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公開番号
2024125067
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2023033151
出願日
2023-03-03
発明の名称
炭化珪素半導体装置及びその製造方法
出願人
富士電機株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01L
29/12 20060101AFI20240906BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】電界緩和領域の耐圧性能の低下が抑制されたSiC半導体装置を提供する。
【解決手段】活性部及び耐圧構造部に亘ってドリフト層が設けられ、活性部は、ドリフト層の上面側に設けられたp型のベース領域と、ベース領域の上面側に設けられたn型の主領域6aと、ドリフト層の上面側に、ベース領域に接して設けられたp型の埋込領域81aと、埋込領域の上面側に、主領域に接して設けられたp型のベースコンタクト領域82aと、主領域及びベース領域を貫通するトレンチ内に設けられたゲート電極と、主領域及びベースコンタクト領域に接して設けられた主電極とを有し、耐圧構造部は、ドリフト層の上面側に設けられたSiCからなるp型の電界緩和領域9aと、電界緩和領域の上面に設けられた絶縁膜とを有し、SiCからなる主領域及びベースコンタクト領域のそれぞれは少なくとも主電極に接した部分が3C構造を含み、電界緩和領域は4H構造からなる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
平面視で、活性部と、前記活性部の周囲を囲むように設けられた耐圧構造部とを備え、
前記活性部及び前記耐圧構造部に亘って炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層が設けられ、
前記活性部は、
前記ドリフト層の上面側に設けられた炭化珪素からなる第2導電型のベース領域と、
前記ベース領域の上面側に設けられた炭化珪素からなる第1導電型の主領域と、
前記ドリフト層の上面側に、前記ベース領域に接して設けられた炭化珪素からなる第2導電型の埋込領域と、
前記埋込領域の上面側に、前記主領域に接して設けられた炭化珪素からなる第2導電型のベースコンタクト領域と、
前記主領域及び前記ベース領域を貫通するトレンチの内側に、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、
前記主領域及び前記ベースコンタクト領域に接して設けられた主電極と、
を有し、
前記耐圧構造部は、
前記ドリフト層の上面側に設けられた炭化珪素からなる第2導電型の電界緩和領域と、
前記電界緩和領域の上面に設けられた絶縁膜と、
を有し、
前記主領域及び前記ベースコンタクト領域のそれぞれは、少なくとも前記主電極に接した部分が3C構造を含み、
前記電界緩和領域は4H構造からなる、
炭化珪素半導体装置。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記埋込領域は4H構造からなる、請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項3】
前記主領域及び前記ベースコンタクト領域のそれぞれの少なくとも前記主電極に接した部分は、不活性ガス元素を含む、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項4】
前記不活性ガス元素は、ヘリウム又はアルゴンである、請求項3に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項5】
前記電界緩和領域は、前記耐圧構造部に複数設けられたガードリングである、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項6】
平面視で前記活性部と前記耐圧構造部との間には、前記ドリフト層の上面側に前記活性部を囲むように設けられた炭化珪素からなる第2導電型のリング領域を備え、
前記リング領域は、上面が前記主電極に接し且つ少なくとも前記主電極に接した部分が3C構造を含む、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項7】
前記主領域及び前記ベースコンタクト領域のそれぞれの深さ方向の寸法は、0.5μm以下である、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項8】
前記主領域及び前記ベースコンタクト領域のそれぞれは、3C構造と4H構造とを含む、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項9】
前記主領域及び前記ベースコンタクト領域のそれぞれは、上面から深さ0.3μmまでの部分に含まれる3C構造の割合が50%以上100%以下である、請求項8に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項10】
前記主領域及び前記ベースコンタクト領域のそれぞれの不純物濃度は1×10
19
cm
-3
以上、3×10
21
cm
-3
以下である、請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、炭化珪素(SiC)を用いたSiC半導体装置及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、六方晶単結晶の炭化珪素基板にリンをイオン注入することでアモルファス層を形成し、熱処理することでアモルファス層を立方晶単結晶のn型炭化珪素に再結晶化させ、n型炭化珪素の上面にニッケルを蒸着することで電極を形成する半導体装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、4H-SiCからなるn
+
型SiCの第1主面上に形成させたn
-
型エピタキシャル成長層内において、n
+
