが抑制される。よって、遠心圧縮機10において、空気の無駄な圧縮が増えることが回避される。さらには、モータや軸受が洩れ空気によって暖められてしまうことが抑制される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮するインペラと、
前記回転軸を回転させるモータと、
前記インペラを収容するインペラ室と、前記モータを収容するモータ室と、を区画するハウジングと、を備え、
前記ハウジングは、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有し、
前記回転軸は、前記挿通孔を区画する内周面に設けられた軸受によって支持されている遠心圧縮機であって、
前記内周面と前記回転軸との間には、前記インペラの背面に洩れてきた洩れ流体の前記軸受への流れをシールするシール機構が設けられ、
前記シール機構は、
前記回転軸又は前記内周面から環状に突出し、前記回転軸の軸方向に離間して並ぶ一対の突起と、
前記軸方向における一対の前記突起の間に形成される空間と前記インペラよりも上流側を含み、前記空間よりも圧力が低い低圧側空間とを連通し、洩れ流体を前記空間から前記低圧側空間に還流させる還流通路と、を有することを特徴とする遠心圧縮機。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記インペラ室には、流体を吸入する吸入口が設けられ、
一対の前記突起は、
前記回転軸及び前記内周面の一方から他方に向けて突出するとともに前記洩れ流体の流れの剥離を発生させる第1突起と、
前記回転軸及び前記内周面の一方から他方に向けて突出するとともに前記第1突起によって流れが剥離した前記洩れ流体における前記軸受に向かう流れを抑止する第2突起と、を有し、
前記還流通路は、前記空間から前記インペラよりも上流側に対して、前記第2突起によって前記軸受に向かう流れが抑止された洩れ流体を還流させることを特徴とする請求項1に記載の遠心圧縮機。
【請求項3】
前記第1突起は、先端が尖った尖端部を有していることを特徴とする請求項2に記載の遠心圧縮機。
【請求項4】
前記第1突起は、前記洩れ流体の流れ方向の上流側に位置する面が、前記洩れ流体の流れ方向の下流側に向けて凹む弧状に湾曲する湾曲面になっていることを特徴とする請求項3に記載の遠心圧縮機。
【請求項5】
前記第2突起の先端と前記回転軸及び前記内周面の他方との間のクリアランスは、前記第1突起の先端と前記回転軸及び前記内周面の他方との間のクリアランスよりも狭いことを特徴とする請求項2に記載の遠心圧縮機。
【請求項6】
前記回転軸は、前記内周面に対向する対向面を有し、
前記第1突起及び前記第2突起は、前記対向面から突出しており、
前記還流通路は、
前記インペラを貫通し、前記回転軸の内部を前記軸方向に延びる円孔状の軸路と、
前記軸路と連通し、前記軸路を形成する軸路内周面の接線方向へ延びる複数の径路と、を有していることを特徴とする請求項2に記載の遠心圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遠心圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、遠心圧縮機は、回転軸と、インペラと、を備えている。インペラは、回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮する。遠心圧縮機は、モータと、ハウジングと、を備えている。モータは、回転軸を回転させる。ハウジングは、インペラ室と、モータ室と、を区画する。インペラ室は、インペラを収容する。モータ室は、モータを収容する。また、ハウジングは、インペラ室とモータ室とを仕切る仕切壁を有している。仕切壁には、回転軸が挿通される挿通孔が形成されている。回転軸は、挿通孔を区画する内周面に設けられた軸受によって支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-52314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような遠心圧縮機においては、インペラによって圧縮された流体の一部が、インペラの背面に洩れてくる場合がある。そして、インペラの背面に洩れてきた洩れ流体が、挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまう虞がある。その結果、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が増えることになるため、運転効率が低下する要因となる。