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公開番号2024131667
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042081
出願日2023-03-16
発明の名称ダイナモメータシステム及びその暖機方法
出願人株式会社明電舎
代理人個人,個人
主分類G01M 17/007 20060101AFI20240920BHJP(測定;試験)
要約【課題】適切な時間にわたりダイナモメータを暖機できるダイナモメータシステム及びその暖機方法を提供すること。
【解決手段】シャシダイナモメータシステムの暖機方法は、ローラ又はダイナモメータの回転速度が所定の暖機設定速度に維持されるようにダイナモメータを回転させる暖機運転を所定の暖機期間にわたり実行する工程と、暖機期間内に定められた安定判定期間における、ローラ又はダイナモメータに作用する力と相関のある力パラメータ値を取得する工程と、安定判定期間内に定められた複数の平均算出区間ごとに力パラメータ値の区間平均値を算出する工程と、隣接する2つの平均算出区間における区間平均値の差分値を算出する工程と、安定判定期間内における差分値のピークピーク値を算出する工程と、ピークピーク値に基づいて少なくともダイナモメータを含む暖機対象の安定状態を判定する工程と、を備える。
【選択図】図6

特許請求の範囲【請求項1】
車両の車輪が載置可能なローラと、当該ローラと連結されたダイナモメータと、前記ローラ又は前記ダイナモメータに作用する力と相関のある力パラメータ値を取得する力パラメータ取得装置と、を備えるダイナモメータシステムの暖機方法であって、
前記ローラ又は前記ダイナモメータの回転速度が所定の設定速度に維持されるように前記ダイナモメータを回転させる暖機運転を所定の暖機期間にわたり実行する工程と、
前記暖機期間内に定められた判定期間における前記力パラメータ値を取得する工程と、
前記判定期間内に定められた複数の平均算出区間ごとに前記力パラメータ値の区間平均値を算出する工程と、
前記判定期間内における複数の前記区間平均値のばらつきの大きさに基づいて前記ダイナモメータを含む暖機対象の安定状態を判定する工程と、を備えることを特徴とするダイナモメータシステムの暖機方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記暖機運転は、試験車両の車輪を前記ローラに載置した状態で行うことを特徴とする請求項1に記載のダイナモメータシステムの暖機方法。
【請求項3】
隣接する2つの前記平均算出区間における前記区間平均値の差分値のばらつきの大きさに基づいて前記安定状態を判定することを特徴とする請求項2に記載のダイナモメータシステムの暖機方法。
【請求項4】
前記判定期間内における前記差分値のピークピーク値が所定の判定設定値以下である場合、前記暖機対象は安定していると判定し、前記ピークピーク値が前記判定設定値より大きい場合、前記暖機対象は安定していないと判定することを特徴とする請求項3に記載のダイナモメータシステムの暖機方法。
【請求項5】
前記暖機期間が経過するまでの間に前記暖機対象は安定していると判定されなかった場合、前記暖機期間を延長し前記暖機運転を継続することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のダイナモメータシステムの暖機方法。
【請求項6】
前記暖機期間を延長した場合、前記暖機対象は安定していると判定されるまで、前記判定期間の始期及び終期を所定の単位時間ずつ後期側へ変更しながら繰り返し前記安定状態を判定することを特徴とする請求項5に記載のダイナモメータシステムの暖機方法。
【請求項7】
前記暖機運転では、前記ダイナモメータの制御装置が前記ダイナモメータに電力を供給することによって前記ダイナモメータを回転させることを特徴とする請求項2に記載のダイナモメータシステムの暖機方法。
【請求項8】
前記暖機運転では、前記試験車両から前記ローラに駆動力を伝達することによって前記ダイナモメータを回転させることを特徴とする請求項2に記載のダイナモメータシステムの暖機方法。
【請求項9】
車両の車輪が載置可能なローラと、
当該ローラと連結されたダイナモメータと、
前記ローラ又は前記ダイナモメータに作用する力と相関のある力パラメータ値を取得する力パラメータ取得装置と、
前記ダイナモメータを含む暖機対象の安定状態を判定する安定状態判定装置と、を備えるダイナモメータシステムであって、