型ソース領域と、n
+
型ソース領域内に形成されたn
+
型3C-SiC領域及びp
+
型電位固定領域とを有し、n
+
型3C-SiC領域及びp
+
型電位固定領域と接してバリアメタル膜が形成され、バリアメタル膜上にソース配線用電極が形成される半導体装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-49198号公報
国際公開第2017/042963号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トレンチゲート型のSiC半導体装置において、ソース電極(主電極)とオーミック接触するためにソース領域(主領域)を3C-SiCで構成することが検討されている。その一方で、3C-SiCは、4H-SiCと比較してバンドギャップが狭く、電界に対する耐圧性能が4H-SiCより低くなる恐れがある。
【0006】
本開示は、上記課題を鑑み、主領域が主電極にオーミック接触することができると共に、耐圧構造部の電界緩和領域の耐圧性能が低下するのを抑制することができるSiC半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の一態様は、平面視で、活性部と、活性部の周囲を囲むように設けられた耐圧構造部とを備え、活性部及び耐圧構造部に亘って炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層が設けられ、活性部は、ドリフト層の上面側に設けられた炭化珪素からなる第2導電型のベース領域と、ベース領域の上面側に設けられた炭化珪素からなる第1導電型の主領域と、ドリフト層の上面側に、ベース領域に接して設けられた炭化珪素からなる第2導電型の埋込領域と、埋込領域の上面側に、主領域に接して設けられた炭化珪素からなる第2導電型のベースコンタクト領域と、主領域及びベース領域を貫通するトレンチの内側に、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート電極と、主領域及びベースコンタクト領域に接して設けられた主電極と、を有し、耐圧構造部は、ドリフト層の上面側に設けられた炭化珪素からなる第2導電型の電界緩和領域と、電界緩和領域の上面に設けられた絶縁膜と、を有し、主領域及びベースコンタクト領域のそれぞれは、少なくとも主電極に接した部分が3C構造を含み、電界緩和領域は4H構造からなる、SiC半導体装置であることを要旨とする。
【0008】
上記目的を達成するために、本開示の他の態様は、活性部と平面視で活性部の周囲を囲んでいる耐圧構造部とに亘って、炭化珪素からなる第1導電型のドリフト層を形成する工程と、活性部におけるドリフト層の上面側に、炭化珪素からなる第2導電型のベース領域を形成する工程と、ベース領域の上面側に、炭化珪素からなる第1導電型であり且つ少なくとも上面側の部分が3C構造を含む主領域を形成する工程と、ドリフト層の上面側に、ベース領域に接するように、炭化珪素からなる第2導電型の埋込領域を形成する工程と、埋込領域の上面側に、主領域に接するように、炭化珪素からなる第2導電型であり且つ少なくとも上面側の部分が3C構造を含むベースコンタクト領域を形成する工程と、主領域及びベース領域を貫通するトレンチを形成する工程と、トレンチの内側にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、主領域及びベースコンタクト領域の上面に接するように主電極を形成する工程と、耐圧構造部におけるドリフト層の上面側に、炭化珪素からなる第2導電型であり且つ4H構造からなる電界緩和領域を形成する工程と、電界緩和領域の上面に絶縁膜を形成する工程と、を含む、SiC半導体装置の製造方法であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、主領域が主電極にオーミック接触することができると共に、耐圧構造部の電界緩和領域の耐圧性能が低下するのを抑制することができるSiC半導体装置及びその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態に係るSiC半導体装置の一例を示す平面概略図である。
図1のA-A切断線に沿って断面視した時の断面構成を示す縦断面図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図3に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図4に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図5に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図6に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図7に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図8に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図9に引き続く断面概略図である。
第1実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための図10に引き続く断面概略図である。
第2実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面概略図である。
第2実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面概略図である。
第3実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面概略図である。
第3実施形態に係るSiC半導体装置の製造方法の一例を説明するための断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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