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公開番号2024148371
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023061462
出願日2023-04-05
発明の名称粘度指数向上剤、冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物
出願人ENEOS株式会社,三洋化成工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C10M 155/02 20060101AFI20241010BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】冷媒及び含酸素原子基油に対する溶解性に優れ、冷凍機油に用いた場合に粘度指数向上効果が高く、さらに低温での動粘度が低い冷凍機油を得ることができる、冷凍機油用に好適な粘度指数向上剤を提供すること。
【解決手段】フッ素原子を有する単量体(a)、単量体(b)及びケイ素原子を有する単量体(c)を必須構成単量体とする共重合体(A)を含有する粘度指数向上剤であり、共重合体(A)中のケイ素原子濃度が0.5~25質量%である粘度指数向上剤とする。好ましくは、前記単量体(a)は、(メタ)アクリル酸2-(ペルフルオロヘキシル)エチル、(メタ)アクリル酸2-(ペルフルオロオクチル)エチル等であり、単量体(b)は、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル等である。単量体(c)は、(メタ)アクリロイルオキシアルキルポリアルキルシロキサンである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表されるフッ素原子を有する単量体(a)、下記一般式(2)で表される単量体(b)及び下記一般式(3)で表されるケイ素原子を有する単量体(c)を必須構成単量体とする共重合体(A)を含有する粘度指数向上剤であり、共重合体(A)中のフッ素原子濃度が5~50質量%である粘度指数向上剤。
TIFF
2024148371000016.tif
34
156
[一般式(1)において、R

は水素原子又はメチル基;R

は炭素数2~4のアルキレン基;pは0又は1の整数;qは0~20の整数であり、qが2以上の場合、R

は同一でも異なっていても良い。;Yは炭素数1~40の炭化水素基中の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されている一価の基である。]
TIFF
2024148371000017.tif
34
156
[一般式(2)においてR

は水素原子又はメチル基;-X

-は-O-又は-NH-で表される基;R

は炭素数2~4のアルキレン基;rは0又は1の整数;sは0~20の整数であり、sが2以上の場合、R

は同一でも異なっていても良い。;R

は炭素数1~40のアルキル基である。]
TIFF
2024148371000018.tif
41
156
[一般式(3)において、R
11
は水素原子又はメチル基;R
12
は炭素数1~6のアルキレン基;R
13
~R
17
はそれぞれ独立に炭素数1~12のアルキル基;tは0又は1の整数;uは5~200の整数である。]
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記共重合体(A)中のケイ素原子濃度が0.5~25質量%である請求項1に記載の粘度指数向上剤。
【請求項3】
前記単量体(c)に由来する構成単位の溶解性パラメータが6.5~9.0(cal/cm


1/2
である請求項1に記載の粘度指数向上剤。
【請求項4】
前記共重合体(A)の重量平均分子量が1,000~2,000,000である請求項1に記載の粘度指数向上剤。
【請求項5】
さらに含酸素原子基油を含有する請求項1に記載の粘度指数向上剤。
【請求項6】
潤滑油基油と、請求項1~5のいずれか1項に記載の粘度指数向上剤とを含有する冷凍機油。
【請求項7】
前記潤滑油基油が含酸素原子基油を含有する請求項6に記載の冷凍機油。
【請求項8】
前記含酸素原子基油が、エステル油(B1)、ポリビニルエーテル(B2)及びポリアルキレングリコール(B3)からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の冷凍機油。
【請求項9】
前記共重合体(A)の溶解性パラメータと前記含酸素原子基油の溶解性パラメータとの差の絶対値が2.0(cal/cm


1/2
以下である請求項7に記載の冷凍機油。
【請求項10】
前記含酸素原子基油の溶解性パラメータは、8.0~10.0(cal/cm


1/2
である請求項7に記載の冷凍機油。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘度指数向上剤、冷凍機油及び冷凍機用作動流体組成物に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年のオゾン層破壊の問題から、クロロフルオロカーボン(CFC)やハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)に代えて、冷凍機油用の冷媒としてハイドロフルオロカーボン(HFC)が冷媒として使用されつつある。さらにHFC冷媒よりも地球温暖化係数(GWP)が低い冷媒の開発がなされている。このような冷媒に対する相溶性が良いため、近年は冷凍機油用の潤滑油(含酸素原子基油)としてPOE(ポリオールエステル)などが使用されている(例えば、特許文献1、2)。
また、近年、省エネルギー化の観点から、冷凍機油には、粘度指数をさらに高くすることが求められているが、POEの組成を変更して粘度指数を高くすることには限界がある。一方、粘度指数を向上させるためにポリアルキレングリコールやアルキルメタクリレート共重合体等の粘度指数向上剤を用いる冷凍機油が知られている(例えば、特許文献3~7)。しかしながら、上記の粘度指数向上剤は冷媒に対する相溶性が不十分であり、特に低温での相溶性が不十分である。
一方、フッ素原子を有する単量体を構成単量体として含む共重合体を粘度指数向上剤として用いることが知られている(例えば特許文献8、9)。しかしながら、これらの粘度指数向上剤は冷媒及び潤滑油を含む冷凍機油に溶解せず、冷凍機油用の粘度指数向上剤として用いることができない問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9-302370号公報
特開2019-158233号公報
特開2017-057278号公報
特許第6925323号公報
特許第6826987号公報
特許第6793127号公報
特開2017-197662号公報
特開平1-245005号公報
特許第5755469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、冷媒及び含酸素原子基油に対する溶解性に優れ、冷凍機油に用いた場合に粘度指数向上効果が高く、さらに低温での動粘度が低い冷凍機油を得ることができる、冷凍機油用に好適な粘度指数向上剤を提供することであり、また、当該粘度指数向上剤を含有する冷凍機油及び当該冷凍機油を含有する冷凍機用作動流体組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1)で表されるフッ素原子を有する単量体(a)、下記一般式(2)で表される単量体(b)及び下記一般式(3)で表されるケイ素原子を有する単量体(c)を必須構成単量体とする共重合体(A)を含有する粘度指数向上剤であり、共重合体(A)中のフッ素原子濃度が5~50質量%である粘度指数向上剤である。
TIFF
2024148371000001.tif
34
156
[一般式(1)において、R

