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公開番号
2024127729
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023197455
出願日
2023-11-21
発明の名称
熱管理システム
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
B60L
58/27 20190101AFI20240912BHJP(車両一般)
要約
【課題】駆動装置から発生する熱の有効利用と、蓄電装置の昇温の効率化と、の両立が可能な熱管理システムを提供すること。
【解決手段】熱管理システム1は、第1流路170bと熱交換を行う蓄電装置173と、第2流路130bと熱交換を行う駆動装置133と、第3流路130aに設けられたラジエータ122と、第4流路170aに設けられたチラー160と、切替装置180,190と、を備える。切替装置は、蓄電装置173の昇温時に、第3流路を他の流路から切り離し、熱媒体が第1流路及び第2流路を循環する回路形成し、かつ、熱媒体が第4流路を循環する回路を形成する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
電気機器に設けられた熱管理システムであって、
熱媒体が流通可能な第1流路、第2流路、第3流路及び第4流路と、
前記第1流路を流れる前記熱媒体と熱交換を行う蓄電装置と、
前記第2流路を流れる前記熱媒体と熱交換を行い、前記電気機器に駆動力を供給する駆動装置と、
前記第3流路に設けられたラジエータと、
前記第4流路に設けられたチラーと、
前記第1流路、前記第2流路、前記第3流路及び前記第4流路の接続状態を切り替え可能な切替装置と、を備え、
前記切替装置は、前記蓄電装置の昇温時に、前記第3流路を他の流路から切り離し、前記熱媒体が前記第1流路及び前記第2流路を循環する回路を形成し、かつ、前記熱媒体が前記第4流路を循環する回路を形成する、熱管理システム。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記切替装置は、前記蓄電装置の昇温時において、前記蓄電装置の温度が設定温度よりも高くなったときに、前記第1流路を他の流路から切り離すとともに、前記熱媒体が前記第2流路及び前記第3流路を循環する回路と、前記熱媒体が前記第4流路のみを循環する回路と、を形成する、請求項1に記載の熱管理システム。
【請求項3】
電気機器に設けられた熱管理システムであって、
作動媒体を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機から吐出された前記作動媒体を膨張させる膨張弁と、
前記膨張弁から流出した前記作動媒体と熱媒体とを熱交換させる熱交換器と、
前記作動媒体が循環する第1循環流路であって、前記圧縮機、前記膨張弁及び前記熱交換器をこの順に接続する前記第1循環流路と、
前記第1循環流路のうち前記圧縮機と前記膨張弁との間の部位を流れる前記作動媒体と熱交換するように前記第1循環流路に接続された蓄電装置と、
前記蓄電装置をバイパスするように前記第1循環流路に接続された蓄電装置バイパス流路と、
前記蓄電装置バイパス流路に設けられており、前記圧縮機から吐出された前記作動媒体を凝縮させる凝縮器と、
前記熱交換器から流出した前記熱媒体を加圧するポンプと、
前記ポンプから吐出された前記熱媒体を冷却するラジエータと、
前記熱媒体が循環する第2循環流路であって、前記熱交換器、前記ポンプ及び前記ラジエータをこの順に接続する前記第2循環流路と、
前記第2循環流路のうち前記ラジエータと前記熱交換器との間の部位を流れる前記熱媒体と熱交換するように前記第2循環流路に接続されており、前記電気機器に駆動力を供給する駆動装置と、
前記ラジエータをバイパスするように前記第2循環流路に接続されたラジエータバイパス流路と、
前記作動媒体が流れる流路の切り替えと、前記熱媒体が流れる流路の切り替えと、が可能な切替装置と、を備え、
前記切替装置は、前記蓄電装置の昇温時に、前記第1循環流路から前記蓄電装置バイパス流路を切り離すとともに、前記第2循環流路から前記ラジエータを切り離し、
前記圧縮機は、前記作動媒体が前記熱交換器において前記熱媒体から熱を受ける受熱条件が成立したときに作動する、熱管理システム。
【請求項4】