前記安定状態判定装置は、前記ローラ又は前記ダイナモメータの回転速度が所定の設定速度に維持されている間に、所定の判定期間にわたり前記力パラメータ値を取得し、前記判定期間に定められた複数の平均算出区間ごとに前記力パラメータ値の区間平均値を算出し、前記判定期間内における複数の前記区間平均値のばらつきの大きさに基づいて前記暖機対象の安定状態を判定することを特徴とするダイナモメータシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイナモメータシステム及びその暖機方法に関する。より詳しくは、試験毎のばらつきの少ない高精度な結果が得られるように、適切な時間にわたりダイナモメータを暖機できるダイナモメータシステム及びその暖機方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
耐久試験、排気浄化性能評価試験、及び燃費計測試験等の車両試験では、シャシダイナモメータシステムが用いられる。シャシダイナモメータシステムは、試験対象となる車両の車輪が載置されるローラとこのローラに連結されたダイナモメータとを備え、ローラ上で走行する車両に対してころがり抵抗や慣性抵抗等の実走行時に発生する走行抵抗をダイナモメータ及びローラを用いて与えることにより、実走行条件に近い条件を再現する。
【0003】
このようなシャシダイナモメータシステムを用いて高精度な試験を行うためには、ダイナモメータやローラ等の機械部品は、試験を開始する前に十分に暖機しておく必要がある。例えば特許文献1に示されたシャシダイナモメータシステムでは、ローラ上に載置された車両を駆動し、車両の駆動力を利用してダイナモメータを回転させることによって車両と共にダイナモメータを暖機している。ここで特許文献1に示されたシャシダイナモメータでは、ローラ表面又はタイヤ表面の少なくとも一方の温度を温度センサで測定することによって、上述のような暖機運転によってローラとタイヤの間が十分に暖機されたかどうかを判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/105168号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら温度センサでは、ローラや車輪の表面の温度しか測定することができない。このため、機械部品の内部まで十分に暖機されたかどうかを適切に判定することができない。またシャシダイナモメータシステムの暖機は、車両をローラの上に載置せず、ダイナモメータ単体で行う場合もあるが、このような場合、特許文献1の技術ではダイナモメータが十分に暖機されたかどうかを適切に判定することができない。このため、特許文献1の技術では適切な暖機時間が分からず、結果として十分に暖機できない場合や、必要以上に暖機してしまう場合がある。
【0006】
本発明は、適切な時間にわたりダイナモメータを暖機できるダイナモメータシステム及びその暖機方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、車両(例えば、後述の車両V)の車輪(例えば、後述の前輪Wf及び後輪Wr)が載置可能なローラ(例えば、後述のローラ1f,1r)と、当該ローラと連結されたダイナモメータ(例えば、後述のダイナモメータ2f,2r)と、前記ローラ又は前記ダイナモメータに作用する力と相関のある力パラメータ値を取得する力パラメータ取得装置(例えば、後述の速度センサ3f,3r、トルクセンサ4f,4r、及び操作計測システム7)と、を備えるダイナモメータシステムの暖機方法に関する。この暖機方法は、前記ローラ又は前記ダイナモメータの回転速度が所定の設定速度(例えば、後述の暖機設定速度)に維持されるように前記ダイナモメータを回転させる暖機運転を所定の暖機期間にわたり実行する工程と、前記暖機期間内に定められた判定期間における前記力パラメータ値を取得する工程と、前記判定期間内に定められた複数の平均算出区間ごとに前記力パラメータ値の区間平均値を算出する工程と、前記判定期間内における複数の前記区間平均値のばらつきの大きさに基づいて前記ダイナモメータを含む暖機対象の安定状態を判定する工程と、を備えることを特徴とする。
【0008】
(2)この場合、前記暖機運転は、試験車両の車輪を前記ローラに載置した状態で行うことが好ましい。
【0009】
(3)この場合、隣接する2つの前記平均算出区間における前記区間平均値の差分値のばらつきの大きさに基づいて前記安定状態を判定することが好ましい。
【0010】
(4)この場合、前記判定期間内における前記差分値のピークピーク値が所定の判定設定値以下である場合、前記暖機対象は安定していると判定し、前記ピークピーク値が前記判定設定値より大きい場合、前記暖機対象は安定していないと判定することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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