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公開番号2024143642
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056418
出願日2023-03-30
発明の名称ガスエンジン用潤滑油組成物
出願人コスモ石油ルブリカンツ株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C10M 169/04 20060101AFI20241003BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】低灰分であり、かつ高温清浄性、耐摩耗性、及び極圧性に優れたガスエンジン用潤滑油組成物の提供。
【解決手段】基油と、カルシウムを含む金属系清浄剤と、分子中に2以上5以下の硫黄原子を有するチアジアゾール化合物と、を含有し、さらにB系分散剤と非B系分散剤とを含有するか、又はB系分散剤を含有し且つ非B系分散剤を含有せず、カルシウム元素の含有量が0質量ppm超1000質量ppm以下であり、亜鉛元素の含有量が0質量ppm以上400質量ppm以下であり、硫黄元素の含有量が0質量ppm超600質量ppm以下であり、B系分散剤由来のホウ素元素の含有量を[B]、B系分散剤由来の窒素元素及び非B系分散剤由来の窒素元素の合計含有量を[N]とした場合に、[B]/[N]比が、0.15以上0.45以下である、ガスエンジン用潤滑油組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基油と、
カルシウムを含む金属系清浄剤と、
分子中に2以上5以下の硫黄原子を有するチアジアゾール化合物と、を含有し、
さらに、ホウ素及び窒素を含むB系分散剤とホウ素を含まず窒素を含む非B系分散剤とを含有するか、又は、前記B系分散剤を含有し且つ前記非B系分散剤を含有しない、ガスエンジン用潤滑油組成物であって、
カルシウム元素の含有量が、潤滑油組成物全量に対し0質量ppm超1000質量ppm以下であり、
亜鉛元素の含有量が、潤滑油組成物全量に対し0質量ppm以上400質量ppm以下であり、
硫黄元素の含有量が、潤滑油組成物全量に対し0質量ppm超600質量ppm以下であり、
前記B系分散剤由来のホウ素元素の潤滑油組成物全量に対する含有量(質量ppm)を[B]、前記B系分散剤由来の窒素元素及び前記非B系分散剤由来の窒素元素の潤滑油組成物全量に対する合計含有量(質量ppm)を[N]とした場合に、[B]/[N]比が0.15以上0.45以下である、ガスエンジン用潤滑油組成物。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記チアジアゾール化合物が、下記一般式(1-1)又は下記一般式(1-2)で表される構造を有する、請求項1に記載のガスエンジン用潤滑油組成物。
JPEG
2024143642000011.jpg
18
65
(一般式(1-1)及び一般式(1-2)中、R
11
、R
12
及びR
13
は、それぞれ独立に、1以上2以下の硫黄原子を有する基を表す。)
【請求項3】
硫酸灰分が0.6質量%未満である、請求項1に記載のガスエンジン用潤滑油組成物。
【請求項4】
前記B系分散剤由来のホウ素元素の含有量が、潤滑油組成物全量に対し150質量ppm以上450質量ppm以下であり、
前記B系分散剤由来の窒素元素及び前記非B系分散剤由来の窒素元素の合計含有量が、潤滑油組成物全量に対し1000質量ppm以上2000質量ppm以下である、請求項1に記載のガスエンジン用潤滑油組成物。
【請求項5】
下記一般式(2-1)で表される構造を有する油性向上剤の含有量が、潤滑油組成物全量に対し0質量%以上0.70質量%以下である、請求項1に記載のガスエンジン用潤滑油組成物。

21
-(OR
22


-OH 式(2-1)
(一般式(2-1)中、R
21
は炭素数4以上24以下の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を、R
22
は-CH

