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公開番号2024127045
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035887
出願日2023-03-08
発明の名称遮水機能を備えた自立壁および該自立壁の組み立て方法
出願人戸田建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E02D 5/04 20060101AFI20240912BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】遮水用鋼材の上端部側の変形量を抑制可能な自立壁を提供する。
【解決手段】掘削側地盤Xと非掘削側地盤Yとのあいだの仕切り面Z部位に設けられる遮水機能を備えた自立壁1において、仕切り面Zに沿って一連状に連結されることで遮水機能を備える状態で設けられる複数の遮水用鋼材2と、該遮水用鋼材2に対して非掘削側地盤Y側に間隙を存した平行状態で、かつ仕切り面に沿って互いに離間した隣接状態で設けられる複数の補強用鋼材3とを備え、該補強用鋼材3の上端部と、補強用鋼材3に対して平行状態で該補強用鋼材3側に向けて折曲された遮水用鋼材2の上端部2dとが一体的に連結された補強部Fが形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
掘削側地盤と非掘削側地盤とのあいだの仕切り面部位に設けられる遮水機能を備えた自立壁において、
仕切り面に沿って一連状に連結されることで遮水機能を備える状態で設けられる複数の遮水用鋼材と、該遮水用鋼材に対して非掘削側地盤側に間隙を存した平行状態で、かつ仕切り面に沿って互いに離間した隣接状態で設けられる複数の補強用鋼材とを備え、
該補強用鋼材の上端部と、補強用鋼材に対して平行状態で該補強用鋼材側に向けて折曲された遮水用鋼材の上端部とが一体的に連結された補強部が形成されていることを特徴とする遮水機能を備えた自立壁。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
遮水用鋼材上端部の補強用鋼材側への前記平行状態の折曲は、遮水用鋼材の掘削側地盤側の上端部に設けた第一補助鋼材が、補強用鋼材の非掘削地面側の上端部に設けた第二補助鋼材に近接するようジャッキ締めされることで折曲されたものであることを特徴とする請求項1記載の遮水機能を備えた自立壁。
【請求項3】
遮水用鋼材上端部の前記平行状態の折曲は、第一、第二補助鋼材が上下に間隙を存してそれぞれ複数配され、各対応する高さの第一、第二補助鋼材間に貫通して設けたネジ棒を、上側のネジ棒からジャッキ締めを伴う締結をすることによる折曲であることを特徴とする請求項2記載の遮水機能を備えた自立壁。
【請求項4】
遮水用鋼材は、仕切り面部に沿うウエブと、該ウエブの両端縁から非掘削側地盤側に向けて拡開状に延出する一対のフランジと、該一対のフランジの先端から仕切り面と平行な状態で延出していて隣接するもの同士が互いに連結される一対のアームとを備えたハット型鋼矢板であり、
補強用鋼材は、仕切り面と平行な一対のフランジと、該一対のフランジ同士の連結をするウエブとを備えたH型鋼材であり、
該補強用鋼材は、掘削側地盤側のフランジが遮水用鋼材のアームに間隙を存して対向する状態で設けられ、
第一補助鋼材は、遮水用鋼材のウエブの外側面に固定され、第二補助鋼材は、補強用鋼材の掘削側地盤側のフランジの外側面に固定されることを特徴とする請求項3記載の遮水機能を備えた自立壁。
【請求項5】
第一補助鋼材は、左右に隣接する複数の遮水用鋼材のウエブ間に亘る状態で設けられ、第二補助鋼材は、左右に隣接する複数の補強用鋼材のフランジに亘る状態で設けられることを特徴とする請求項4記載の遮水機能を備えた自立壁。
【請求項6】
遮水用鋼材と補強用鋼材との上端部に形成される補強部は、第一、第二補助鋼材を含めてセメント硬化物により埋設されていることを特徴とする請求項5記載の遮水機能を備えた自立壁。
【請求項7】
掘削側地盤と非掘削側地盤とのあいだの仕切り面部位に設けられる遮水機能を備えた自立壁において、
仕切り面に沿って一連状に連結されることで遮水機能を備える状態で設けられる複数の遮水用鋼材と、該遮水用鋼材に対して非掘削側地盤側に間隙を存した平行状態で、かつ仕切り面に沿って互いに離間した隣接状態で設けられる複数の補強用鋼材とを備え、
該補強用鋼材の上端部と、該補強用鋼材に対して平行状態で該補強用鋼材側に向けて折曲された遮水用鋼材の上端部とを一体的に連結して補強部が形成された自立壁を組み付けるための組み付け方法として、
