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公開番号
2024147166
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-16
出願番号
2023060005
出願日
2023-04-03
発明の名称
ローラ矯正方法及び金属板の製造方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
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個人
,
個人
,
個人
主分類
B21D
1/05 20060101AFI20241008BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約
【課題】本発明は、異なるロールピッチを有するローラレベラに対しても、矯正に必要な最大加工度を精度良く推定し、操業条件に応じて、被矯正板を適切なローラレベラで矯正して生産性を向上させることを目的とする。
【解決手段】本発明の一態様に係るローラ矯正方法は、上下に千鳥状に配置された複数のワークロールを有するローラレベラを用い、上方に配されたワークロールと下方に配されたワークロールとの間に被矯正板を通して、繰り返し曲げを与えることによって被矯正板を平坦化するローラ矯正方法において、ローラレベラが複数存在する場合に、被矯正板の矯正後の伸びひずみ差を所望の値以下にするために必要な最大加工度を、ローラレベラのロールピッチ、並びに、被矯正板の板厚及び板幅の影響を考慮したパラメータを用いて求め、複数のローラレベラのうち、最大加工度で加工することができるローラレベラを用いて被矯正板の矯正を行う。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
上下に千鳥状に配置された複数のワークロールを有するローラレベラを用い、上方に配された前記ワークロールと下方に配された前記ワークロールとの間に被矯正板を通して、繰り返し曲げを与えることによって前記被矯正板を平坦化するローラ矯正方法において、ローラレベラが複数存在する場合に、
前記被矯正板の矯正後の伸びひずみ差を所望の値以下にするために必要な最大加工度を、前記ローラレベラのロールピッチ、並びに、前記被矯正板の板厚及び板幅の影響を考慮したパラメータを用いて求め、
複数の前記ローラレベラのうち、前記最大加工度で加工することができる前記ローラレベラを用いて前記被矯正板の矯正を行う、ローラ矯正方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記パラメータが下記(1)式で表されるパラメータβであり、(1)式中のkは、下記(2)式のk(w)で表される、請求項1に記載のローラ矯正方法。
TIFF
2024147166000014.tif
25
170
TIFF
2024147166000015.tif
16
170
前記(1)式中、
l:前記ロールピッチの1/2
t:前記被矯正板の板厚
であり、
前記(2)式中、
w:板幅(mm)
である。
【請求項3】
前記最大加工度で加工することができる前記ローラレベラのうち、仕掛係数が最も小さい前記ローラレベラを用いる、請求項1又は2に記載のローラ矯正方法。
【請求項4】
前記最大加工度で加工することができる複数の前記ローラレベラを用いる、請求項1又は2に記載のローラ矯正方法。
【請求項5】
仕掛係数の小さいものから順に選択された複数の前記ローラレベラを用いる、請求項4に記載のローラ矯正方法。
【請求項6】
前記被矯正板の板厚が15mm以下である、請求項1又は2に記載のローラ矯正方法。
【請求項7】
前記被矯正板の板幅が1250mm以上、5500mm以下である、請求項1又は2に記載のローラ矯正方法。
【請求項8】
前記ロールピッチが200mm以上、390mm以下である、請求項1又は2に記載のローラ矯正方法。
【請求項9】
上下に千鳥状に配置された複数のワークロールを有するローラレベラを用い、上方に配された前記ワークロールと下方に配された前記ワークロールとの間に被矯正板を通して、繰り返し曲げを与えることによって前記被矯正板を平坦化するローラ矯正工程を有する金属板の製造方法であって、ローラレベラが複数存在する場合に、
前記ローラ矯正工程では、
前記金属板となる前記被矯正板の矯正後の伸びひずみ差を所望の値以下にするために必要な最大加工度を、前記ローラレベラのロールピッチ、並びに、前記被矯正板の板厚及び板幅の影響を考慮したパラメータを用いて求め、
複数の前記ローラレベラのうち、前記最大加工度で加工することができる前記ローラレベラを用いて前記被矯正板の矯正を行う、金属板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラ矯正方法及び金属板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
鋼板などの各種金属板の製造プロセスにおいては、耳波や中波などに例示される、伸びひずみの板幅方向分布に起因した平坦度不良が発生することがある。平坦度が著しく悪い場合には、製品ごとに定められた品質基準を満足しないことがある。そこで、従来から、熱間圧延や冷却工程を経た金属板に対して矯正を行って、平坦度不良を改善することが行われている。このような矯正技術として、例えば、ローラレベラを用いた矯正(ローラ矯正)が知られている。
【0003】
ローラレベラは、複数本のワークロールを上下に千鳥状に配置したものであって、被矯正板の板厚よりも狭い上下のロール間隙に被矯正板を通板させることによって、被矯正板に繰り返し曲げを与え、被矯正板を平坦化するものである。
【0004】
ローラ矯正方法として、例えば、特許文献1には、ローラ矯正中のロールベンディング量を、矯正反力に伴うロールたわみを補償するためのロールベンディング量と、被矯正板に伸びひずみ差の板幅方向分布を付与するためのロールベンディング量と、の合算として設定することを特徴とする、被矯正板のローラ矯正方法が開示されている。特許文献1によれば、伸びひずみ差の板幅方向分布に起因する平坦度不良はローラ矯正中に与えた最大加工度に応じて矯正効果が異なり、しかも多パス矯正を実施してもその矯正効果は多パス矯正中の最大加工度で決定されるとされている。
【0005】
また、特許文献2には、入側最大加工度、出側加工度、板厚、板幅、及び降伏応力から出側の最適設定圧下値を算出し通板する、ローラレベラによる帯板のレベリング方法が開示されている。特許文献2によれば、入側最大加工度が3以上であれば略平坦な帯板が得られるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-167325号公報
特開昭53-87962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通常、ローラレベラでは、ロールの押込み量は入側から出側に向けて漸減するように設定される。しかしながら、最入側のロール近傍では、被矯正板に対する拘束力が小さいので、被矯正板に付与される曲率の大きさは入側から数本目のワークロールで最大となり、出側に向けて漸減するようにロールの押込み量が設定される。
【0008】
厚鋼板の製造工程では、ロール径やロールピッチなどの設備仕様の異なる複数のローラレベラを保有していることが一般的である。各ローラレベラの矯正対象は主に被矯正板の板厚に応じて予め決められている。そのため、特定の板厚を有する厚鋼板を集中的に製造する場合には、該当するローラレベラにおける処理がひっ迫し、生産のボトルネックになってしまう。そこで、余力のある別のローラレベラへ、被矯正板の振り分けを行うことで、保有する製造設備全体を活用して生産性を向上させることができると考えられる。
【0009】
そこで互いに同一の板厚及び板幅を有する複数の被矯正板を、ロールピッチが異なる別のローラレベラに振り分けて矯正を行ったところ、振り分け後のローラレベラでは、振り分け前のローラレベラと同じ最大加工度を加えているにも関わらず、矯正効果が異なることが明らかとなった。また、場合によっては、振り分け先のローラレベラにおいて矯正前の伸びひずみ差を所望の値以下にすることができなかったため、振り分け前のローラレベラにて再度矯正を行う必要が生じ、生産性を大幅に阻害してしまった。すなわち、平坦度不良の矯正効果に及ぼす因子は最大加工度だけでないことがわかった。したがって、最大加工度のみを指標とする特許文献1、2に記載の技術には改善の余地がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、異なるロールピッチを有するローラレベラに対しても、矯正に必要な最大加工度を精度良く推定し、操業条件に応じて、被矯正板を適切なローラレベラで矯正して生産性を向上させることが可能な、ロール矯正方法及び金属板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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