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公開番号2025007347
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108670
出願日2023-06-30
発明の名称縫製システム及び縫製方法
出願人JUKI株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類D05B 19/12 20060101AFI20250109BHJP(縫製;刺しゅう;タフティング)
要約【課題】複数のミシンを備える縫製システムにおける画像認識に関わる作業工数およびデータの管理工数を低減すること。
【解決手段】縫製システムは、縫製対象物の画像を取得する複数の撮像装置と、縫製対象物の画像認識処理により得られた認識結果に基づいて縫製を行う1または複数のミシンと、複数の撮像装置のうち、第1の撮像装置で撮像した画像に基づき作成された縫製対象物のテンプレートデータを取得し、他の第2の撮像装置に送信するデータ処理部と、を備える。ミシンは、撮像装置の撮像条件を含む固有データを有する。第2の撮像装置を有するミシンは、第2の撮像装置の固有データに基づいて補正されたテンプレートデータを用いて画像認識処理を実行するか、または、テンプレートデータを用いた認識結果を第2の撮像装置の固有データに基づいて補正する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項１】
縫製対象物の画像を取得する複数の撮像装置と、
前記縫製対象物の画像認識処理により得られた認識結果に基づいて縫製を行う１または複数のミシンと、
前記複数の撮像装置のうち、第１の撮像装置で撮像した画像に基づき作成された前記縫製対象物のテンプレートデータを取得し、他の第２の撮像装置に送信するデータ処理部と、を備え、
前記ミシンは、前記撮像装置の撮像条件を含む固有データを有し、
前記第２の撮像装置を有する前記ミシンは、前記第２の撮像装置の前記固有データに基づいて補正された前記テンプレートデータを用いて画像認識処理を実行するか、または、前記テンプレートデータを用いた認識結果を前記第２の撮像装置の前記固有データに基づいて補正する、
縫製システム。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記固有データは、前記撮像装置のピクセルレート、撮像オフセット、照明情報、を含む、
請求項１に記載の縫製システム。
【請求項３】
データ処理部は、前記第１の撮像装置のテンプレートデータおよび固有データに基づいて、テンプレートデータを一般化した一般化テンプレートデータを作成するマスタデータ管理部を有し、
前記第２の撮像装置を有する前記ミシンは、前記一般化テンプレートデータを自機の前記固有データに基づいて補正した固有テンプレートデータを用いて画像認識処理を実行するか、または前記一般化テンプレートデータを用いた認識結果を自機の前記固有データに基づいて補正する、
請求項１または２に記載の縫製システム。
【請求項４】
データ処理部は、前記複数の撮像装置の前記固有データを取得し、前記一般化テンプレートデータ、もしくはテンプレート作成時に使用した前記撮像装置の前記固有データを含む前記固有テンプレートデータと前記固有データとに基づいて、前記撮像装置毎の前記固有テンプレートデータを作成するデータ調整部を有し、
前記第２の撮像装置を有する前記ミシンは、前記データ処理部から取得した自機の前記固有テンプレートデータを用いて画像認識処理を実行する、
請求項３に記載の縫製システム。
【請求項５】
前記ミシンは、撮像視野が部分的に重複する重複領域を有する複数の前記撮像装置を備え、複数の前記撮像装置から得られた複数の画像を繋ぎ合わせた合成画像に対して前記テンプレートデータに基づく画像認識処理を実施する、
請求項１または２に記載の縫製システム。
【請求項６】
縫製対象物の画像を取得する撮像装置を有し、前記縫製対象物の画像認識処理により得られた認識結果に基づいて縫製を行う複数のミシン、もしくは複数の前記撮像装置を有するミシンを用いた縫製方法であって、
前記複数のミシン、もしくは複数の前記撮像装置のうち、第１の撮像装置で撮像した画像に基づき作成された前記縫製対象物のテンプレートデータを取得し、他の第２の撮像装置に送信することと、
前記第２の撮像装置を有する前記ミシンにおいて、前記第２の撮像装置の撮像条件を含む固有データに基づいて補正された前記テンプレートデータを用いて画像認識処理を実行するか、または、前記テンプレートデータを用いた認識結果を前記固有データに基づいて補正することと、を含む、
縫製方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、縫製システム及び縫製方法に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