遮水用鋼材と補強用鋼材とを間隙を存した平行状態で地盤に打設する打設工程、
遮水用鋼材の上端部を、補強用鋼材に対して平行状態で補強用鋼材に近接させるべく折曲する折曲工程、
折曲された遮水鋼材の上端部と補強用鋼材の上端部とを一体的に連結する連結工程、
の工程が実行されることを特徴とする遮水機能を備えた自立壁の組み立て方法。
【請求項8】
補強部の一体的な連結は、上下複数個所がネジ緊締されることによる連結であり、
折曲工程は、遮水用鋼材に取り付けた第一補助鋼材と補強用鋼材に取り付けた第二補強材とのあいだに貫通状に設けた上下複数のネジ棒を上端側から下方に向けて順次ジャッキ締めすることで平行が維持されるように折曲するものであり、
連結工程は、前記ジャッキ締めされたネジ棒の締結による連結であることを特徴とする請求項7記載の遮水機能を備えた自立壁の組み立て方法。
【請求項9】
第一、第二補強鋼材は、左右に隣接する複数の遮水用鋼材、補強用鋼材に亘る状態で上下に複数取り付けられたものであり、折曲工程、連結工程は、上側の第一、第二補強鋼材から順次実行されることを特徴とする請求項8記載の遮水機能を備えた自立壁の組み立て方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、海岸や河川等の遮水(止水)が要求される護岸工事や湾岸工事等の工事現場において採用される遮水機能を備えた自立壁および該自立壁の組み立て方法の技術分野に関するものである。
続きを表示(約 5,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、海岸や河川等の遮水(止水)が要求される護岸工事や湾岸工事等の水が関わる工事現場においては、海水や河川水等の水が浸入しないよう遮水(止水)機能を備えた自立壁を設け、斯かる遮水状態で必要な工事を行うことになるが、このような場合に用いられる自立壁として、上下方向に長い長尺状の鋼矢板を左右方向に一連状に連結させることで遮水機能を有したものが従来から採用されている。しかしながら自立壁を、単純に鋼矢板を連結しただけでは強度的に弱いこともあって、自立高さが高い(深い)ような場合には然るべき補強が必要になる。
そこで自立壁を、例えば鋼矢板に変えて強度のある鋼管を左右方向に一連状に配設し、隣接する鋼管間の隙間を、可撓性を有した土留め用部材で封止するようにし、これによって自立高さが高い場合にも採用できるようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6489741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが前記鋼管を自立壁として採用した場合、鋼管間の隙間を封止して遮水するため土留め用部材を埋設する必要があるが、このような土留め用部材を鋼管間の隙間を封止するよう密接状態で埋設せしめるには難しい作業が要求されることになって作業性が劣る等の問題があり、これらに本発明の解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、掘削側地盤と非掘削側地盤とのあいだの仕切り面部位に設けられる遮水機能を備えた自立壁において、仕切り面に沿って一連状に連結されることで遮水機能を備える状態で設けられる複数の遮水用鋼材と、該遮水用鋼材に対して非掘削側地盤側に間隙を存した平行状態で、かつ仕切り面に沿って互いに離間した隣接状態で設けられる複数の補強用鋼材とを備え、該補強用鋼材の上端部と、補強用鋼材に対して平行状態で該補強用鋼材側に向けて折曲された遮水用鋼材の上端部とが一体的に連結された補強部が形成されていることを特徴とする遮水機能を備えた自立壁である。
請求項2の発明は、遮水用鋼材上端部の補強用鋼材側への前記平行状態の折曲は、遮水用鋼材の掘削側地盤側の上端部に設けた第一補助鋼材が、補強用鋼材の非掘削地面側の上端部に設けた第二補助鋼材に近接するようジャッキ締めされることで折曲されたものであることを特徴とする請求項1記載の遮水機能を備えた自立壁である。
請求項3の発明は、遮水用鋼材上端部の前記平行状態の折曲は、第一、第二補助鋼材が上下に間隙を存してそれぞれ複数配され、各対応する高さの第一、第二補助鋼材間に貫通して設けたネジ棒を、上側のネジ棒からジャッキ締めを伴う締結をすることによる折曲であることを特徴とする請求項2記載の遮水機能を備えた自立壁である。
