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公開番号2024156674
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2024108814,2020514568
出願日2024-07-05,2018-09-13
発明の名称コバルト含有潤滑剤を用いた直接噴射火花点火式エンジンにおける低速早期着火を防止または低減する方法
出願人シェブロン ユー.エス.エー. インコーポレイテッド,シェブロン・オロナイト・カンパニー・エルエルシー
代理人弁理士法人浅村特許事務所
主分類C10M 129/26 20060101AFI20241029BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】直接噴射ブースト火花点火式内燃エンジンの早期着火を防止または低減する方法を提供する。
【解決手段】直接噴射ブースト火花点火式内燃エンジンの低速早期着火を防止または低減する方法であって、潤滑油組成物の総重量を基準にして、少なくとも1つのコバルト含有化合物に由来するコバルトを25~3000ppm、及びカルシウムを含む潤滑油組成物で、エンジンのクランクケースを潤滑するステップを含む方法において、前記コバルト含有化合物が次式2で表されるコバルトカルボキシレートである:
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024156674000018.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">23</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">50</com:WidthMeasure> </com:Image>
式中、αは+2または+3の酸化状態であり、RDは、1~30個の炭素原子を有する分岐かつ飽和脂肪族炭化水素部分、nは1~3の整数、Lは存在しないか、コバルトの配位圏を飽和させる配位子、xは0~6の整数である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
直接噴射ブースト火花点火式内燃エンジンの低速早期着火を防止または低減する方法であって、潤滑油組成物の総重量を基準にして、少なくとも1つのコバルト含有化合物に由来する金属を約25~約3000ppm含む潤滑油組成物で、前記エンジンのクランクケースを潤滑するステップを含む方法において、前記コバルト化合物がコバルトカルボキシレートである場合、カルボキシレートは分岐して飽和している、方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記エンジンが、約12~約30barの正味平均有効圧力(BMEP)の負荷下で動作される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記エンジンが、500~3,000rpmの速度で動作される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記コバルト含有化合物が、コバルトアルコキシド化合物、コバルト塩のコロイド分散液、コバルトアミド化合物、アセチルアセトン酸コバルト化合物、コバルト分岐および飽和カルボキシレート化合物、サリチル酸コバルト化合物、アリールスルホン酸コバルト化合物、コバルト硫化もしくは非硫化フェネート化合物、ビス(シクロペンタジエニル)コバルト化合物、ジチオカルバマトコバルト錯体、ジチオホスファトコバルト錯体、サレンコバルト錯体、リン酸エステル、ホスフィネート、もしくはホスフィニットコバルト錯体、ピリジル、ポリピリジル、キノリノラトもしくはイソキノラトコバルト錯体、グリオキシマトコバルト錯体、アルキルジアミノコバルト錯体、アザ大環状コバルト錯体、アルキルスホン酸コバルト化合物、コバルト塩基性窒素スクシンイミド錯体、コバルトスルファニルアルカノエート、またはコバルトコロイド懸濁液である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記潤滑油が、カルシウム清浄剤、マグネシウム清浄剤、ナトリウム清浄剤、リチウム清浄剤、およびカリウム清浄剤から選択される清浄剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記清浄剤が、カルボキシレート、サリチレート、フェネート、またはスルホネートの清浄剤である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記潤滑油が、モリブデン含有化合物をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記潤滑剤組成物が、無灰分散剤、無灰酸化防止剤、リン含有耐摩耗添加剤、摩擦調整剤、およびポリマー粘度調整剤から選択される少なくとも1つの他の添加剤をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記エンジンに、液体炭化水素燃料、液体非炭化水素燃料、またはそれらの混合物を燃料供給する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記エンジンに、天然ガス、液化石油ガス(LPG)、圧縮天然ガス(CNG)、またはそれらの混合物を燃料供給する、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、少なくとも1つのコバルト化合物を含む、直接噴射ブースト火花点火式内燃エンジンのための潤滑剤組成物に関する。本開示はまた、配合油で潤滑されたエンジンにおける低速早期着火を防止または低減する方法に関する。配合油は、少なくとも1つの油溶性または油分散性コバルト化合物を含む組成物を有する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
