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公開番号2024135090
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045608
出願日2023-03-22
発明の名称廃棄物のガス化処理方法及びシステム
出願人JFEエンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人MTS国際特許事務所
主分類C10J 3/00 20060101AFI20240927BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】ガス化処理システムにおいて、設備を複雑化せず、排ガス全体の温度を上げることなく、少ないエネルギーで、燃焼せずに残ったチャー、タール、スート等の未燃炭素分を分解して、合成ガスの回収量を増大させる。
【解決手段】廃棄物を熱分解してガス化する際に、熱分解ガス中に残留する未燃炭素分にマイクロ波を照射して、未燃炭素分を選択的に加熱し分解する。この際、未燃炭素分をフィルターの表面に堆積させてマイクロ波を照射するか、及び/又は、熱分解ガスに乗ってダクトの途中を流れている未燃炭素分に向けてマイクロ波を照射することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
廃棄物を熱分解してガス化する際に、
熱分解ガス中に残留する未燃炭素分にマイクロ波を照射して、未燃炭素分を選択的に加熱し分解することを特徴とする廃棄物のガス化処理方法。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
未燃炭素分をフィルターの表面に堆積させてマイクロ波を照射することを特徴とする請求項1に記載の廃棄物のガス化処理方法。
【請求項3】
熱分解ガスに乗ってダクトの途中を流れている未燃炭素分に向けてマイクロ波を照射することを特徴とする請求項1に記載の廃棄物のガス化処理方法。
【請求項4】
熱分解ガスに乗ってダクトの途中を流れている未燃炭素分、及び、フィルターの表面に堆積させた未燃炭素分の両方に向けてマイクロ波を照射することを特徴とする請求項1に記載の廃棄物のガス化処理方法。
【請求項5】
廃棄物を熱分解及びガス化させて熱分解ガスを発生させるガス化炉と、
前記熱分解ガスを酸素及び水蒸気により改質する改質炉と、
該改質炉から排出される熱分解ガスの熱を回収して蒸気を発生させるボイラ設備とを有する廃棄物のガス化処理システムにおいて、
前記ボイラ設備の出側に設けたフィルター設備と、
該フィルター設備内に設けられたフィルターの表面に堆積する未燃炭素分に向けてマイクロ波を照射するマイクロ波発振装置と、
を備えたことを特徴とする廃棄物のガス化処理システム。
【請求項6】
廃棄物を熱分解及びガス化させて熱分解ガスを発生させるガス化炉と、
前記熱分解ガスを酸素及び水蒸気により改質する改質炉と、
該改質炉から排出される熱分解ガスの熱を回収して蒸気を発生させるボイラ設備とを有する廃棄物のガス化処理システムにおいて、
前記改質炉から前記ボイラ設備に至るダクト中を流れている熱分解ガスに向けてマイクロ波を照射するマイクロ波発振装置を備えたことを特徴とする廃棄物のガス化処理システム。
【請求項7】
前記熱分解ガス中のCO濃度を測定するCO濃度計と、
該CO濃度計の出力に基づいて前記マイクロ波発振装置を動かすコントローラを更に備えたことを特徴とする請求項5又は6のいずれかに記載の廃棄物のガス化処理システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマス資源や廃棄物のガス化処理方法及びシステムに係り、特に、廃プラスチックを熱分解して合成ガスを得るガス化処理システムに用いるのに好適な、廃棄物のガス化処理方法及びシステムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、バイオマス資源や廃プラスチックなどの廃棄物を熱分解・ガス化処理して化学品に利用可能な合成ガスを生じさせるガス化処理システムが知られている。このようなガス化処理システムでは、バイオマス資源の熱分解・ガス化処理によりガス成分である熱分解ガスと共に、タール、チャー、スート等の含炭素非ガス成分が生成する。ここで生じた熱分解ガスは、含炭素非ガス成分を含んだ状態で改質炉に移される。なお、熱分解ガスは、バイオマス資源の熱分解・ガス化処理により生じたガス成分を意味するが、便宜上、含炭素非ガス成分を同伴したものを意味する場合もあるものとする。改質炉では、全体として1000~1200℃に加熱され、熱分解ガス中に存在するタール、チャー、スート等の含炭素非ガス成分は、H
2
、CO等のガス成分に転換される。
【0003】
このようなガス化処理システムにおいて、バイオマスや廃棄物(廃プラスチックを含む)をガス化炉の流動槽などによって熱分解・ガス化した際、ガス温度を1200℃程度以上の高温にしない場合、チャーやタール、スートといった未燃の炭素分が残ってしまう。未燃炭素が残った場合、(1)炉の後段で付着等のトラブルを起こす、(2)排出炭素の処理が必要になる、(3)未燃炭素分の持つエネルギーを回収できない、といった問題がある。
【0004】
一方で、ガス化ガスの部分酸化により燃焼温度を上げる場合、その分、ガス化ガスのエネルギーの一部を消費してしまうこととなる。
【0005】
このような問題点を解決するべく、特許文献1には、バイオマスをガス化した際、過酸化水素を吹き込むことにより、吹き込まない場合に比べ、低温でも残存タールを低減する技術が記載されている。
【0006】
又、特許文献2には、バイオマスをガス化した際に生成し、燃焼せずに残ったタールを分解する触媒を用いて、ガス化ガス中のタール分を分解除去する技術が記載されている。
【0007】
又、特許文献3には、酸化鉄を添加した集塵灰をマイクロ波で加熱して、ダイオキシン類が発生するなどの問題点のない集塵灰に無害化処理する廃棄物の集塵灰の処理技術が記載されている。
【0008】
又、特許文献4には、炉中のマイクロ波を吸収する性質を有する、粒状、板状又は塊状の材料からなる充填層にマイクロ波を照射することにより、高温に保持されている炉に、可燃性排ガスあるいは有害成分含有排ガスを通し、可燃性成分あるいは有害成分を酸化あるいは分解する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2015-196698号公報
特開2011-245426号公報
特開2002-86104号公報
特開昭61-153310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら従来は、過酸化水素を吹き込んだり、特殊な触媒を用いたり、酸化鉄を添付したり、マイクロ波を吸収する性質を有する材料からなる充填層を設ける必要があり、設備が複雑化するという問題点を有していた。
(【0011】以降は省略されています)

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