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公開番号2024130133
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023039670
出願日2023-03-14
発明の名称電力変換装置
出願人富士電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20240920BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】半導体モジュールと制御基板との間に配置される固定板を構成する部品の部品点数の増加、および、固定板の構造の複雑化を抑制可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】この電力変換装置100は、基台部40と、基台部40に固定される半導体モジュール11と、電力変換の制御を行う制御基板50と、制御基板50が固定される固定板60とを備える。制御基板50は、半導体モジュール11に対して基台部40が配置される側とは反対側に配置される。固定板60は、半導体モジュール11と制御基板50との間に配置される。そして、固定板60は、平板状の導電板61と、導電板61を覆う絶縁性樹脂62とを含む。平板状の導電板61には、制御基板50を固定するための基板固定部61c、および、固定板60を基台部40に固定するための基台固定用孔61aが設けられる。
【選択図】図13
特許請求の範囲【請求項1】
基台部と、
電力変換用スイッチング素子を含み、前記基台部に固定される半導体モジュールと、
前記半導体モジュールに対して前記基台部が配置される側とは反対側に配置され、前記電力変換用スイッチング素子による電力変換の制御を行う制御基板と、
前記半導体モジュールと前記制御基板との間に配置され、前記制御基板が固定される固定板と、を備え、
前記固定板は、前記制御基板を固定するための基板固定部、および、前記固定板を前記基台部に固定するための基台固定部が設けられる平板状の導電板と、前記導電板を覆う絶縁性樹脂とを含む、電力変換装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記固定板は、前記絶縁性樹脂に前記導電板がインサート成形されている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記固定板の前記導電板には、前記基板固定部において、前記制御基板が基板締結部材によって締結固定されており、
前記基台部には、前記基台固定部としての基台固定用孔を介して、前記導電板が基台締結部材によって締結固定されており、
前記制御基板は、前記導電板を介して前記基台部に電気的に接続されている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記絶縁性樹脂は、前記導電板の前記基台固定用孔および前記基台固定用孔の周縁部を露出させる第1露出部を有する、請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記絶縁性樹脂には、前記導電板の前記基板固定部を露出させる第2露出部が設けられている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記絶縁性樹脂は、前記第2露出部の周縁部が前記制御基板側に向かって筒状に突出して延びるボス部を含む、請求項5に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記基台部は、前記導電板との位置決めを行うために、前記導電板に係合する第1位置決め部を含み、
前記導電板は、前記基台部の前記第1位置決め部と互いに係合する第2位置決め部を含む、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記半導体モジュールは、前記電力変換用スイッチング素子のスイッチングの制御を行うための制御端子を有し、
前記固定板の前記導電板および前記絶縁性樹脂の各々には、前記制御端子に対応して端子用開口部が設けられており、
前記制御端子は、前記端子用開口部を介して、前記制御基板に接続されている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記絶縁性樹脂は、前記導電板の前記端子用開口部の内周面を覆うように形成されている、請求項8に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記固定板の前記導電板および前記絶縁性樹脂の各々には、装置外部の負荷と電気的に接続される複数の導体配線、または、平滑コンデンサを含むコンデンサモジュールの接続端子を、前記半導体モジュールの端子に固定するための固定部を露出させる固定部用開口部が設けられている、請求項1に記載の電力変換装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、電力変換装置に関し、特に、半導体モジュールと制御基板との間に配置され、制御基板が固定される固定板を備える電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体モジュールと、制御基板とを備える電力変換装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、スイッチング素子を含む半導体モジュールと、電力変換に関する制御を行う制御基板と、金属製の収納ケースとを備える電力変換装置が開示されている。この電力変換装置は、半導体モジュールおよび制御基板を収納ケースの内部に収納する。また、収納ケース内において、半導体モジュールと制御基板との間には、金属製の基板プレートが設けられている。そして、基板プレートには、制御基板を固定するためのボスと、収納ケースに基板プレートを固定するためのボスとが設けられている。
【0004】
ここで、上記特許文献1には記載されていないが、従来の電力変換装置では、半導体モジュールと制御基板との間に、絶縁性樹脂からなる板状の固定板を配置することによって、半導体モジュールと制御基板との間を気中絶縁する(空気で絶縁を行う)場合よりも、半導体モジュールと制御基板との間の距離を小さくすることが可能になる。このような場合、固定板への制御基板の固定、および、収納ケースなどの部材への固定板の固定を、ねじによって行う際に、ねじよりも機械的強度の低い絶縁性樹脂からなる固定板の固定箇所が、変形および破損してしまうことを防止するために、金属製の円筒状の部材(カラー)を、絶縁性樹脂からなる固定板の各固定箇所に埋め込むようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-014730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、金属製の円筒状の部材(カラー)を、絶縁性樹脂からなる固定板の各固定箇所に埋め込む場合には、金属製の円筒状の部材(カラー)が固定箇所の数だけ必要になる。そのため、半導体モジュールと制御基板との間に配置される固定板を構成する部品の部品点数が増加するとともに、固定板の構造が複雑化するという問題がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、半導体モジュールと制御基板との間に配置される固定板を構成する部品の部品点数の増加、および、固定板の構造の複雑化を抑制可能な電力変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による電力変換装置は、基台部と、電力変換用スイッチング素子を含み、基台部に固定される半導体モジュールと、半導体モジュールに対して基台部が配置される側とは反対側に配置され、電力変換用スイッチング素子による電力変換の制御を行う制御基板と、半導体モジュールと制御基板との間に配置され、制御基板が固定される固定板と、を備え、固定板は、制御基板を固定するための基板固定部、および、固定板を基台部に固定するための基台固定部が設けられる平板状の導電板と、導電板を覆う絶縁性樹脂とを含む。
【0009】
上記一の局面による電力変換装置は、上記のように、半導体モジュールと制御基板との間に配置され、制御基板が固定される固定板を備える。そして、固定板は、制御基板を固定するための基板固定部、および、固定板を基台部に固定するための基台固定部が設けられる平板状の導電板と、導電板を覆う絶縁性樹脂とを含む。これにより、基板固定部および基台固定部が設けられる平板状の導電板によって、固定板への制御基板の固定と、基台部への固定板の固定とを行うことができる。その結果、制御基板を固定板に固定するための部材、および、固定板を基台部に固定するための部材として、金属製の円筒状の部材(カラー)を、固定箇所の数だけ絶縁性樹脂に埋め込まなくても、導電板の基板固定部および基台固定部を利用して、固定板への制御基板の固定および基台部への固定板の固定のそれぞれを行うことができる。これにより、導電板と絶縁性樹脂とによって、固定板を形成することができるので、金属製の円筒状の部材(カラー)を、固定箇所の数だけ絶縁性樹脂に埋め込む場合に比べて、半導体モジュールと制御基板との間に配置される固定板を構成する部品の部品点数の増加、および、固定板の構造の複雑化を抑制することができる。また、導電板と、導電板を覆う絶縁性樹脂とを含む固定板が、半導体モジュールと制御基板との間に配置されるので、半導体モジュールと制御基板との間を気中絶縁する(空気によって絶縁を行う)場合よりも、半導体モジュールと制御基板との間の距離を小さくすることができる。その結果、半導体モジュールと制御基板とが隣り合う方向における装置サイズの増大を抑制することができる。
【0010】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、固定板は、絶縁性樹脂に導電板がインサート成形されている。このように構成すれば、導電板と絶縁性樹脂とを組み合わせる工程を別途行うことなく、固定板の絶縁性樹脂成型時に同時に導電板を組み込むことができるので、固定板の製造工程を簡略化することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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