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公開番号2024127663
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023037004
出願日2023-03-09
発明の名称皮膚の短鎖脂肪酸生成促進剤
出願人クラシエ株式会社
代理人個人,個人
主分類A61K 31/702 20060101AFI20240912BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】 表皮ブドウ球菌などの特定の皮膚常在菌によって選択的に資化され、短鎖脂肪酸の生成を促進することができる新規の剤を提供する。
【解決手段】 本発明者らは、上記課題を解決するために、種々の素材について検討した結果、特定のオリゴ糖が、特定の皮膚常在菌である表皮ブドウ球菌によって資化され、短鎖脂肪酸の生成を促進することを見出した。本発明は、グルコオリゴ糖、フルクトオリゴ糖およびガラクトオリゴ糖からなる群より選択される少なくとも1つのオリゴ糖を有効成分として含有する、皮膚の短鎖脂肪酸生成促進剤を提供する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
グルコオリゴ糖、フルクトオリゴ糖およびガラクトオリゴ糖からなる群より選択される少なくとも1つのオリゴ糖を有効成分として含有する、皮膚の短鎖脂肪酸生成促進剤。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記短鎖脂肪酸が、酢酸、プロピオン酸、乳酸および酪酸からなる群より選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の皮膚の短鎖脂肪酸生成促進剤。
【請求項3】
グルコオリゴ糖、フルクトオリゴ糖およびガラクトオリゴ糖からなる群より選択される少なくとも1つのオリゴ糖を有効成分として含有する、皮膚の短鎖脂肪酸生成促進用組成物。
【請求項4】
前記短鎖脂肪酸が、酢酸、プロピオン酸、乳酸および酪酸からなる群より選択される1種または2種以上である、請求項3に記載の皮膚の短鎖脂肪酸生成促進用組成物。
【請求項5】
請求項3または4に記載の皮膚の短鎖脂肪酸生成促進用組成物を含む、皮膚に適用するための化粧料。
【請求項6】
グルコオリゴ糖、フルクトオリゴ糖およびガラクトオリゴ糖からなる群より選択される少なくとも1つのオリゴ糖を皮膚常在菌に与えることを含む、短鎖脂肪酸生成を促進する方法。
【請求項7】
前記皮膚常在菌が、表皮ブドウ球菌、アクネ菌、レンサ球菌およびコリネバクテリウムからなる群より選択される1種または2種以上である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記短鎖脂肪酸が、酢酸、プロピオン酸、乳酸および酪酸からなる群より選択される1種または2種以上である、請求項7に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚の短鎖脂肪酸の生成を促進する剤、組成物および方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
短鎖脂肪酸は、腸内環境において優れた効果をもたらすことが知られている。短鎖脂肪酸とは、酪酸、プロピオン酸、酢酸および乳酸などの有機酸であり、腸内では腸内細菌が難消化性食物などを発酵分解することにより産生される。
【0003】
腸内で生成された短鎖脂肪酸は、腸内pHを低下させ、悪玉菌を減少させて善玉菌を増加させ、腸内細菌叢のバランスを改善することが知られている。また、短鎖脂肪酸は、腸管上皮のバリア機能を強化による病原菌の感染防止、アレルギー性炎症の改善、および腸の蠕動運動の促進にも寄与することが知られている。
【0004】
腸内環境の改善を目的として、腸内の短鎖脂肪酸を増加するための剤がいくつか報告されている。たとえば、特許文献1には、セルロース誘導体を有効成分として含む腸内短鎖脂肪酸増加剤が開示されている。また、特許文献2には、紅麹又はその加工物を含有する、腸内における短鎖脂肪酸生成促進剤が開示されている。
【0005】
このように、短鎖脂肪酸は、腸内における高い有用性が知られているものの、皮膚(肌)における有用性はほとんど知られていない。また、短鎖脂肪酸は、特有の臭いを有し、刺激性や揮発性を有することから、化粧品などへの利用は難しいと考えられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-119222号公報
特開2022-84466号公報
【非特許文献】
【0007】
Hillebrand GG et al.、“New wrinkles on wrinkling: an 8-year longitudinal study on the progression of expression lines into persistent wrinkles.”、Br J Dermatol.、 2010年(Jun)、162巻(6)、p.1223-41
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、短鎖脂肪酸の皮膚(肌)における有用性はほとんど知られていない。また、短鎖脂肪酸は、特有の臭いを有し、刺激性や揮発性を有することから、化粧品などに配合して直接皮膚に添加することは難しいという問題がある。
【0009】
皮膚には、表面および毛穴などに、善玉菌である表皮ブドウ球菌、日和見菌であるアクネ菌の他、悪玉菌である黄色ブドウ球菌などが存在する。表皮ブドウ球菌、アクネ菌、レンサ球菌およびコリネバクテリウムなどの皮膚常在菌は、脂肪酸を生成することにより肌を弱酸性に保ち、黄色ブドウ球菌の繁殖を抑制する。そのため、表皮ブドウ球菌などの特定の皮膚常在菌に資化させて効率よく短鎖脂肪酸を生成し、肌のpHを持続的に低下させることができれば、黄色ブドウ球菌等の繁殖を効果的に抑制することができる。また、皮膚のpHが低い人は、しわが少ない傾向があるという報告もある(非特許文献1)。
【0010】
しかし、多くの菌によって資化されることが可能な単糖などを用いれば、善玉菌だけでなく悪玉菌も利用できてしまい、悪玉菌の繁殖を促進してしまうという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

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