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公開番号2024143236
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055805
出願日2023-03-30
発明の名称成膜用原料粉、成膜用原料粉の調製方法及び成膜方法
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類C23C 24/04 20060101AFI20241003BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】結晶性アルミノケイ酸塩を含む原料粉を用いたエアロゾルデポジション法によって良好な膜形成が可能となる成膜用原料粉を提供する。
【解決手段】ミクロ多孔性の結晶性アルミノケイ酸塩の粒子を含み、当該粒子を搬送ガス中に分散させたエアロゾルを基材Kの処理対象面Kaに向けて噴出して、処理対象面Ka上にセラミックス膜を形成するために用いる成膜用原料粉であって、含水率が8.5wt%以上19wt%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ミクロ多孔性の結晶性アルミノケイ酸塩の粒子を含み、当該粒子を搬送ガス中に分散させたエアロゾルを基材の処理対象面に向けて噴出して、前記処理対象面上にセラミックス膜を形成するために用いる成膜用原料粉であって、
含水率が8.5wt%以上19wt%以下である成膜用原料粉。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記結晶性アルミノケイ酸塩の骨格構造がLTA型、FAU-NA型及びFAU-K型のいずれかである請求項1に記載の成膜用原料粉。
【請求項3】
ミクロ多孔性の結晶性アルミノケイ酸塩の粒子を含み、当該粒子を搬送ガス中に分散させたエアロゾルを基材の処理対象面に向けて噴出して、前記処理対象面上にセラミックス膜を形成するために用いる成膜用原料粉を調製する方法であって、
前記成膜用原料粉の含水率を8.5wt%以上19wt%以下に調整する工程を含む、成膜用原料粉の調製方法。
【請求項4】
前記結晶性アルミノケイ酸塩の骨格構造がLTA型、FAU-NA型及びFAU-K型のいずれかである請求項3に記載の成膜用原料粉の調製方法。
【請求項5】
ミクロ多孔性の結晶性アルミノケイ酸塩の粒子を含む成膜用原料粉を用い、前記粒子を搬送ガス中に分散させたエアロゾルを基材の処理対象面に向けて噴出して、前記処理対象面上にセラミックス膜を形成する方法であって、
含水率が8.5wt%以上19wt%以下である前記成膜用原料粉を調製する原料粉調製工程と、
前記原料粉調製工程で得られた前記成膜用原料粉を前記搬送ガス中に分散させた前記エアロゾルを前記処理対象面に向けて噴出させる成膜工程と、を含む成膜方法。
【請求項6】
前記結晶性アルミノケイ酸塩の骨格構造がLTA型、FAU-NA型及びFAU-K型のいずれかである請求項5に記載の成膜方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、成膜用原料粉、成膜用原料粉の調製方法及び成膜方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
焼結のような高温での熱処理を経ることなく、セラミックス膜を基材上に形成する方法として、エアロゾルデポジション法(AD法)と呼ばれる手法が知られている。このAD法は、膜の材料となる粒子からなる原料粉を、ノズルから音速程度で基材に向けて噴射し、原料粉が基材に衝突する際のエネルギーによって粒子を破砕、変形させることで、基材上に緻密な膜を形成する手法である。
【0003】
AD法では、一般的に乾燥状態の原料粉を用いることが推奨されている。例えば、特許文献1には、原料粉の凝集を防止することを目的として、原料粉に含まれる水分量(含水率)を0.45wt%以下とすることにより、原料粉の凝集が防止され、膜の形成が容易になる点が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-119574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、本願発明者は、種々の材料からなるセラミックス膜のAD法を用いた基材上への成膜の可否について検討を行ったところ、結晶性アルミノケイ酸塩の粒子からなる乾燥状態の原料粉を用いると、膜の形成が困難であることを発見した。
【0006】
本発明は以上の実情に鑑みなされたものであり、結晶性アルミノケイ酸塩を含む原料粉を用いたエアロゾルデポジション法によって良好な膜形成が可能となる成膜用原料粉、成膜用原料粉の調製方法及び成膜方法の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係る成膜用原料粉の特徴構成は、
ミクロ多孔性の結晶性アルミノケイ酸塩の粒子を含み、当該粒子を搬送ガス中に分散させたエアロゾルを基材の処理対象面に向けて噴出して、前記処理対象面上にセラミックス膜を形成するために用いる成膜用原料粉であって、
含水率が8.5wt%以上19wt%以下である点にある。
【0008】
本願発明者は、鋭意研究を重ねた結果、結晶性アルミノケイ酸塩の粒子を含む原料粉を用いて、粒子を搬送ガス中に分散させたエアロゾルを基材の処理対象面に向けて噴出して処理対象面上にセラミックス膜を形成する場合(いわゆるAD法によってセラミックス膜を形成する場合)、従来のように乾燥状態の原料粉を用いると膜形成が困難であるが、所定量の水分を含む原料粉を用いることで、良好な膜形成が可能となることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、上記特徴構成によれば、成膜用原料粉の含水率が8.5wt%以上19wt%以下であるため、当該成膜用原料粉を用いることで、AD法によって処理対象面上に良好な膜を形成できる。
【0010】
また、本発明に係る成膜用原料粉の更なる特徴構成は、
前記結晶性アルミノケイ酸塩の骨格構造がLTA型、FAU-NA型及びFAU-K型のいずれかである点にある。
(【0011】以降は省略されています)

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