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公開番号2024139259
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-09
出願番号2023050124
出願日2023-03-27
発明の名称コークス強度の推定方法
出願人JFEスチール株式会社
代理人弁理士法人銀座マロニエ特許事務所
主分類C10B 45/00 20060101AFI20241002BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】対象とするコークス試料の強度を、従来よりも簡便かつ迅速な方法で推定する技術を提供すること。
【解決手段】コークスが破壊して発生した破壊粉のうちの、粒径が15mm以下である粗粉の内に占める、この粗紛の粒径よりも小さい微粉の割合を測定し、あらかじめ求めておいたコークス強度と微粉の割合との関係に基づいてコークス強度の推定を行うこと、またはコークスが破壊して発生した破壊粉のうちの、粒径が10mm以下のいずれかの粒径以下であるコークス粉の平均粒径を測定し、あらかじめ求めておいたコークス強度と前記コークス粉の平均粒径との関係に基づいてコークス強度の推定を行うこと。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コークスが破壊して発生した破壊粉のうちの、粒径が15mm以下である粗粉の内に占める、この粗紛の粒径よりも小さい微粉の割合を測定し、あらかじめ求めておいたコークス強度と微粉の割合との関係に基づいてコークス強度の推定を行うことを特徴とするコークス強度の推定方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記粗粉の粒径が10mm以下のいずれかの粒径以下であり、前記微粉の粒径が、前記粗粉の最大粒径の0.7倍以下かつ1mm以下のいずれかの粒径以下であることを特徴とする請求項1に記載のコークス強度の推定方法。
【請求項3】
コークスが破壊して発生した破壊粉のうちの、粒径が10mm以下のいずれかの粒径以下であるコークス粉の平均粒径を測定し、あらかじめ求めておいたコークス強度と前記コークス粉の平均粒径との関係に基づいてコークス強度の推定を行うことを特徴とするコークス強度の推定方法。
【請求項4】
前記コークス粉の粒径が6mm以下であることを特徴とする請求項3に記載のコークス強度の推定方法。
【請求項5】
前記破壊粉が、コークスの乾式消火設備の循環ガスから回収された粉であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のコークス強度の推定方法。
【請求項6】
前記破壊紛の粒度分布をレーザー回折法により求め、得られたその粒度分布から、前記粗粉内に占める、この粗粉よりも小さい前記微粉の割合を求めることを特徴とする請求項1または2に記載のコークス強度の推定方法。
【請求項7】
前記破壊粉の粒度分布をレーザー回折法により求め、得られたその粒度分布から粒径が10mm以下のいずれかの粒径以下である前記コークス粉の平均粒径を求めることを特徴とする請求項3または4に記載のコークス強度の推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コークスの最も重要な品質であるコークス強度を推定する方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、製鉄用のコークスは、石炭をコークス炉で約900℃以上の温度まで乾留することによって製造され、主に高炉に用いられるものである。その高炉内に装入されるコークスは、製銑プロセスの主原料である鉄鉱石を還元する還元材としての機能が求められる。高炉は、固体・液体と気体との向流型反応装置であり、コークスは通気性や通液性を確保するためのスペーサーとしての役割も担っている。高炉を順調に稼働させるには、とりわけ上記スペーサーとしての役割が重要となる。そのスペーサーとしての機能が損なわれると、高炉内の通気性が悪くなり、還元ガスの高炉内での流通が阻害されたり、溶融した銑鉄やスラグの高炉内での滴下が阻害される等、操業不調の原因になる。スペーサーとしての機能を維持するためには、コークスの強度が高いことが求められる。もし、そのコークスの強度が低いと、高炉内で粉化し、発生したその粉が塊コークスの間に滞留して通気性や通液性を阻害することになる。
【0003】
コークスの強度の評価としては、例えば、JIS K 2151で規定されたドラム強度指数、特にドラムインデックス:DI(150/15)が知られている。このDI(150/15)値は、コークス工場におけるコークス強度の管理指標としても広く採用されている。そのため、日々、生産されたコークスを複数回サンプリングし、ドラム強度試験によって、このDI(150/15)値を求めている。
