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公開番号
2024126143
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023034343
出願日
2023-03-07
発明の名称
成型コークスの製造方法および成型コークスの製造装置
出願人
JFEスチール株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C10B
53/08 20060101AFI20240912BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】装入シュートから竪型乾留炉の奥行方向に分散させながら成型物を装入できる成型コークスの製造方法を提供する。
【解決手段】竪型乾留炉本体の内部に堆積する成型物の堆積層が予め定められた基準高さになった場合に、竪型乾留炉本体に傾斜して接続される装入シュートから1バッチ分の成型物を炉内に装入し、供給した成型物を竪型乾留炉本体の内部で乾留して成型コークスを製造する、成型コークスの製造方法であって、成型物の堆積分布を測定し、堆積分布の測定結果に応じて基準高さを上下方向に変更する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
竪型乾留炉本体の内部に堆積する成型物の堆積層が予め定められた基準高さになった場合に、前記竪型乾留炉本体に傾斜して接続される装入シュートから1バッチ分の前記成型物を炉内に装入し、供給した前記成型物を前記竪型乾留炉本体の内部で乾留して成型コークスを製造する、成型コークスの製造方法であって、
前記成型物の堆積分布を測定し、前記堆積分布の測定結果に応じて前記基準高さを上下方向に変更する、成型コークスの製造方法。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記堆積分布として、前記竪型乾留炉本体の断面中央位置と、前記断面中央位置よりも前記装入シュートが接続された炉壁位置に近い断面位置と、前記断面中央位置よりも前記装入シュートが接続された炉壁位置から離れた断面位置の少なくとも3点の前記堆積層の高さを測定する、請求項1に記載の成型コークスの製造方法。
【請求項3】
3点の前記堆積層の高さが予め定められた範囲外である場合に前記基準高さを上下方向に変更し、前記3点の堆積層の高さが予め定められた範囲内である場合に前記基準高さを上下方向に変更しない、請求項2に記載の成型コークスの製造方法。
【請求項4】
前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さよりも高い場合に前記基準高さを下方に変更し、前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さよりも低い場合に前記基準高さを上方に変更する、請求項3に記載の成型コークスの製造方法。
【請求項5】
前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置に近い断面位置における堆積層の高さよりも高い場合に前記基準高さを上方に変更し、前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さよりも低い場合に前記基準高さを下方に変更する、請求項3に記載の成型コークスの製造方法。
【請求項6】
成型物を乾留して成型コークスを製造する竪型乾留炉本体と、
前記竪型乾留炉本体に傾斜して接続され、前記竪型乾留炉本体に前記成型物を供給する装入シュートと、
前記装入シュートの途中に、前記成型物を一時的に前記装入シュートの内部に滞留させる開閉可能なゲートと、
前記竪型乾留炉本体の内部に堆積する前記成型物の堆積分布を測定する堆積分布測定装置と、
前記竪型乾留炉本体の内部に堆積する成型物の堆積層が予め定められた基準高さになった場合に前記ゲートを開くゲート制御装置と、
を有する、成型コークスの製造装置であって、
前記ゲート制御装置は、前記堆積分布測定装置によって測定された前記成型物の堆積分布に基づいて前記基準高さを上下方向に変更する、成型コークスの製造装置。
【請求項7】
前記堆積分布測定装置は、前記堆積分布として、前記竪型乾留炉本体の断面中央位置と、前記断面中央位置よりも前記装入シュートが接続された炉壁位置に近い断面位置と、前記断面中央位置よりも前記装入シュートが接続された炉壁位置から離れた断面位置の少なくとも3点の前記堆積層の高さを測定する、請求項6に記載の成型コークスの製造装置。
【請求項8】
前記堆積分布測定装置によって測定される3点の前記堆積層の高さが予め定められた範囲外である場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを上下方向に変更し、前記3点の堆積層の高さが予め定められた範囲外である場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを上下方向に変更しない、請求項7に記載の成型コークスの製造装置。
【請求項9】
