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公開番号2024155735
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2024029054
出願日2024-02-28
発明の名称廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法および製造システム
出願人エスケー イノベーション カンパニー リミテッド,SK INNOVATION CO.,LTD.,エスケー ジオ セントリック カンパニー リミテッド
代理人個人,個人
主分類C10G 1/10 20060101AFI20241024BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】廃プラスチックから精製炭化水素を製造する方法およびシステムを提供する。
【解決手段】本開示は、廃プラスチックを前処理する前処理ステップと、前記前処理ステップで前処理された廃プラスチックを熱分解反応器に投入して熱分解ガスを製造する熱分解ステップと、前記熱分解ガスを高温フィルター(Hot filter)に投入して熱分解油を製造する軽質化ステップと、前記製造された熱分解油を洗浄水および解乳化剤(demulsifier)と混合した第1混合液に電圧を印加して脱水する脱水ステップと、前記脱水された第1混合液と硫黄供給源(sulfur source)を混合した第2混合液を水素化処理して不純物が除去された精製熱分解油を製造する水素化処理ステップと、前記精製熱分解油を蒸留して精製炭化水素を得る蒸留ステップと、を含み、前記高温フィルターで凝縮された液体は前記熱分解反応器に再投入される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
廃プラスチックを前処理する前処理ステップと、
前記前処理ステップで前処理された廃プラスチックを熱分解反応器に投入し、熱分解ガスを製造する熱分解ステップと、
前記熱分解ガスを高温フィルター(Hot filter)に投入して熱分解油を製造する軽質化ステップと、
前記製造された熱分解油を洗浄水および解乳化剤(demulsifier)と混合した第1混合液に電圧を印加して脱水する脱水ステップと、
前記脱水された第1混合液と硫黄供給源(sulfur source)を混合した第2混合液を水素化処理して不純物が除去された精製熱分解油を製造する水素化処理ステップと、
前記精製熱分解油を蒸留して精製炭化水素を得る蒸留ステップと、
を含み、
前記高温フィルターで凝縮された液体は前記熱分解反応器に再投入されるものである、
廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記高温フィルターはビード(Bead)で充填されたものである、請求項1に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
【請求項3】
前記ビードは、ケイ砂(SiO

)および酸化アルミニウム(Al



)からなる群から選択される少なくとも1種を含むものである、請求項2に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
【請求項4】
前記高温フィルターに温度勾配が形成されたものである、請求項1に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
【請求項5】
前記温度勾配は、前記高温フィルターの外側に少なくとも2つのヒーターを備えることによって形成されるものである、請求項4に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
【請求項6】
前記熱分解反応器は、少なくとも2つのバッチ反応器を含むものである、請求項1に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
【請求項7】
前記熱分解ステップは、前記少なくとも2つのバッチ反応器をスイッチ運転することにより行われるものである、請求項6に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
【請求項8】
前記精製熱分解油は、石油系炭化水素と混合されて混合油として蒸留されるものである、請求項1に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
【請求項9】
前記精製熱分解油は、前記混合油の総重量に対して50重量%以下含まれるものである、請求項8に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
【請求項10】
前記廃プラスチックは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)およびポリスチレン(PS)からなる群から選択される少なくとも1種を含むものである、請求項1に記載の廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、廃プラスチックからの精製炭化水素の製造方法および製造システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
廃プラスチック熱分解油など廃物質のクラッキング(Cracking)、熱分解反応を通じて生成された熱分解油内には廃物質に起因する多量の不純物が含まれているため、これを燃料として活用する場合、SOx、NOxなどの大気汚染物質を排出する恐れがある。特に、塩素成分は高温処理過程で装置の腐食を引き起こす恐れがある塩化水素に転換されて排出される問題がある。また、廃プラスチック熱分解油は一般的な方法で原油から製造される油分と比較して塩素、窒素、金属などの不純物含有量が高いため、ガソリン、軽油などの高付加価値燃料に限られた量しかブレンドすることができず、大量に利用するためには精製工程を経なければならない。
【0003】
従来、精油技術を活用した水添脱硫工程(Hydrotreating)、塩化水素処理工程などの後処理工程を通じて塩素、窒素、金属などの不純物を除去していたが、廃プラスチック熱分解油などの熱分解油は高含有量の塩素などを含むため、水添脱硫工程で形成される過剰な塩化水素の発生により、装置の腐食や反応異常、製品の性状悪化の問題が報告されており、前処理していない熱分解油を水添脱硫工程に導入することは難しい。
【0004】
また、従来技術のように、水素化処理触媒の下で油と水素を反応させる場合、精製された油と共に生成される塩化水素などの塩素化合物と窒素化合物が反応してアンモニウム塩(NH

Cl)を生成し、このアンモニウム塩は様々な工程的問題を引き起こす。具体的には、オイルと水素が反応して反応器内部に生成されるアンモニウム塩は、反応器の腐食を引き起こし、耐久性を低下させるだけでなく、差圧の発生、これによる工程効率の低下など多くの工程上の問題を引き起こす。また、工程を長期間運営する場合、廃プラスチック熱分解油内の不純物粒子(particle)が反応器内に固着し、同様に様々な工程上の問題を引き起こす。
【0005】
したがって、塩素や窒素などを含む不純物を含む廃プラスチック熱分解油の精製工程において、アンモニウム塩(NH

Cl)が生成されないようにしたり、これを最小限生成するようにし、反応器内に不純物粒子が固着する現象を防止できる技術が要求される。
【0006】
また、不純物除去に加えて、経済性確保のために廃プラスチック熱分解油の収率向上および軽質化による廃プラスチック熱分解油の高付加価値化が求められている。
【0007】
それだけでなく、前記廃プラスチック熱分解油から軽質炭化水素の割合が高い精製炭化水素を得ることができる技術開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示の一態様によれば、多量の不純物を含む廃プラスチックから軽質炭化水素の割合が高い高付加価値化熱分解油を製造することができ、そこから軽質炭化水素の割合が高い精製炭化水素を得ることができる。
【0009】
本開示の他の態様によれば、廃プラスチックから得られる熱分解油の収率が向上することができる。
【0010】
本開示の別の態様によれば、多量の不純物を含む廃プラスチックから不純物が低減された高付加価値化熱分解油を製造することができ、そこから不純物が低減された精製炭化水素を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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