請求項4の発明は、遮水用鋼材は、仕切り面部に沿うウエブと、該ウエブの両端縁から非掘削側地盤側に向けて拡開状に延出する一対のフランジと、該一対のフランジの先端から仕切り面と平行な状態で延出していて隣接するもの同士が互いに連結される一対のアームとを備えたハット型鋼矢板であり、補強用鋼材は、仕切り面と平行な一対のフランジと、該一対のフランジ同士の連結をするウエブとを備えたH型鋼材であり、該補強用鋼材は、掘削側地盤側のフランジが遮水用鋼材のアームに間隙を存して対向する状態で設けられ、第一補助鋼材は、遮水用鋼材のウエブの外側面に固定され、第二補助鋼材は、補強用鋼材の掘削側地盤側のフランジの外側面に固定されることを特徴とする請求項3記載の遮水機能を備えた自立壁である。
請求項5の発明は、第一補助鋼材は、左右に隣接する複数の遮水用鋼材のウエブ間に亘る状態で設けられ、第二補助鋼材は、左右に隣接する複数の補強用鋼材のフランジに亘る状態で設けられることを特徴とする請求項4記載の遮水機能を備えた自立壁である。
請求項6の発明は、遮水用鋼材と補強用鋼材との上端部に形成される補強部は、第一、第二補助鋼材を含めてセメント硬化物により埋設されていることを特徴とする請求項5記載の遮水機能を備えた自立壁である。
請求項7の発明は、掘削側地盤と非掘削側地盤とのあいだの仕切り面部位に設けられる遮水機能を備えた自立壁において、仕切り面に沿って一連状に連結されることで遮水機能を備える状態で設けられる複数の遮水用鋼材と、該遮水用鋼材に対して非掘削側地盤側に間隙を存した平行状態で、かつ仕切り面に沿って互いに離間した隣接状態で設けられる複数の補強用鋼材とを備え、該補強用鋼材の上端部と、該補強用鋼材に対して平行状態で該補強用鋼材側に向けて折曲された遮水用鋼材の上端部とを一体的に連結して補強部が形成された自立壁を組み付けるための組み付け方法として、遮水用鋼材と補強用鋼材とを間隙を存した平行状態で地盤に打設する打設工程、遮水用鋼材の上端部を、補強用鋼材に対して平行状態で補強用鋼材に近接させるべく折曲する折曲工程、折曲された遮水鋼材の上端部と補強用鋼材の上端部とを一体的に連結する連結工程、の工程が実行されることを特徴とする遮水機能を備えた自立壁の組み立て方法である。
請求項8の発明は、補強部の一体的な連結は、上下複数個所がネジ緊締されることによる連結であり、折曲工程は、遮水用鋼材に取り付けた第一補助鋼材と補強用鋼材に取り付けた第二補強材とのあいだに貫通状に設けた上下複数のネジ棒を上端側から下方に向けて順次ジャッキ締めすることで平行が維持されるように折曲するものであり、連結工程は、前記ジャッキ締めされたネジ棒の締結による連結であることを特徴とする請求項7記載の遮水機能を備えた自立壁の組み立て方法である。
請求項9の発明は、第一、第二補強鋼材は、左右に隣接する複数の遮水用鋼材、補強用鋼材に亘る状態で上下に複数取り付けられたものであり、折曲工程、連結工程は、上側の第一、第二補強鋼材から順次実行されることを特徴とする請求項8記載の遮水機能を備えた自立壁の組み立て方法である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1または7の発明とすることにより、仕切り面に沿って設けられる遮水用鋼材に対して非掘削側地盤側に間隙を存した平行状態で、かつ仕切り面に沿って互いに離間した隣接状態で設けられる複数の補強用鋼材が備えられ、そして該補強用鋼材の上端部と、補強用鋼材に対して平行状態で該補強用鋼材側に向けて折曲された遮水用鋼材の上端部とが一体的に連結された補強部が形成されている結果、該補強部が、遮水用鋼材の上端部において先行導入されたプレストレスとなって機能し、これによって前記遮水用鋼材が土留めすることで受ける外力を、プレストレスとして先行導入された圧縮応力が加算されたものとして遮水用鋼材2に作用する外力が低減し、遮水用鋼材の上端部側の変形量を抑制できることになる。
請求項2の発明とすることにより、遮水用鋼材上端部の補強用鋼材側への前記平行状態の折曲が、遮水用鋼材の掘削側地盤側の上端部に設けた第一補助鋼材を、補強用鋼材の非掘削地面側の上端部に設けた第二補助鋼材に近接するようジャッキ締めして折曲することで簡単にできることになる。
請求項3または8の発明とすることにより、遮水用鋼材上端部の前記平行状態の折曲が、第一、第二補助鋼材が上下に間隙を存してそれぞれ複数配され、各対応する高さの第一、第二補助鋼材間に貫通して設けたネジ棒を、上側のネジ棒からジャッキ締めを伴う締結をすることによる折曲で、複雑な作業が強いられることなく簡単にできることになる。
請求項4の発明とすることにより、遮水用鋼材を、仕切り面部に沿うウエブと、該ウエブの両端縁から非掘削側地盤側に向けて拡開状に延出する一対のフランジと、該一対のフランジの先端から仕切り面と平行な状態で延出していて隣接するもの同士が互いに連結される一対のアームとを備えたハット型鋼矢板とし、補強用鋼材を、仕切り面と平行な一対のフランジと、該一対のフランジ同士の連結をするウエブとを備えたH型鋼材としたものとし、そして補強用鋼材を、掘削側地盤側のフランジが遮水用鋼材のアームに間隙を存して対向する状態で設け、第一補助鋼材を、遮水用鋼材のウエブの外側面に固定し、第二補助鋼材を、補強用鋼材の非掘削側地盤側のフランジの外側面に固定することでよいことになって、汎用性の高い鋼材を採用して強度のある自立壁が簡単にできることになる。