また、インペラの背面に洩れて軸受に向けて流れる洩れ流体によって軸受が暖められてしまったり、洩れ流体が、挿通孔を介してモータ室内に侵入することによって、モータが暖められてしまったりする虞がある。軸受やモータが暖められてしまうと、遠心圧縮機の耐久性が低下する。したがって、遠心圧縮機の運転効率の向上を図りつつも、遠心圧縮機の耐久性を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遠心圧縮機は、回転軸と、前記回転軸と一体的に回転することで流体を圧縮するインペラと、前記回転軸を回転させるモータと、前記インペラを収容するインペラ室と、前記モータを収容するモータ室と、を区画するハウジングと、を備え、前記ハウジングは、前記インペラ室と前記モータ室とを仕切るとともに前記回転軸が挿通される挿通孔が形成されている仕切壁を有し、前記回転軸は、前記挿通孔を区画する内周面に設けられた軸受によって支持されている遠心圧縮機であって、前記内周面と前記回転軸との間には、前記インペラの背面に洩れてきた洩れ流体の前記軸受への流れをシールするシール機構が設けられ、前記シール機構は、前記回転軸又は前記内周面から環状に突出し、前記回転軸の軸方向に離間して並ぶ一対の突起と、前記軸方向における一対の前記突起の間に形成される空間と前記インペラよりも上流側を含み、前記空間よりも圧力が低い低圧側空間とを連通し、洩れ流体を前記空間から前記低圧側空間に還流させる還流通路と、を有する。
【0006】
これによれば、挿通孔を区画する内周面と回転軸との間に設けられるシール機構によって、インペラの背面に洩れてきた洩れ流体の軸受への流れがシールされる。そして、還流通路によって、洩れ流体が一対の突起の間に形成される空間から低圧側空間に還流される。これにより、洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまうことが抑制される。よって、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が増えることを回避することができる。さらには、モータや軸受が洩れ流体によって暖められてしまうことを抑制することができる。以上により、遠心圧縮機の運転効率の向上を図りつつも、遠心圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【0007】
上記遠心圧縮機において、前記インペラ室には、流体を吸入する吸入口が設けられ、一対の前記突起は、前記回転軸及び前記内周面の一方から他方に向けて突出するとともに前記洩れ流体の流れの剥離を発生させる第1突起と、前記回転軸及び前記内周面の一方から他方に向けて突出するとともに前記第1突起によって流れが剥離した前記洩れ流体における前記軸受に向かう流れを抑止する第2突起と、を有し、前記還流通路は、前記空間から前記インペラよりも上流側に対して、前記第2突起によって前記軸受に向かう流れが抑止された洩れ流体を還流させるとよい。
【0008】
これによれば、第1突起によって、インペラの背面に洩れて軸受に向けて流れる洩れ流体の流れの剥離が発生するため、洩れ流体の圧力損失が生じる。これにより、インペラの背面に洩れる洩れ流体の流量を低減することができる。さらに、第1突起によって、洩れ流体の流れの剥離が発生することにより、洩れ流体の流れが弱まる。そして、第2突起によって、第1突起によって流れが剥離した洩れ流体における軸受に向かう流れが抑止される。その結果、空間からインペラよりも上流側に対して、第2突起によって軸受に向かう流れが抑止された洩れ流体が還流通路を介して還流される。これにより、洩れ流体が挿通孔を介してモータ室内へ洩れてしまうことが抑制される。よって、遠心圧縮機において、流体の無駄な圧縮が増えることを回避することができる。さらには、モータや軸受が洩れ流体によって暖められてしまうことを抑制することができる。以上により、遠心圧縮機の運転効率の向上を図りつつも、遠心圧縮機の耐久性を向上させることができる。
【0009】
上記遠心圧縮機において、前記第1突起は、先端が尖った尖端部を有しているとよい。
これによれば、第1突起は、先端が尖った尖端部を有しているため、例えば、第1突起の先端が尖っていない場合に比べると、第1突起によって、洩れ流体の流れの剥離が発生し易くなる。したがって、インペラの背面に洩れる洩れ流体の流量をさらに低減することができる。
【0010】
上記遠心圧縮機において、前記第1突起は、前記洩れ流体の流れ方向の上流側に位置する面が、前記洩れ流体の流れ方向の下流側に向けて凹む弧状に湾曲する湾曲面になっているとよい。
(【0011】以降は省略されています)

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