縫製対象物の意匠性を高めるために、縫製対象物にステッチが形成される場合がある。特許文献１には、車両用シートに使用される表皮材にステッチを形成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１３－１６２９５７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
車両用シートに使用される表皮材は、厚みがあり弾力性を有する。厚みがあり弾力性を有する縫製対象物にステッチが形成されると、縫製対象物が縮んで縫製対象物の表面が変位する可能性がある。例えば第１のステッチが形成された後に第２のステッチを形成する場合、第１のステッチの形成によって生じた縫製対象物の表面の変位に応じて、第２のステッチを縫製対象物の目標位置に形成することが望ましい。ステッチを縫製対象物の目標位置に形成する対応策として、縫製処理の前に縫製対象物の表面を撮影して、縫製対象物の表面の変位を検出することが挙げられる。変位検出には、テンプレートマッチングなどの画像認識処理が用いられる。
【０００５】
縫製工場などで複数のミシンを用いて同一の製品を製造する場合、複数のミシンは同形状の縫製対象物に同形状のステッチを形成するため、画像認識処理に利用するテンプレートデータも共通になる。しかし、実際には、各ミシンに設けられた撮像装置の撮像条件が撮像装置の個体差や組付け誤差等によって異なるため、個々のミシンにおいて別々にテンプレートデータが準備される。そのため、複数のミシン全体での作業工数、及びデータの管理工数が増大する。
【０００６】
本発明の態様は、複数のミシンを備える縫製システムにおける画像認識に関わる作業工数およびデータの管理工数を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の第１の態様に従えば、縫製対象物の画像を取得する複数の撮像装置と、前記縫製対象物の画像認識処理により得られた認識結果に基づいて縫製を行う１または複数のミシンと、前記複数の撮像装置のうち、第１の撮像装置で撮像した画像に基づき作成された前記縫製対象物のテンプレートデータを取得し、他の第２の撮像装置に送信するデータ処理部と、を備え、前記ミシンは、前記撮像装置の撮像条件を含む固有データを有し、前記第２の撮像装置を有する前記ミシンは、前記第２の撮像装置の前記固有データに基づいて補正された前記テンプレートデータを用いて画像認識処理を実行するか、または、前記テンプレートデータを用いた認識結果を前記第２の撮像装置の前記固有データに基づいて補正する、縫製システムが提供される。
【０００８】
本発明の第２の態様に従えば、縫製対象物の画像を取得する撮像装置を有し、前記縫製対象物の画像認識処理により得られた認識結果に基づいて縫製を行う複数のミシン、もしくは複数の前記撮像装置を有するミシンを用いた縫製方法であって、前記複数のミシン、もしくは複数の前記撮像装置のうち、第１の撮像装置で撮像した画像に基づき作成された前記縫製対象物のテンプレートデータを取得し、他の第２の撮像装置に送信することと、前記第２の撮像装置を有する前記ミシンにおいて、前記第２の撮像装置の撮像条件を含む固有データに基づいて補正された前記テンプレートデータを用いて画像認識処理を実行するか、または、前記テンプレートデータを用いた認識結果を前記固有データに基づいて補正することと、を含む、縫製方法が提供される。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の態様によれば、複数のミシンを備える縫製システムにおける画像認識に関わる作業工数およびデータの管理工数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
図１は、本実施形態に係る縫製システムを模式的に示す図である。
図２は、本実施形態に係るミシン及びデータ処理部を示すブロック図である。
図３は、複数のミシンが有する固有データの説明図である。
図４は、縫製対象物の一部を示す断面図である。
図５は、縫製対象物を示す平面図である。
図６は、縫製対象物の一部を示す断面図である。
図７は、認識対象のテンプレートデータを説明する図である。
図８は、本実施形態に係る縫製システムによるテンプレートデータの補正を説明する図である。
図９は、固有テンプレートデータの配信を説明する模式図である。
図１０は、本実施形態に係る縫製方法を説明する図である。
図１１は、本実施形態に係るミシンを示す斜視図である。
図１２は、本実施形態に係るミシンの一部を示す斜視図である。
図１３は、本実施形態に係る撮像装置の配置例を説明する平面説明図である。
図１４は、本実施形態に係るミシンの縫製動作を説明するためのフローチャートである。
図１５は、画像繋ぎ合わせ処理を説明する模式図である。
図１６は、認識対象検出処理を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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