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公開番号
2024140657
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023051913
出願日
2023-03-28
発明の名称
液体加熱装置
出願人
大阪瓦斯株式会社
代理人
弁理士法人R&C
主分類
F24H
1/18 20220101AFI20241003BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約
【課題】構成の簡略化を図りながらも、出力調整を細やかに行うことができ、設計自由度を高めて温度分布改善を図る。
【解決手段】液槽Eに貯留される液体を加熱する加熱手段を備え、加熱手段は、液槽Eの側面Eaに沿い且つ側面Eaに対向して配設される繊維状金属を圧接した繊維状金属圧接部材Maと、繊維状金属圧接部材Maの側面Eaに対向する部分以外を少なくとも覆い且つ内部に流体が通流する流体通流路Lを有する外囲部材Nと、燃料ガスの流体圧により一次空気を引き込んで混合気を形成し外囲部材Nの内部の流体通流路Lに導くブンゼンバーナBBとを有し、ブンゼンバーナBBに導かれる燃料ガスの流量を調整する形態で出力を調整可能な調整部SSを備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
液槽に貯留される液体を加熱する加熱手段を備える液体加熱装置であって、
前記加熱手段は、
前記液槽の側面に沿い且つ前記側面に対向して配設される繊維状金属を圧接した繊維状金属圧接部材と、前記繊維状金属圧接部材の前記側面に対向する部分以外を少なくとも覆い且つ内部に流体が通流する流体通流路を有する外囲部材と、燃料ガスの流体圧により一次空気を引き込んで混合気を形成し前記外囲部材の内部の前記流体通流路に導くブンゼンバーナとを有し、
前記ブンゼンバーナに導かれる燃料ガスの流量を調整する形態で出力を調整可能な調整部を備える液体加熱装置。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
前記外囲部材は、前記ブンゼンバーナから導かれる前記混合気を受け入れる受入口を有し、
前記受入口からの前記混合気の流れ方向で、前記流体通流路において前記受入口と前記繊維状金属圧接部材との間に、パンチングメタルから成る分散板が配設されている請求項1に記載の液体加熱装置。
【請求項3】
前記流体通流路は、前記外囲部材の全域に亘って形成されており、
前記分散板は、前記流体通流路の全域に亘って、前記繊維状金属圧接部材が設けられている領域と前記受入口に連通する領域とを分離する形態で、配設されている請求項2に記載の液体加熱装置。
【請求項4】
前記繊維状金属圧接部材は、前記液槽に対向する対向部位が鉛直方向に沿う方向から1°以上45°以下の角度で上方へ向け傾斜して設置されている請求項1又は2に記載の液体加熱装置。
【請求項5】
前記液槽の前記側面は、前記繊維状金属圧接部材の前記対向部位に沿う並行姿勢で設けられている請求項4に記載の液体加熱装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液槽に貯留される液体を加熱する加熱手段を備える液体加熱装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
液体加熱装置として、油を貯留する液槽と、当該液槽を加熱する加熱手段とを備えた、所謂、フライヤーが知られている(特許文献1を参照)。
説明を加えると、特許文献1に開示のフライヤーでは、加熱手段は、液槽の側面に対向して設けられる赤外線プレートと、当該赤外線プレートを赤熱させる燃焼部を備える形態で、液槽内の油を加熱する構成が採用されている。
当該構成においては、通常、赤外線プレートが通気性が低い等の理由により、燃焼部は、所定の圧力で供給される燃料とブロアにより圧送される燃焼用空気とが混合された混合気を燃焼する全一次方式のものが採用され、比較的高い圧力で燃焼ガスが赤外線プレートへ導かれることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-116536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示の技術では、燃焼部が全一次方式を採用することが通常であるため、燃焼用空気を圧送するためのブロア等に係る構成を設ける必要があり、構成が比較的複雑となるという問題があった。