前記堆積分布測定装置によって測定される前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さよりも高い場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを下方に変更し、前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さよりも低い場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを上方に変更する、請求項8に記載の成型コークスの製造装置。
【請求項10】
前記堆積分布測定装置によって測定される前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さよりも高い場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを上方に変更し、前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さよりも低い場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを下方に変更する、請求項8に記載の成型コークスの製造装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、竪型乾留炉を用いて成型コークスを製造する成型コークスの製造方法および成型コークスの製造装置に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、コークスの反応性を向上させるため、石炭等の成型物をバインダー等の結合剤と混合して塊状に成型した後、その塊状に成型した成型物を乾留処理して製造した成型コークスを高炉用原料として用いる技術が開発されている。成型コークスのうち、成型物(石炭等)に鉄含有物質(鉄鉱石等)を一定量混合して塊状に成型したものは、フェロコークスと呼ばれている。成型コークスの製造方法としては、一般的に竪型の乾留炉を用いて成型物を乾留処理する方法が提案されている。
【0003】
フェロコークスの乾留方法としては竪型乾留炉を用いる方法が提案されており、例えば、特許文献1には、上部に乾留ゾーン、下部に冷却ゾーンを有する竪型乾留炉を用いたフェロコークスの製造方法が開示されている。この方法は、成型物と鉄含有物質とからなる成型物を竪型乾留炉に装入する装入工程と、乾留ゾーンにおいて加熱ガスを吹き込むことで成型物を乾留してフェロコークスを製造する乾留工程と、冷却ガスの吹き込みによってフェロコークスを冷却する冷却工程と、竪型乾留炉の炉頂部の排出口から炉内ガスを排出する炉内ガス排出工程と、冷却ゾーン下部からフェロコークスを排出するフェロコークス排出工程と、を有する。
【0004】
成型物の装入工程では、竪型乾留炉の上部に傾斜して取り付けられる装入シュートを介して成型物を炉内に装入し、乾留工程では、乾留ゾーン中間部分の低温ガス吹き込み羽口から低温ガスを炉内に吹き込み、乾留ゾーン下部の高温ガス吹き込み羽口から高温ガスを炉内に吹き込むことで成型物を加熱している。また、フェロコークスの冷却工程では、冷却ゾーン下部の冷却ガス吹き込み羽口から冷却ガスを吹き込むことでフェロコークスの冷却を行っている。
【0005】
ここで、フェロコークス生産量を増加させるためには竪型乾留炉の容積を大きくする必要があるが、加熱ガスおよび冷却ガスは竪型乾留炉の奥行方向(成型物装入方向の水平成分に平行)に噴射されるので、ガスを炉内中央部まで浸透させるには奥行方向の内寸を一定値以下にする必要がある。したがって、竪型乾留炉は奥行方向に比べて炉幅方向(竪型乾留炉の横断面において奥行方向と直交する方向)が長い形状となる。
【0006】
上記のように、炉の奥行方向に対して炉幅方向が長い構造を有する竪型乾留炉では、炉幅方向に成型物の装入口を複数列設置した場合でも、炉幅に対して十分な数の成型物装入口を設置することは困難である。このように、限られた成型物の装入口から成型物を炉内に装入した場合、装入した成型物の炉幅方向の分布は、成型物の安息角に応じた山部が形成された装入分布になり、均一な装入分布が得られない。このように、均一な装入分布が得られない場合、局所的に炉内の装入物押圧が高くなる部分が生じ、その成型物押圧によって成型物に割れが生じる可能性がある。さらに、成型物を炉内に装入した際に、成型物の多い箇所と少ない箇所が発生すると、炉内のガス流れが不均一になり、成型物の乾留に悪影響を与える。このような問題に対して、特許文献2には、成型物を炉幅方向に分散させる分散部材を設けることで成型物を分散させる成型コークスの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2011-57970号公報
特開2017-155214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2に開示された分散部材は、炉幅方向の分散に着目したものであって成型物の飛距離に影響を及ぼさないので、炉の奥行方向に対する均一分散に対しては改善できないという課題があった。本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、竪型乾留炉を用いて高炉用原料である成型コークス、特に、フェロコークスを製造するに際し、装入シュートから竪型乾留炉の奥行方向に分散させながら原料である成型物を装入できる成型コークスの製造方法および製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 竪型乾留炉本体の内部に堆積する成型物の堆積層が予め定められた基準高さになった場合に、前記竪型乾留炉本体に傾斜して接続される装入シュートから1バッチ分の前記成型物を炉内に装入し、供給した前記成型物を前記竪型乾留炉本体の内部で乾留して成型コークスを製造する、成型コークスの製造方法であって、前記成型物の堆積分布を測定し、前記堆積分布の測定結果に応じて前記基準高さを上下方向に変更する、成型コークスの製造方法。
