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公開番号2024138949
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023049685
出願日2023-03-27
発明の名称覆砂材の製造方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C04B 5/02 20060101AFI20241002BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】二酸化炭素をより効率良く固定化させ、かつ、水域環境中に置かれた場合であっても、アルカリ分の溶出を防止すること。
【解決手段】本発明は、製鋼スラグを用いた、覆砂材の製造方法であって、平均粒径が7mm以下の前記製鋼スラグに対して二酸化炭素を固定させて、前記製鋼スラグを炭酸化させる炭酸化工程と、炭酸化された前記製鋼スラグに対して、バインダー成分として水溶性樹脂を添加した上で、当該水溶性樹脂が添加された前記製鋼スラグを造粒して、覆砂材とする造粒工程と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
製鋼スラグを用いた、覆砂材の製造方法であって、
平均粒径が7.00mm以下の前記製鋼スラグに対して二酸化炭素を固定させて、前記製鋼スラグを炭酸化させる炭酸化工程と、
炭酸化された前記製鋼スラグに対して、バインダー成分として水溶性樹脂を添加した上で、当該水溶性樹脂が添加された前記製鋼スラグを造粒して、覆砂材とする造粒工程と、
を含む、覆砂材の製造方法。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
得られた前記覆砂材における、粒径が2mm以下の前記覆砂材が占める質量割合は、前記覆砂材の全質量に対して、30質量%以下である、請求項1に記載の覆砂材の製造方法。
【請求項3】
前記水溶性樹脂は、水溶性アクリル樹脂、水溶性ポリウレタン樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性エポキシ樹脂、水溶性セラミック樹脂、又は、水溶性シリコン樹脂の少なくとも何れかである、請求項1又は2に記載の覆砂材の製造方法。
【請求項4】
前記炭酸化工程に供される前記製鋼スラグの平均粒径は、1.00mm以下である、請求項1又は2に記載の覆砂材の製造方法。
【請求項5】
前記炭酸化工程に供される前記製鋼スラグの遊離CaO及びCa(OH)

の合計含有量は、0.9質量%超である、請求項1又は2に記載の覆砂材の製造方法。
【請求項6】
得られる前記覆砂材の平均粒径は、1.0mm~5.0mmの範囲内である、請求項1又は2に記載の覆砂材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、覆砂材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
鉄鋼生産プロセスの副産物として発生する製鋼スラグは、酸化カルシウムを多く含有することから、温室効果ガスである二酸化炭素を炭酸カルシウムとして固定する効果があることが期待されている。近年、このような製鋼スラグを用いた二酸化炭素の固定化技術に関して、様々な技術が提案されている。
【0003】
当初、上記のような固定化技術によって得られた、炭酸塩化された製鋼スラグの利用方法については、従来の主要用途である道路用路盤材が候補に挙げられる。ここで、道路用路盤材は、求められる強度を保持するために、所定以上の粒度が求められる。一方、製鋼スラグに二酸化炭素をより多く固定するためには、製鋼スラグの比表面積が大きい方が好ましいことから、微細化した製鋼スラグを用いる方が好ましい。このような二酸化炭素が固定化された製鋼スラグを道路用路盤材に用いるには、二酸化炭素固定に好ましい粒度と路盤材として必要な強度を両立する必要があり、現実困難な問題があった。
【0004】
微細な製鋼スラグを用いて二酸化炭素を固定化させたものの用途の一つとして、例えば以下の特許文献1~特許文献3では、覆砂材、埋め戻し材、環境保全材等のような、水域環境での用途が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-131651号公報
特開2005-320230号公報
特開2021- 80111号公報
特開2007- 31220号公報
特開2008-100893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1~特許文献3で提案されているような水域環境での利用(特に、海域での利用)に関して、本発明者は、以下のような点を懸念した。
【0007】
すなわち、粒径の小さな製鋼スラグは、海域投入時において沈降速度が遅いために、広い範囲にわたって拡散することとなり、海水に長時間の濁りを生じさせることが懸念される。また、製鋼スラグは、沈降したとしても、長期間にわたり潮流により流されることで、製鋼スラグ同士が摩耗していく。その結果、炭酸化した表層部が削られることで新生面が生じ、製鋼スラグの成分であるアルカリ分(例えば、水酸化物イオン)が溶出してしまう懸念がある。海水中でアルカリ分が溶出すると、海水のpHが上昇し、海水中のマグネシウムイオンが、白色の固形物である水酸化マグネシウムとして析出する。これにより、海水が白濁してしまう。
【0008】
上記特許文献1~特許文献3では、このような摩耗に伴うアルカリ分溶出への対策について、言及されていない。
【0009】
また、上記特許文献4では、鉄鋼製造プロセスで発生する粉状スラグを、各種骨材や路盤材の一部として利用したり、天然砂の代替原料として利用したりするにあたって、篩下粒径5mm以下のものを20質量%以上含む粉状スラグを所定の水分量に調整し、炭酸ガスを供給しながら、機械的な攪拌を付与することで造粒する技術が提案されている。スラグを造粒することによって、スラグの粒径は大きくなることから、かかるスラグが海域に投入された際には、沈降速度も速くなるものと期待される。
【0010】
しかしながら、篩下粒径5mm以下のものを20質量%以上含む粉状スラグでは、二酸化炭素を効率的に固定化できる粒径を有しているとも言い切れず、二酸化炭素の固定化効率の向上という点で、未だに改善の余地がある。
(【0011】以降は省略されています)

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