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公開番号
2024159214
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023075060
出願日
2023-04-28
発明の名称
二塩基酸とアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物とのエステル
出願人
築野グループ株式会社
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
C10M
145/22 20060101AFI20241031BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】潤滑油を改善する技術を提供すること。
【解決手段】本開示は、アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および二塩基酸を構成単位成分とするポリマー、またはアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および二塩基酸を構成単位成分とするポリマーを含む、組成物であって、該ポリマーは必要に応じて、エンドキャップ剤と結合し、該ポリマー中の脂肪酸オリゴマー由来の構成単位成分のうち二塩基酸由来の構成単位成分が50%以上である、組成物を提供する。本開示はまた、本開示のポリマーを含む潤滑油組成物を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、および二塩基酸を構成単位成分とする、ポリマー。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
重量平均分子量が1,000未満であるアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、および二塩基酸を構成単位成分とする、ポリマー。
【請求項3】
アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、および二塩基酸を構成単位成分とする、ポリマーであって、その少なくとも一部がエンドキャップ剤によってキャッピングされる、ポリマー。
【請求項4】
前記エンドキャップ剤を全仕込み原料に対して0.1~50モル%含有する、請求項3に記載のポリマー。
【請求項5】
前記エンドキャップ剤が脂肪酸または保護基を含む化合物である、請求項3に記載のポリマー。
【請求項6】
前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量が200~2,000である、請求項3に記載のポリマー。
【請求項7】
前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物が、3価以上のアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物である、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項8】
前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物のアルキレンオキサイドが、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドである、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項9】
水酸基価が50mgKOH/g以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリマー。
【請求項10】
前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および前記二塩基酸はエステル化されて存在する、請求項1~3のいずれか一項に記載のポリマー。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は二塩基酸を含むポリマーに関する。より特定すると、本開示は二塩基酸とアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物から構成されるポリマーに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、潤滑油では、粘度指数が高いものもよいと考えられている。加えて、潤滑油としては高粘度域でも保存安定性が高い方がよいと考えられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は構成単位成分として二塩基酸を含むポリマーに関する。一つの実施形態では、本開示のポリマーは、二塩基酸がアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物でエステル化されて提供される。本開示は、高粘度域でも良好な保存安定性を有し、粘度指数の高いポリマーを提供する。
【0004】
本開示は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、および二塩基酸を構成単位成分とする、ポリマー。
(項目2)
先行する項目に記載のポリマーであって、ここで前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量が1,000未満である、ポリマー。
(項目3)
先行する項目のいずれか一項に記載のポリマーであって、その少なくとも一部がエンドキャップ剤によってキャッピングされる、ポリマー。
(項目4)
前記エンドキャップ剤を全仕込み原料に対して0.1~50モル%含有する、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目5)
前記エンドキャップ剤が脂肪酸または保護基を含む化合物である、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目6)
前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量が200~2,000である、項目3~5のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目7)
前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物が、3価以上のアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物である、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目8)
前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物のアルキレンオキサイドが、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドである、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目9)
水酸基価が50mgKOH/g以下である、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目10)
前記アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および前記二塩基酸はエステル化されて存在する、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目11)
前記二塩基酸は炭素数36の二塩基酸を含む、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目12)
前記二塩基酸は炭素数18の不飽和脂肪酸が二量化されて構成される二塩基酸を含む、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目13)
前記二塩基酸はオレイン酸またはリノール酸が二量化されて構成される二塩基酸を含む、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマー。
(項目14)
先行する項目のいずれか一項に記載のアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物と
先行する項目のいずれか一項に記載の二塩基酸と、
必要に応じて先行する項目のいずれか一項に記載のエンドキャップ剤とを含む、
組合せ物。
(項目15)
先行する項目のいずれか一項に記載のポリマーを合成するためのものである、先行する項目のいずれか一項に記載の組合せ物。
(項目16)
ポリマーの合成方法を指示する指示書と、先行する項目のいずれか一項に記載の組合せ物を含む、先行する項目のいずれか一項に記載のポリマーを合成するためのキット。
(項目17)
アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および二塩基酸を構成単位成分とするポリマーを含む、組成物であって、該ポリマー中の脂肪酸オリゴマー由来の構成単位成分のうち二塩基酸由来の構成単位成分が50%以上であり、好ましくは60%以上、より好ましくは76%以上、さらにより好ましくは79%以上である、組成物。
(項目17A)
アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および二塩基酸を構成単位成分とするポリマーを含む、組成物であって、該ポリマー中の脂肪酸オリゴマー由来の構成単位成分のうち二塩基酸由来の構成単位成分が50%以上であり、好ましくは60%以上、より好ましくは76%以上、さらにより好ましくは79%以上であり、該アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物の重量平均分子量が1,000未満である、組成物。
(項目18)
アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および二塩基酸を構成単位成分とするポリマーを含む、組成物であって、該ポリマー中の脂肪酸オリゴマー由来の構成単位成分のうち二塩基酸由来の構成単位成分が50%以上であり、好ましくは60%以上、より好ましくは76%以上、さらにより好ましくは79%以上であり、その少なくとも一部がエンドキャップ剤によってキャッピングされる、組成物。
(項目19)
前記脂肪酸オリゴマーが、二塩基酸または三塩基酸である、先行する項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目20)
アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、および二塩基酸を構成単位成分とする、ポリマーを含む潤滑油用組成物。
(項目21)
前記ポリマーが少なくとも一部がエンドキャップ剤によってキャッピングされる、先行する項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目21A)
先行する項目のいずれか一項に記載のアルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および二塩基酸を構成単位成分とするポリマーを含む、組成物の潤滑油に用いるための使用。
【0005】
本明細書において、上記1または複数の特徴は、明示された組合せに加え、さらに組合せて提供されうることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
【発明の効果】
【0006】
本開示に関する技術を利用することで、高粘度域でも良好な保存安定性を有し、粘度指数の高い潤滑油用組成物を提供することができる。また、本開示は、アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物と構成単位成分として二塩基酸を含むポリマーを用いることで、高粘度域での保存安定性、および粘度指数の向上を達成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本開示をさらに詳細に説明する。
【0008】
本開示の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の表現(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」等)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本開示中で使用されるすべての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本開示(定義を含めて)が優先する。
【0009】
(定義)
最初に本明細書において使用される用語および一般的な技術を説明する。
【0010】
本明細書において「ポリマー」とは重合されて形成される任意の物質をいう。本開示のポリマーは、代表的に、アルキルアルコールのアルキレンオキサイド付加物および二塩基酸を構成単位成分とする。通常ポリマーは、直鎖型でも、分岐型でもよく、直鎖と分岐の複合型であってもよい。
本明細書において各種置換基について「XXX基」(例えば、アルキル基)は、「XXX」(たとえば、アルキル)と、「基」を省略することがあるが、本明細書においては両者は同一の意味である。
(【0011】以降は省略されています)
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