【0004】
このドラム強度試験は、まず、コークスをサンプリングし、縮分して、粒径が50mm以上または25mm以上のコークスを10kg以上準備する。そして、内径、奥行きともに1500mmで、高さ250mmの6枚の羽根を内包する円筒形状のドラム内で試料(コークス)に150回転の衝撃を与える。その後、回収したコークスの篩分けを行い、15mm以上のコークスの重量割合(×100)をDI(150/15)指数として算出する。
【0005】
このドラム強度試験は、作業に非常に手間がかかり、一日当たりの測定頻度には限界がある。しかし、高炉に供給されるコークス強度を迅速に測定し、高炉操業に当たって迅速にフィードフォワードすることができれば、高炉の安定操業に寄与することができる。また、コークス強度の時間的変動をより短い間隔で把握し、コークス操業へのフィードバックを行い、コークス強度の安定化ができれば、やはり高炉の安定操業に貢献することができる。その結果、省エネやCO

排出量の削減につなげるため、こうしたドラム強度指数を迅速かつ高頻度に測定することが求められている。
【0006】
そこで、従来より、コークス強度をより簡便な方法で測定したり、推定したりする試みがなされてきた。例えば、特許文献1では、搬送過程の少なくとも任意の2か所以上の位置で、コークスの粉率と粒径を測定し、搬送過程で受ける機械的な衝撃力とそれによって細粒化したコークスの粒度分布の変化からコークスのドラム強度を推定する方法を提案している。
また、特許文献2には、コークス乾式消火設備(CDQ)において、消火処理したコークスの破壊に伴って発生するコークス粉を、除塵機を用いて循環ガスから回収し、そのコークス粉の量からドラム強度を推定する方法が開示されている。この方法は、消火処理したコークスについて、捕集ダストの割合とコークス強度との相関関係を利用し、CDQで発生する粉歩留り(処理量当りの捕集ダストの割合)とドラム強度との検量線をあらかじめ作成しておき、粉歩留りの測定値からドラム強度を推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特公平4-23736号公報
特開平2-216455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したように、従来、コークスのドラム強度指数を、煩雑なドラム強度試験を省力化した方法で評価しているが、これらの従来技術には以下のような問題点があった。
【0009】
まず、特許文献1で提案している粒度測定に基づくドラム強度の推定方法は、比較的迅速かつ簡便に推定できるが、粒径が大きいコークスの測定には、多量のサンプリングが必要であり、装置が大掛かりになる。また、測定作業や残試料の処理に手間がかかるという問題がある。統計学的には、最大粒度が63mmのコークスの場合、代表性のある粒度測定を行うには、最低限250kgの試料に対して測定を行うことが求められている。特許文献1では、コークスの粒度分布をコークスの画像から求める可能性についても言及されている。しかし、コークスの画像から粒度を求めるには、粒径の大きな塊は分析することができても、粉状のものについては分析が困難であり、十分な精度が得られないという点に問題がある。その結果、特許文献1では、多量のコークス試料を採取し、篩い分けして粒度分布を測定することが必要となり、ドラム強度測定におけるドラムの回転作業を省略できているにすぎない。
【0010】
また、特許文献2に記載の、CDQの捕集粉から粉歩留りを測定してドラム強度を推定する方法は、比較的迅速かつ簡便に推定でき、特別な付帯設備の追加も不要であるという利点がある。しかし、粉の発生量および回収量は、コークスのドラム強度のみならず、CDQの操業条件、例えば、コークスの処理量や還流不活性ガスの流量に影響を受けることが知られている。そのため、操業条件が変動したような場合に、粉の発生量や回収量がCDQ操業条件により変動し、コークス強度の推定精度が下がるという問題点がある。また、粉の回収量は、ある程度の期間に亘って粉を捕集し、その捕集した粉の重量を測定しないと正確に求めることができない。そのため、特許文献2は、コークス強度の推定頻度を高めることが困難であり、また、粉を回収している期間のコークス処理量を正確に把握しておかないと、粉の歩留まりを精度よく算出することができないという問題点もあった。
(【0011】以降は省略されています)

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