前記受熱条件は、前記ポンプ及び前記駆動装置の少なくとも一方が作動してから所定時間経過したことに設定されている、請求項3に記載の熱管理システム。
【請求項5】
前記受熱条件は、前記熱交換器に流入する前記熱媒体の温度が、前記熱交換器に流入する前記作動媒体の温度以上であることに設定されている、請求項3に記載の熱管理システム。
【請求項6】
電気機器に設けられた熱管理システムであって、
熱媒体が流通可能な第1流路、第2流路、第3流路及び第4流路と、
前記第1流路を流れる前記熱媒体と熱交換を行う蓄電装置と、
前記第2流路を流れる前記熱媒体と熱交換を行い、前記電気機器に駆動力を供給する駆動装置と、
前記第3流路に設けられたラジエータと、
前記第4流路に設けられたチラーと、
前記第1流路、前記第2流路、前記第3流路及び前記第4流路の接続状態を切り替え可能な切替装置と、を備え、
前記第1流路と前記第2流路とは、互いに並列となるように前記切替装置に接続されており、
前記切替装置は、前記蓄電装置の昇温時に、前記熱媒体が前記第1流路及び前記切替装置を循環する第1回路と前記熱媒体が前記第2流路及び前記切替装置を循環する第2回路とを形成し、かつ、前記第3流路及び前記第4流路の各々を前記第1回路及び前記第2回路から切り離す、熱管理システム。
【請求項7】
前記第1流路に設けられた第1ポンプと、
前記第2流路に設けられた第2ポンプと、をさらに備え、
前記第2ポンプは、前記蓄電装置が前記熱媒体から熱を受ける受熱条件が成立したときに作動する、請求項6に記載の熱管理システム。
【請求項8】
前記受熱条件は、前記蓄電装置が昇温を開始してから所定時間経過したことに設定されている、請求項7に記載の熱管理システム。
【請求項9】
前記受熱条件は、前記第2流路のうち前記駆動装置の下流側の部位を流れる前記熱媒体の温度が、前記蓄電装置の温度以上であることに設定されている、請求項7に記載の熱管理システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱管理システムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特開2010-272395号公報(特許文献1)は、電動車両を開示する。電動車両は、蓄電装置(バッテリ)と、インバータと、モータと、制御装置とを備える。蓄電装置は、インバータに接続されている。インバータは、モータに接続されている。制御装置は、インバータのスイッチング制御により蓄電装置の電流を制御する。これにより、制御装置は、蓄電装置の内部抵抗における電力損失に起因して発生する熱を制御する。その結果、制御装置は、蓄電装置の電流により蓄電装置の温度を上昇させる昇温制御(蓄電装置の自己昇温)を実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-272395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動車両等の電気機器において、インバータおよびモータを含む駆動装置で生じた熱を有効に活用することが重要となることがある。さらに、蓄電装置の昇温を効率的に実行することが望まれている。
【0005】
本開示の目的は、駆動装置から発生する熱の有効利用と、蓄電装置の昇温の効率化と、の両立が可能な熱管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の局面に従った熱管理システムは、電気機器に設けられた熱管理システムであって、熱媒体が流通可能な第1流路、第2流路、第3流路及び第4流路と、前記第1流路を流れる前記熱媒体と熱交換を行う蓄電装置と、前記第2流路を流れる前記熱媒体と熱交換を行い、前記電気機器に駆動力を供給する駆動装置と、前記第3流路に設けられたラジエータと、前記第4流路に設けられたチラーと、前記第1流路、前記第2流路、前記第3流路及び前記第4流路の接続状態を切り替え可能な切替装置と、を備え、前記切替装置は、前記蓄電装置の昇温時に、前記第3流路を他の流路から切り離し、前記熱媒体が前記第1流路及び前記第2流路を循環する回路を形成し、かつ、前記熱媒体が前記第4流路を循環する回路を形成する。
【0007】