請求項5または9の発明とすることにより、第一補助鋼材が、左右に隣接する複数の遮水用鋼材のウエブ間に亘る状態で設けられ、第二補助鋼材が、左右に隣接する複数の補強用鋼材のフランジに亘る状態で設けられたものとなる結果、左右に隣接する各複数の遮水用鋼材、補強用鋼材をまとめた状態で補強部を形成できることになって作業性が向上する。
請求項6の発明とすることにより、遮水用鋼材と補強用鋼材との上端部に形成される補強部が、第一、第二補助鋼材を含めてセメント硬化物により埋設されたものになる結果、より補強されたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
自立壁の側面図である。
折曲前と折曲後の遮水用鋼材を示す自立壁の側面図である。
自立壁の平面図である。
自立壁の上端部位の拡大側面図である。
自立壁の上端部位の拡大平面図である。
自立壁の上端部位を掘削側地盤側から視た斜視図である。
自立壁の上端部位を非掘削側地盤側から視た斜視図である。
(A)(B)(C)は自立壁の前半の施工工程を示す説明図である。
(A)(B)(C)は自立壁の中半の施工工程を示す説明図である。
(A)(B)(C)は自立壁の後半の施工工程を示す説明図である。
(A)(B)(C)は遮水用鋼材の折曲工程及び連結工程の詳細手順を示す説明図である。
自立壁の上端変位量の説明図である。
自立壁に作用する曲げモーメントの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。図面において、1は掘削側地盤Xと非掘削側地盤Yとのあいだの仕切り面Zに沿って左右方向に設けられる遮水機能を備えた自立壁であって、該自立壁1は、仕切り面Zに沿って左右一連状に連結される複数の遮水用鋼材2と、該遮水用鋼材2に対して非掘削側地盤Y側に間隙(ここでは芯-芯間の間隙とする)Sを存して配される複数の補強用鋼材3とを用いて構成されるが、該補強用鋼材3の左右に隣接するもの同士は、遮水用鋼材2の左右配設間隔と等間隔となる状態で互いに間隙を存して離間する状態で配設されている。
尚、最終的には、掘削側地盤Xの掘削後の地表面となる床付け面Xaと非掘削側地盤Yの地表面Yaとのあいだの縦面は、遮水用鋼材2が覆蓋される状態で化粧処理された化粧壁面Hの施工がなされたものとなる。
【0009】
この場合に遮水用鋼材2は、仕切り面Zに沿うウエブ2aと、該ウエブ2aの左右両端縁から非掘削側地盤Y側に向けて拡開状に延出する一対のフランジ2bと、該一対のフランジ2bの左右方向先端から仕切り面Zと平行な状態で延出する一対のアーム2cとを備えた汎用のハット型鋼矢板であって、該遮水用鋼材2は、仕切り面Zに沿う状態で該仕切り面Z部位の地盤に埋設されるが、この場合に遮水用鋼材2の複数が、アーム2cの先端縁に形成される、例えば雄雌嵌合することで遮水機能が発揮される連結部2ca、2cb同士を連結することで、遮水機能を備えた状態で左右方向に一連状に連結される。
因みに遮水用鋼材2として本実施の形態ではハット型鋼材を採用しているが、これに限定されないものであることは勿論であって、一連状に連結されることで遮水機能を備えたものであれはよく、例えば平板状の鋼材(I型鋼)であっても採用することができる。
【0010】
これに対し補強用鋼材3は、仕切り面Zと平行で、掘削地面X側(仕切り面Z側)と非掘削地面Y側とに配される一対の第一、第二フランジ3a、3bと、該一対のフランジ3a、3bの幅方向中央部同士間を連結するウエブ3cとを備えた汎用のH型鋼であって、該補強用鋼材3は、仕切り面Z側の第一フランジ3aが遮水用鋼材2のアーム2cに対して間隙Saを存して平行状態で対向するものが、仕切り面Zに沿ってアーム2cの左右配設ピッチに対応して互いに離間する隣接状態で非掘削側地盤Yに埋設される。この場合に、補強用鋼材3と仕切り用鋼材2とのあいだは地山となって土壌が存在している。
因みに補強用鋼材3としては、H形鋼に限定されないものであることは勿論であって、補強機能を備えたものであればよく、例えば円筒状の鋼材であっても採用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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