低速早期着火(LSPI)の原因を取り巻く主要な理論の1つは、少なくとも部分的には、高圧下でピストン隙間からエンジン燃焼室に流入するエンジン油滴の自動着火によるものであり、その間、エンジンは低速で動作しており、圧縮行程時間は最長である(Amannら.SAE 2012-01-1140)。
【0003】
エンジンのノッキングおよび早期着火などのいくつかの問題は、電子制御およびノックセンサなどの新しいエンジン技術の使用、ならびにエンジンの動作条件の最適化によって解決され得るが、潤滑油組成物には、上記問題を軽減または防止できるようにする役割がある。
【0004】
本発明者らは、コバルト含有添加剤の使用により、LSPIの問題に対処するための解決策を見出した。
【発明の概要】
【0005】
一態様では、本開示は、直接噴射ブースト火花点火式内燃エンジンの低速早期着火を防止または低減する方法であって、潤滑油の総重量を基準にして、少なくとも1つのコバルト含有化合物に由来する金属を約25~約3000ppm含む潤滑油組成物で、エンジンのクランクケースを潤滑するステップを含む方法を提供する。
【0006】
一態様において、コバルト含有化合物は、コバルトアルコキシド化合物、コバルト塩のコロイド分散液、コバルトアミド化合物、アセチルアセトン酸コバルト化合物、コバルト分岐および飽和カルボキシレート化合物、サリチル酸コバルト化合物、アリールスルホン酸コバルト化合物、コバルト硫化もしくは非硫化フェネート化合物、ビス(シクロペンタジエニル)コバルト化合物、ジチオカルバマトコバルト錯体、ジチオホスファトコバルト錯体、サレンコバルト錯体、リン酸エステル、ホスフィネート、またはホスフィニットコバルト錯体、ピリジル、ポリピリジル、またはキノリノラトもしくはイソキノラトコバルト錯体、グリオキシマトコバルト錯体、アルキルジアミノコバルト錯体、アザ大環状コバルト錯体、アルキルスホン酸コバルト化合物、コバルト塩基性窒素スクシンイミド錯体、コバルトスルファニルアルカノエート、またはコバルトコロイド懸濁液である。
【0007】
さらに別の態様では、本開示は、潤滑油の総重量を基準にして、少なくとも1つのコバルト含有化合物に由来する金属を約25~約3000ppm含む、直接噴射ブースト火花点火式内燃エンジンのための潤滑エンジン油組成物を提供する。
【0008】
さらに別の態様では、本開示は、潤滑油の総重量を基準にして、少なくとも1つのコバルト含有化合物に由来する金属を約25~約3000ppm含む、ポート燃料噴射ブースト火花点火式内燃エンジンのための潤滑エンジン油組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
定義
「ブースト」という用語は、本明細書全体で使用される。ブーストとは、自然吸気エンジンよりも高い吸気圧でエンジンを動作させることを指す。ターボチャージャ(排気で駆動)またはスーパーチャージャ(エンジンで駆動)を使用することにより、ブースト状態に到達することができる。より高い出力密度を提供するより小さなエンジンを使用することにより、エンジン製造業者は、摩擦およびポンピング損失を低減しながら優れた性能を提供することが可能になった。これは、ターボチャージャまたは機械式スーパーチャージャを使用してブースト圧力を増加させ、低エンジン速度での高トルク生成によって可能になる高変速比を使用してエンジンを減速することによって実現される。ただし、低エンジン速度での高トルクは、低速度でのエンジンでランダムな早期着火を引き起こすことが判明している。これは、低速早期着火、すなわちLSPIとして知られる現象であり、非常に高いシリンダピーク圧力をもたらし、壊滅的なエンジン故障につながる可能性がある。LSPIの可能性により、エンジン製造業者は、このような小型の高出力エンジンで、より低いエンジン速度でエンジントルクを完全に最適化することができない。
【0010】
本明細書および特許請求の範囲全体を通して、油溶性または油分散性という表現が使用される。油溶性または油分散性とは、所望のレベルの活性または性能を提供するのに必要な量を、潤滑粘度の油に溶解、分散、または懸濁させることにより組み込むことができることを意味する。通常、これは、少なくとも約0.001重量%の材料を潤滑油組成物に組み込むことができることを意味する。油溶性および油分散性、特に「安定して分散性」という用語のさらなる議論については、米国特許第4,320,019号を参照されたい。この特許明細書は、この点に関する関連する教示について参照により明示的に本明細書に組み込まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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