-又は-CH

CH

-を、nは1以上24以下の値を、表す。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスエンジン用潤滑油組成物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、省エネルギー対策及び電源の多分散化の観点からコージェネレーションシステムに注目が集まっている。特に、ガスコージェネレーションシステムは、クリーン燃料使用による環境配慮型システムとしても有望視されている。その一方で、ガスエンジンに使用される潤滑油は、長時間連続運転中の高温環境曝露によって化学的な熱酸化を受け易い傾向にある。
ガスエンジンは、燃焼温度が高いために、ブローバイガスに含有されるNOxの濃度が比較的高く、潤滑油中にスラッジの生成を引き起こし易い。そのため、潤滑油の定期的な交換が必要であるが、交換回数の増加は、メンテナンスコストの上昇につながることから、潤滑油自体の長寿命化(すなわち、ロングドレイン性)が求められている。
【0003】
近年のガスコージェネレーションシステムは、燃料の最適燃焼によって二酸化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物の排出量を極小化し、発電・熱利用の高効率化による省エネルギー化を追求している。従って、ガスエンジンで使用される潤滑油組成物には、発電効率を低下させることなく、優れた高温安定性を保持することも求められる。
【0004】
ガスコージェネレーションシステムには、比較的大型のガスエンジンが採用されることが多く、メンテナンスコストが高いことから、保守点検頻度の低減が重要な課題である。この点、ガスエンジンにおける潤滑油の使用においては、潤滑油に含有される灰分がピストン上部や排気バルブに堆積していき、ガスエンジン内の清浄性が低下する問題点がある。その結果として、エンジン自体のオーバーホールを定期的に複数回実施する必要性が生じるために、メンテナンスに多大な労力がかかる。従って、メンテナンス性の向上の観点から潤滑油の低灰分化が必要である。
【0005】
ガスエンジン用潤滑油組成物は、上記の要求に応じて適切に選択される基油及び添加剤から構成される。例えば、特許文献1~3には、低灰分でありながら、残存塩基価、耐熱性等を保持する目的で、特定の金属系清浄剤、アミン系化合物、及びモリブデン系化合物を含有する潤滑油組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-511410号公報
特開2020-164747号公報
特開2020-164746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ガスエンジンにおける潤滑油の使用においては、潤滑油に含有される灰分がピストン上部や排気バルブに堆積していき、ガスエンジン内の清浄性が低下する問題点がある。そのため、メンテナンスに多大な労力がかかり、メンテナンス性の向上の観点から潤滑油の低灰分化が求められている。また、NOxが発生しやすいガスエンジンにおいては、高温での清浄性を確保することが重要となる。さらに潤滑油には、これらの性能を満たしつつ且つ耐摩耗性や極圧性を有することが求められる。
【0008】
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、低灰分であり、かつ高温清浄性、耐摩耗性、及び極圧性に優れたガスエンジン用潤滑油組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示には、以下の実施態様が含まれる。
<1>
基油と、
カルシウムを含む金属系清浄剤と、
分子中に2以上5以下の硫黄原子を有するチアジアゾール化合物と、を含有し、
さらに、ホウ素及び窒素を含むB系分散剤とホウ素を含まず窒素を含む非B系分散剤とを含有するか、又は、前記B系分散剤を含有し且つ前記非B系分散剤を含有しない、ガスエンジン用潤滑油組成物であって、
カルシウム元素の含有量が、潤滑油組成物全量に対し0質量ppm超1000質量ppm以下であり、
亜鉛元素の含有量が、潤滑油組成物全量に対し0質量ppm以上400質量ppm以下であり、
硫黄元素の含有量が、潤滑油組成物全量に対し0質量ppm超600質量ppm以下であり、
前記B系分散剤由来のホウ素元素の潤滑油組成物全量に対する含有量(質量ppm)を[B]、前記B系分散剤由来の窒素元素及び前記非B系分散剤由来の窒素元素の潤滑油組成物全量に対する合計含有量(質量ppm)を[N]とした場合に、[B]/[N]比が0.15以上0.45以下である、ガスエンジン用潤滑油組成物。
<2>
前記チアジアゾール化合物が、下記一般式(1-1)又は下記一般式(1-2)で表される構造を有する、<1>に記載のガスエンジン用潤滑油組成物。
【0010】
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2024143642000001.jpg
18
65
(【0011】以降は省略されています)

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