[2] 前記堆積分布として、前記竪型乾留炉本体の断面中央位置と、前記断面中央位置よりも前記装入シュートが接続された炉壁位置に近い断面位置と、前記断面中央位置よりも前記装入シュートが接続された炉壁位置から離れた断面位置の少なくとも3点の前記堆積層の高さを測定する、[1]に記載の成型コークスの製造方法。
[3] 3点の前記堆積層の高さが予め定められた範囲外である場合に前記基準高さを上下方向に変更し、前記3点の堆積層の高さが予め定められた範囲内である場合に前記基準高さを上下方向に変更しない、[2]に記載の成型コークスの製造方法。
[4] 前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さよりも高い場合に前記基準高さを下方に変更し、前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さよりも低い場合に前記基準高さを上方に変更する、[3]に記載の成型コークスの製造方法。
[5] 前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置に近い断面位置における堆積層の高さよりも高い場合に前記基準高さを上方に変更し、前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さよりも低い場合に前記基準高さを下方に変更する、[3]に記載の成型コークスの製造方法。
[6] 成型物を乾留して成型コークスを製造する竪型乾留炉本体と、前記竪型乾留炉本体に傾斜して接続され、前記竪型乾留炉本体に前記成型物を供給する装入シュートと、前記装入シュートの途中に、前記成型物を一時的に前記装入シュートの内部に滞留させる開閉可能なゲートと、前記竪型乾留炉本体の内部に堆積する前記成型物の堆積分布を測定する堆積分布測定装置と、前記竪型乾留炉本体の内部に堆積する成型物の堆積層が予め定められた基準高さになった場合に前記ゲートを開くゲート制御装置と、を有する、成型コークスの製造装置であって、前記ゲート制御装置は、前記堆積分布測定装置によって測定された前記成型物の堆積分布に基づいて前記基準高さを上下方向に変更する、成型コークスの製造装置。
[7] 前記堆積分布測定装置は、前記堆積分布として、前記竪型乾留炉本体の断面中央位置と、前記断面中央位置よりも前記装入シュートが接続された炉壁位置に近い断面位置と、前記断面中央位置よりも前記装入シュートが接続された炉壁位置から離れた断面位置の少なくとも3点の前記堆積層の高さを測定する、[6]に記載の成型コークスの製造装置。
[8] 前記堆積分布測定装置によって測定される3点の前記堆積層の高さが予め定められた範囲外である場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを上下方向に変更し、前記3点の堆積層の高さが予め定められた範囲外である場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを上下方向に変更しない、[7]に記載の成型コークスの製造装置。
[9] 前記堆積分布測定装置によって測定される前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さよりも高い場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを下方に変更し、前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さよりも低い場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを上方に変更する、[8]に記載の成型コークスの製造装置。
[10] 前記堆積分布測定装置によって測定される前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さよりも高い場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを上方に変更し、前記炉壁位置から離れた断面位置における前記堆積層の高さが、前記断面中央位置もしくは前記炉壁位置に近い断面位置における前記堆積層の高さよりも低い場合に、前記ゲート制御装置は前記基準高さを下方に変更する、[8]に記載の成型コークスの製造装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る成型コークスの製造方法および成型コークスの製造装置では、成型物を炉の奥行方向に分散させながら竪型乾留炉に装入できる。これにより、竪型乾留炉内に堆積する成型物の分布が改善され、炉内のガス流れがより均一になり、高品質の成型コークスを高い生産性で製造できるようになる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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