本開示の第2の局面に従った熱管理システムは、電気機器に設けられた熱管理システムであって、作動媒体を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機から吐出された前記作動媒体を膨張させる膨張弁と、前記膨張弁から流出した前記作動媒体と熱媒体とを熱交換させる熱交換器と、前記作動媒体が循環する第1循環流路であって、前記圧縮機、前記膨張弁及び前記熱交換器をこの順に接続する前記第1循環流路と、前記第1循環流路のうち前記圧縮機と前記膨張弁との間の部位を流れる前記作動媒体と熱交換するように前記第1循環流路に接続された蓄電装置と、前記蓄電装置をバイパスするように前記第1循環流路に接続された蓄電装置バイパス流路と、前記蓄電装置バイパス流路に設けられており、前記圧縮機から吐出された前記作動媒体を凝縮させる凝縮器と、前記熱交換器から流出した前記熱媒体を加圧するポンプと、前記ポンプから吐出された前記熱媒体を冷却するラジエータと、前記熱媒体が循環する第2循環流路であって、前記熱交換器、前記ポンプ及び前記ラジエータをこの順に接続する前記第2循環流路と、前記第2循環流路のうち前記ラジエータと前記熱交換器との間の部位を流れる前記熱媒体と熱交換するように前記第2循環流路に接続されており、前記電気機器に駆動力を供給する駆動装置と、前記ラジエータをバイパスするように前記第2循環流路に接続されたラジエータバイパス流路と、前記作動媒体が流れる流路の切り替えと、前記熱媒体が流れる流路の切り替えと、が可能な切替装置と、を備え、前記切替装置は、前記蓄電装置の昇温時に、前記第1循環流路から前記蓄電装置バイパス流路を切り離すとともに、前記第2循環流路から前記ラジエータを切り離し、前記圧縮機は、前記作動媒体が前記熱交換器において前記熱媒体から熱を受ける受熱条件が成立したときに作動する。
【0008】
本開示の第3の局面に従った熱管理システムは、電気機器に設けられた熱管理システムであって、熱媒体が流通可能な第1流路、第2流路、第3流路及び第4流路と、前記第1流路を流れる前記熱媒体と熱交換を行う蓄電装置と、前記第2流路を流れる前記熱媒体と熱交換を行い、前記電気機器に駆動力を供給する駆動装置と、前記第3流路に設けられたラジエータと、前記第4流路に設けられたチラーと、前記第1流路、前記第2流路、前記第3流路及び前記第4流路の接続状態を切り替え可能な切替装置と、を備え、前記第1流路と前記第2流路とは、互いに並列となるように前記切替装置に接続されており、前記切替装置は、前記蓄電装置の昇温時に、前記熱媒体が前記第1流路及び前記切替装置を循環する第1回路と前記熱媒体が前記第2流路及び前記切替装置を循環する第2回路とを形成し、かつ、前記第3流路及び前記第4流路の各々を前記第1回路及び前記第2回路から切り離す。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、駆動装置から発生する熱の有効利用と、蓄電装置の自己昇温の効率化と、の両立が可能な熱管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の第1実施形態における熱管理システムが搭載される電動車両を概略的に示す図である。
第1実施形態における熱管理システムの構成を示す図である。
熱管理システムにおける熱管理回路の構成を示す図である。
バッテリの昇温時における熱管理回路の加温モードを概略的に示す図である。
熱管理回路の切り離しモードを概略的に示す図である。
熱管理システムの制御内容を示すフローチャートである。
熱管理回路のラジエータ切り離しモードを概略的に示す図である。
本開示の第2実施形態における熱管理システムの構成を示す図である。
熱管理システムにおける熱管理回路の構成を示す図である。
バッテリの昇温時における熱管理回路の加温モードを概略的に示す図である。
本開示の第3実施形態における熱管理システムの構成を示す図である。
熱管理システムにおける熱管理回路の構成を示す図である。
バッテリの昇温時における熱管理回路の加温モードを概略的に示す図である。
熱管理回路の切り離しモードを概略的に示す図である。
熱管理回路のラジエータ切り離しモードを概略的に示す図である。
本開示の第4実施形態における熱管理回路の構成を示す図である。
バッテリ、コンバータ、インバータ、および、モータを含む回路構成を示す図である。
本開示の第5実施形態における熱管理回路の構成を示す図である。
本開示の第6実施形態における熱管理回路の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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