は水素原子又はメチル基;R

は炭素数2~4のアルキレン基;pは0又は1の整数;qは0~20の整数であり、qが2以上の場合、R

は同一でも異なっていても良い。;Yは炭素数1~40の炭化水素基中の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されている一価の基である。]
TIFF
2024148371000002.tif
34
156
[一般式(2)においてR

は水素原子又はメチル基;-X

-は-O-又は-NH-で表される基;R

は炭素数2~4のアルキレン基;rは0又は1の整数;sは0~20の整数であり、sが2以上の場合、R

は同一でも異なっていても良い。;R

は炭素数1~40のアルキル基である。]
TIFF
2024148371000003.tif
41
156
[一般式(3)において、R
11
は水素原子又はメチル基;R
12
は炭素数1~6のアルキレン基;R
13
~R
17
はそれぞれ独立に炭素数1~12のアルキル基;tは0又は1の整数;uは5~200の整数である。]
また、本発明の一側面は、潤滑油基油と、前記粘度指数向上剤とを含有する冷凍機油である。
本発明の他の一側面は、前記冷凍機油と、冷媒とを含有する冷凍機用作動流体組成物である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によると、冷媒及び含酸素原子基油に対する溶解性に優れ、冷凍機油に用いた場合に粘度指数向上効果が高く、さらに低温での動粘度が低い冷凍機油を得ることができる、冷凍機油用に好適な粘度指数向上剤を提供することができる。また、本発明によると、当該粘度指数向上剤を含有する冷凍機油及び当該冷凍機油を含有する冷凍機用作動流体組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の粘度指数向上剤は、下記一般式(1)で表されるフッ素原子を有する単量体(a)、下記一般式(2)で表される単量体(b)及び下記一般式(3)で表されるケイ素原子を有する単量体(c)を必須構成単量体とする共重合体(A)を含有する粘度指数向上剤であり、共重合体(A)中のフッ素原子濃度が5~50質量%である粘度指数向上剤である。
TIFF
2024148371000004.tif
34
156
[一般式(1)において、R

は水素原子又はメチル基;R

は炭素数2~4のアルキレン基;pは0又は1の整数;qは0~20の整数であり、qが2以上の場合、R

は同一でも異なっていても良い。;Yは炭素数1~40の炭化水素基中の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されている一価の基である。]
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2024148371000005.tif
34
156
[一般式(2)においてR

は水素原子又はメチル基;-X

-は-O-又は-NH-で表される基;R

は炭素数2~4のアルキレン基;rは0又は1の整数;sは0~20の整数であり、sが2以上の場合、R

は同一でも異なっていても良い。;R

は炭素数1~40のアルキル基である。]
TIFF
2024148371000006.tif
41
156
[一般式(3)において、R
11
は水素原子又はメチル基;R
12
は炭素数1~6のアルキレン基;R
13
~R
17
はそれぞれ独立に炭素数1~12のアルキル基;tは0又は1の整数;uは5~200の整数である。]
【0008】
前記共重合体(A)中のフッ素原子濃度は5~50質量%である。
また、前記共重合体(A)を構成する単量体中の前記単量体(a)と前記単量体(c)の合計質量割合が共重合体(A)を構成する単量体の合計質量を基準として1~80質量%であり、前記単量体(c)の質量に対する前記単量体(a)の質量比率(a/c)が0.3~20であることが好ましい。
前記単量体(c)に由来する構成単位の溶解性パラメータは、6.5~9.0(cal/cm


1/2
であることが好ましい。
また、前記共重合体(A)の重量平均分子量は、1,000~2,000,000であることが好ましい。
また、本発明の粘度指数向上剤は、前記共重合体(A)に加え、さらに含酸素原子基油を含有することが好ましい。なお、本発明の粘度指数向上剤に含有される含酸素原子基油(含酸素原子基油(B)ともいう。)は、共重合体合成時の重合溶剤又は共重合体の希釈溶剤として好ましく用いられるが、後述する冷凍機油における潤滑油基油として用いられる含酸素原子基油と同一であっても異なっていてもよい。
【0009】
<共重合体(A)>
本発明において、共重合体(A)は前記一般式(1)で表されるフッ素原子を有する単量体(a)、前記一般式(2)で表される単量体(b)、及び前記一般式(3)で表されるケイ素原子を有する単量体(c)を必須構成単量体とし、共重合体(A)中のフッ素原子濃度が5~50質量%である。
【0010】
単量体(a)について説明する。
一般式(1)において、R

は水素原子又はメチル基を表し、粘度指数向上効果の観点から、メチル基が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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