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公開番号2024124190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023032188
出願日2023-03-02
発明の名称合成燃料製造システム
出願人東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C10G 2/00 20060101AFI20240905BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】カーボンリサイクル率を向上させることができる合成燃料製造システムを提供する。
【解決手段】実施の形態による合成燃料製造システムは、一酸化炭素ガスおよび水素ガスを含むカソードガスを排出する二酸化炭素電解装置と、カソードガスの圧力を上昇させる昇圧装置と、圧力が上昇したカソードガスを用いて合成燃料を生成する合成燃料生成装置と、燃焼部と、を備えている。燃焼部は、二酸化炭素ガスと酸素ガスとを含むアノードガスと、炭化水素ガスを含むオフガスとを燃焼し、二酸化炭素ガスの濃度が高められた高濃度ガスを生成する。二酸化炭素電解装置は、燃焼部から排出された高濃度ガスに含まれる二酸化炭素ガスを電気分解する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素ガスを電気分解して、一酸化炭素ガスおよび水素ガスを含むカソードガスを排出する二酸化炭素電解装置と、
前記二酸化炭素電解装置から排出された前記カソードガスの圧力を上昇させる昇圧装置と、
圧力が上昇した前記カソードガスを用いて炭化水素を主成分とする合成燃料を生成する合成燃料生成装置と、
前記二酸化炭素電解装置から排出された二酸化炭素ガスと酸素ガスとを含むアノードガスと、前記合成燃料生成装置から排出された炭化水素ガスを含むテールガスとを燃焼し、前記二酸化炭素ガスの濃度が高められた高濃度ガスを生成する燃焼部と、
を備え、
前記二酸化炭素電解装置は、前記燃焼部から排出された前記高濃度ガスに含まれる前記二酸化炭素ガスを電気分解する、
合成燃料製造システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記燃焼部で生成された前記高濃度ガスを用いて得られる回転駆動力で発電を行う発電装置を更に備え、
前記二酸化炭素電解装置は、前記発電装置で得られた発電電力を用いて前記二酸化炭素ガスを電気分解する、
請求項1に記載の合成燃料製造システム。
【請求項3】
前記燃焼部で生成された前記高濃度ガスを用いて得られる回転駆動力で発電を行う発電装置を更に備え、
前記昇圧装置は、前記発電装置で得られた発電電力を用いて前記カソードガスの圧力を上昇させる、
請求項1に記載の合成燃料製造システム。
【請求項4】
前記燃焼部から排出された前記高濃度ガスから前記二酸化炭素ガスを分離して回収する二酸化炭素分離回収装置を更に備え、
前記二酸化炭素電解装置は、前記二酸化炭素分離回収装置で回収された前記二酸化炭素ガスを電気分解する、
請求項1に記載の合成燃料製造システム。
【請求項5】
前記燃焼部で生成された前記高濃度ガスを加熱源として水蒸気を生成する水蒸気生成装置を更に備え、
前記二酸化炭素分離回収装置は、前記水蒸気生成装置で生成された前記水蒸気を用いて、前記高濃度ガスから前記二酸化炭素ガスを分離して回収する、
請求項4に記載の合成燃料製造システム。
【請求項6】
前記燃焼部から排出された前記高濃度ガスから水分を除去する水分除去装置を更に備えた、
請求項1に記載の合成燃料製造システム。
【請求項7】
前記燃焼部で生成された前記高濃度ガスを用いて回転駆動力を得る回転駆動部を更に備え、
前記燃焼部および前記回転駆動部は、ガスタービンによって構成されている、
請求項2または3に記載の合成燃料製造システム。
【請求項8】
回転駆動部を更に備え、
前記燃焼部は、生成した前記高濃度ガスを加熱源として水蒸気を生成する水蒸気生成部を含み、
前記回転駆動部は、前記水蒸気生成部により生成された水蒸気から回転駆動力を得る蒸気タービンによって構成されている、
請求項2または3に記載の合成燃料製造システム。
【請求項9】
前記燃焼部で生成された前記高濃度ガスを用いて回転駆動力を得る回転駆動部を更に備え、
前記燃焼部および前記回転駆動部は、ガスエンジンによって構成されている、
請求項2または3に記載の合成燃料製造システム。
【請求項10】
二酸化炭素ガス発生源を更に備え、
前記二酸化炭素電解装置は、前記燃焼部から排出された前記高濃度ガスに含まれる前記二酸化炭素ガスを電気分解するとともに、前記二酸化炭素ガス発生源で発生した二酸化炭素ガスを電気分解する、
請求項1に記載の合成燃料製造システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、合成燃料製造システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが進められている。例えば、二酸化炭素ガスを電気分解して一酸化炭素ガスに変換し、FT(Fisher-Tropsch)合成プロセスを用いて一酸化炭素ガスと水素ガスとを合成して炭化水素を主成分とする合成燃料を生成するシステムの開発が進められている。FT合成プロセスは、一酸化炭素ガスと水素ガスとが合成された合成ガスから、触媒を用いて炭化水素を主成分とする合成燃料を生成するプロセスである。生成された合成燃料は、持続可能な航空燃料(SAF、Sustainable Aviation Fuel)等の各種燃料に用いたり、LPGガス、ナフサまたは軽油等のFT製品に用いたりすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-189817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施の形態は、カーボンリサイクル率を向上させることができる合成燃料製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施の形態による合成燃料製造システムは、二酸化炭素ガスを電気分解して、一酸化炭素ガスおよび水素ガスを含むカソードガスを排出する二酸化炭素電解装置と、二酸化炭素電解装置から排出されたカソードガスの圧力を上昇させる昇圧装置と、圧力が上昇したカソードガスを用いて炭化水素を主成分とする合成燃料を生成する合成燃料生成装置と、燃焼部と、を備えている。燃焼部は、二酸化炭素電解装置から排出された二酸化炭素ガスと酸素ガスとを含むアノードガスと、合成燃料生成装置から排出された炭化水素ガスを含むテールガスとを燃焼し、二酸化炭素ガスの濃度が高められた高濃度ガスを生成する。二酸化炭素電解装置は、燃焼部から排出された高濃度ガスに含まれる二酸化炭素ガスを電気分解する。
【発明の効果】
【0006】
実施の形態によれば、カーボンリサイクル率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第1の実施の形態による合成燃料製造システムを示す図である。
図2は、図1に示す二酸化炭素電解装置の電解セルを示す概略断面図である。
図3は、図1に示す二酸化炭素分離回収装置を示す概略図である。
図4は、図1の変形例を示す図である。
図5は、図1の他の変形例を示す図である。
図6は、第2の実施の形態による合成燃料製造システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態による合成燃料製造システムについて説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1~図5を用いて、第1の実施の形態による合成燃料製造システム1について説明する。合成燃料製造システム1は、二酸化炭素ガスの電気分解で得られた一酸化炭素ガスを原料として炭化水素を主成分とする合成燃料を製造するためのシステムである。
【0010】
図1に示すように、本実施の形態による合成燃料製造システム1は、二酸化炭素電解装置10と、昇圧装置20と、FT合成プロセス装置21と、混合器22と、第1圧縮機23と、第2圧縮機24と、燃焼部25と、回転駆動部26と、発電機27と、水蒸気生成装置28と、コンデンサ32と、排ガス発生源33と、二酸化炭素分離回収装置34と、を備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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