また、上述した加熱手段にあっては、通常、赤外線プレート毎に入力が固定されるため、赤外線プレート毎にON―OFF制御を行うことによる加熱量調整しかできず、出力の細やかな調整ができないといった問題があった。
更に、赤外線プレートは、通常形状が所定の形状に決められているため、現場の液槽の形状や大きさに合わせた加工が行い難く、液体加熱装置の設計に制限が生じると共に、赤外線プレートの液槽に対する配置により温度分布に偏りが生じるといった問題があり改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、構成の簡略化を図りながらも、出力調整を細やかに行うことができ、設計自由度を高めて温度分布改善を図ることができる液体加熱装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための液体加熱装置は、液槽に貯留される液体を加熱する加熱手段を備える液体加熱装置であって、その特徴構成は、
前記加熱手段は、
前記液槽の側面に沿い且つ前記側面に対向して配設される繊維状金属を圧接した繊維状金属圧接部材と、前記繊維状金属圧接部材の前記側面に対向する部分以外を少なくとも覆い且つ内部に流体が通流する流体通流路を有する外囲部材と、燃料ガスの流体圧により一次空気を引き込んで混合気を形成し前記外囲部材の内部の前記流体通流路に導くブンゼンバーナとを有し、
前記ブンゼンバーナに導かれる燃料ガスの流量を調整する形態で出力を調整可能な調整部を備える点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、まずもって、被加熱対象物として、液槽の側面に沿い且つ側面に対向して配設される繊維状金属を圧接した繊維状金属圧接部材を備えるから、セラミック等から成る赤外線プレートを設ける場合に比べ、混合気の通気性を高くすることができるので、燃焼用空気を圧送するブロアを必要としないブンゼンバーナにより混合気を送る構成とすることができる。これにより、従来技術のように、燃焼用空気を圧送するブロアを備える全一次方式の構成を採用する場合に比べて、構成の簡略化を図ることができる。
更に、以上の構成によれば、ブンゼンバーナに供給される燃料ガスの流量を調整するのみで容易に出力調整ができるので、従来技術の如く、赤外線プレート毎に入力が固定されている構成に比べ、出力調整を細やかに行うことができ、ターンダウン比を大きくとることができる。
更に、繊維状金属圧接部材は、現場で要求される液体加熱装置の筐体や液槽の形状に応じて、比較的容易に形状を加工することができるので、設計自由度を高めて温度分布改善を図ることができる。
以上より、構成の簡略化を図りながらも、出力調整を細やかに行うことができ、設計自由度を高めて温度分布改善を図ることができる液体加熱装置を実現できる。
【0008】
液体加熱装置の更なる特徴構成は、
前記外囲部材は、前記ブンゼンバーナから導かれる前記混合気を受け入れる受入口を有し、
前記受入口からの前記混合気の流れ方向で、前記流体通流路において前記受入口と前記繊維状金属圧接部材との間に、パンチングメタルから成る分散板が配設されている点にある。
【0009】
上記特徴構成の如く、繊維状金属圧接部材の液槽の側面に対向する部位以外を外囲する外囲部材に関し、ブンゼンバーナから導かれる混合気を受け入れる受入口を備えるものにおいては、当該受入口から流入する混合気(又は燃焼火炎)が、当該受入口からの混合気の流れ方向で対向する部位に存在する繊維状金属圧接部材を加熱し、その近傍が昇温し易くなり、繊維状金属圧接部材の全体での温度分布が偏る虞がある。
上記特徴構成によれば、受入口からの混合気の流れ方向で、流体通流路において受入口と繊維状金属圧接部材との間に、パンチングメタルから成る分散板が配設されているから、受入口からの混合気(又は燃焼火炎)が、分散板により分散された後に、繊維状金属圧接部材を加熱するため、昇温する部位を分散させることができ、温度分布の改善を図ることができる。
【0010】
液体加熱装置の更なる特徴構成は、
前記流体通流路は、前記外囲部材の全域に亘って形成されており、
前記分散板は、前記流体通流路の全域に亘って、前記繊維状金属圧接部材が設けられている領域と前記受入口に連通する領域とを分離する形態で、配設されている点にある。
(【0011】以降は省略されています)
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