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公開番号2024140391
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023051512
出願日2023-03-28
発明の名称偏平縫いミシンの下糸切り装置
出願人株式会社PEGASUS
代理人
主分類D05B 65/02 20060101AFI20241003BHJP(縫製;刺しゅう;タフティング)
要約【課題】
従来と比較して、下糸切り装置の有無による、足踏みペダルを操作し押え上げレバーを作動させて糸調子器が糸に与える張力の解放を行うことの可不可の違いで生じる、作業者の理解しづらさと不便を解消する偏平縫いミシンの下糸切り装置を提供する。
【解決手段】
下糸切り装置は、糸緩め機構4と下糸切り機構3を作動する下糸切り作動機構5と、下糸切り機構3を作動せずに糸緩め機構4と押え上げ機構2を作動する押え上げ作動機構6と、を備える。これらより下糸切り装置の有無によらず足踏みペダルを足で操作し糸調子器11の力の解放を行うことができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
押え上げ機構と、下糸切り機構と、糸調子器と、糸緩め機構と、を備える偏平縫いミシンの下糸切り装置において、前記下糸切り装置は、糸緩め機構と下糸切り機構を作動する下糸切り作動機構と、下糸切り機構を作動せずに糸緩め機構と押え上げ機構を作動する押え上げ作動機構と、を備えることを特徴とする偏平縫いミシンの下糸切り装置。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
前記下糸切り装置は、駆動機器である一つのモーターと、前記モーターのモーター軸に固定されて下糸切り作動機構を作動する下糸切り駆動クランクと、前記モーターのモーター軸に固定されて押え上げ作動機構を作動する押え上げ駆動クランクと、を備えること、を特徴とする請求項1に記載の偏平縫いミシンの下糸切り装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は偏平縫いミシンの下糸切り装置に関するものである。本発明において、前後とは布送り方向における前後方向をいい、左右とはミシンを正面から見たときの左右方向をいう。また上下とはミシンの上下方向をいう。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来の偏平縫いミシンの下糸切り装置として、縫製の終わりに縫い目の後端から通じて針板の針穴下側とルーパーの間にある下糸と針糸を切断するためのカッターがルーパーの上側に設けてあり、カッターは左右方向の運動により切断を行い、切断の後に所定の位置に戻って滞在しルーパーから出る下糸の端部を保持する、といった構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この切断動作により生地と縫い目はミシンの針とルーパーが持つ針糸と下糸から切り離され取り外し可能となり、また下糸を下糸切り装置が適切な位置で保持することで次の縫製開始時の縫い目形成を安定化させている。保持が失われればルーパーから出る下糸の端部は位置が不安定となり、次の縫い始めの目飛びの要因となる。
【0003】
また下糸切り装置は、駆動機器として直動するエアシリンダもしくはソレノイドを備えており、下糸の切断の駆動に加えて、複数の糸に個別に張力を与える糸調子器が糸へ付与する力を解放させる糸緩め機構と連結して駆動する、といった構成のものが知られている(例えば、特許文献2参照)。これにより下糸を切断したカッターが下糸を保持したままで所定の位置へ動く際に、下糸にかかる糸調子器の張力が失われることで抵抗なく下糸を引っ張ることができる。下糸切り装置が糸を保持する力は、次の縫い始めで針とルーパーの協働で糸を引っ張る際に取り外される程度に小さく設定されており、下糸の切断後の保持したままでの移動の際に、糸調子器の張力が働き抵抗が生じれば糸を保持できずに外れてしまい不具合となる。またカッターが下糸を保持して所定の位置にある状態で、再度切断動作を行うと保持していた下糸はカッターから外れて不具合となるため、切断動作および付随する糸緩め機構の動作は縫製の終わりに1回のみ行われる。
【0004】
下糸切り装置を持たない偏平縫いミシンでは、ミシン背面側にある押え上げレバーが糸緩め機構と連結されており、押え上げレバーを操作することで押えの上昇と糸調子器の力の解放を合わせて行うことができるといった構成のものが知られている。押え上げレバーが鎖でテーブル下側の足踏みペダルと連結しており、足踏みペダルで前述の操作を行うことができる構成や、直動する駆動機器にて押え上げレバーを操作する押え上げ装置が用いられる。
【0005】
一つのミシンに下糸切り装置と押え上げ装置の両方を装着させる場合、二つの駆動機器を要する。また下糸切り装置と押え上げ装置を縫製の様態に応じて連続で作動させたり、もしくは一方を停止状態のまま一方を単独で作動させたりする場合には、さらに二つの駆動機器を連携させる制御装置を要する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特公昭61-9080号公報
特開2008ー54834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の技術では、下糸切り装置を装着した偏平縫いミシンは押え上げレバーが糸緩め機構と連結されておらず、押え上げレバーを操作しても糸緩め機構は作動しない。そもそも前述のように下糸の切断の駆動と糸緩め機構は連結されており、カッターが下糸を保持している状態で糸緩め機構を作動すると下糸が外れる不具合が生じる。偏平縫いミシンに糸の供給源から糸調子器を経て複数ある糸道に糸を人の手で通していく場合、糸調子器を経た糸には張力が加わっており、糸を引き出す際の抵抗力となる。したがって続く糸道に糸を人の手で通していく際に、手で力を加えて糸を糸調子器から引き出す必要がある。しかし下糸切り装置を装着しない偏平縫いミシンでは押え上げレバーを操作して糸緩め機構を作動することができる。したがって糸調子器から続く糸道に糸を人の手で通していく際に、足踏みペダルを足で操作し連動する押え上げレバーを作動させて糸調子器が糸に与える張力の解放を行い、力を要さずに糸を引き出すことができる。これは下糸切り装置の追加で糸切りの利便性は向上するが、糸緩めの利便性が損なわれることを示す。下糸切り装置の有無によりこうした違いがあることは、作業者にとって理解しづらく不便であった。
【0008】
また従来の技術では、下糸切り装置で縫製の終わりに下糸と針糸を切断して、押え上げ装置で速やかに連続して押えを上昇させる押え上げを行い、生地をミシンから取り外すときに、下糸切り装置の駆動機器と押え上げ装置の駆動機器とを連携させる制御装置を用いていた。また下糸切り装置と押え上げ装置をそれぞれ単独で作動させたいときには、別個の制御を追加で要し制御がより複雑なものとなっていた。また駆動機器が二つあることで付随する電気部品も加わり、製造原価の増加の要因となっていた。
【0009】
本発明の課題は、下糸切り装置の有無による、足踏みペダルを操作し押え上げレバーを作動させて糸調子器が糸に与える張力の解放を行うことの可不可の違いで生じる、作業者の理解しづらさと不便を解消する偏平縫いミシンの下糸切り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、押え上げ機構と、下糸切り機構と、糸調子器と、糸緩め機構と、を備える偏平縫いミシンの下糸切り装置において、前記下糸切り装置は、糸緩め機構と下糸切り機構を作動する下糸切り作動機構と、下糸切り機構を作動せずに糸緩め機構と押え上げ機構を作動する押え上げ作動機構と、を備えることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

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