TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024162178
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023077481
出願日2023-05-09
発明の名称半炭化片の製造方法および木材片
出願人株式会社ZEエナジー,個人,株式会社タケエイ
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C10L 5/44 20060101AFI20241114BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】非バイオマス燃料との混燃において取り扱いが容易な半炭化バイオマス燃料を提供する。
【解決手段】製造方法は、含水量37%超の木材片を加熱し、前記含水量を20%乃至30%に制御するともに、表面の少なくとも一部を熱分解させる工程を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
含水量が37%超の木材片を加熱し、
前記含水量を20%乃至30%に制御するともに、
表面の少なくとも一部を熱分解させる工程を含む半炭化片の製造方法。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記熱分解させる工程は、前記木材片を摂氏300度乃至400度で、5分乃至15分間加熱する工程を含む請求項1に記載の半炭化片の製造方法。
【請求項3】
前記木材片は、伐採後に乾燥処理がなされていない木材片である請求項1に記載の半炭化片の製造方法。
【請求項4】
前記熱分解させる工程では、前記木材片となっている樹木の種類または前記木材片の含水率に応じて加熱温度と加熱時間が設定される請求項1に記載の半炭化片の製造方法。
【請求項5】
前記加熱温度と加熱時間は、前記含水量を20%乃至30%に制御させるときの加熱温度と加熱時間の複数の組のうち、前記熱分解させる工程における電力消費量または燃料消費量が相対的に少ない組が選択される請求項4に記載の半炭化片の製造方法。
【請求項6】
前記加熱温度と加熱時間は、前記含水量を20%乃至30%に制御させるときの加熱温度と加熱時間の複数の組のうち、前記熱分解させる工程によって処理された後の半炭化片の疎水性が前記熱分解させる工程によって処理される前の木材片よりも1.09倍に改善した組が選択される請求項4に記載の半炭化片の製造方法。
【請求項7】
含水量が20%乃至30%であり、表面の少なくとも一部が熱分解されている木材片。
【請求項8】
前記表面の少なくとも一部が熱分解される前の原料の木材片と比較して、前記熱分解によって、疎水性が少なくとも1.09倍に改善している請求項7に記載の木材片。
【請求項9】
前記表面の少なくとも一部が熱分解される前の原料の木材片と比較して、前記熱分解によって、疎水性が少なくとも1.2倍に改善している請求項7に記載の木材片。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、半炭化片の製造方法および木材片に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、バイオマスを半炭化したバイオマス燃料の製造方法が提案されている。例えば、特許文献1には、無酸素下又は低酸素下、かつ200℃から300℃の還元雰囲気下で、木質ペレットを熱分解する半炭化装置(半炭化炉)を主体とする装置が開示されている。特許文献3には、この発明の半炭化とは、バイオマスを加熱・加圧して完全脱水分解状態や、炭化して熱分解に至る前の状態であって、燃焼には寄与しない水分の脱水と、セルロースやヘミセルロースを変性・分解させ、リグニンは変性していない状態をいう、と開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7108354号公報
特開2019-45078号公報
特開2018-83876号公報
特開2021-127443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、バイオマス燃料の用途として、石炭他、非バイオマス燃料とバイオマス燃料とを混合して燃焼させる混燃を例示できる。しかし、上記従来の技術では、バイオマス燃料と非バイオマス燃料とを混燃する場合の配慮がない。一般に、石炭に例示される非バイオマス燃料は、半炭化チップ等のバイオマス燃料よりも比重が重い。このため、バイオマス燃料を石炭等の非バイオマス燃料と混燃すると、燃焼炉において、熱風によって非バイオマス燃料が吹き上げられ、安定した混燃が継続できないことが予想される。
【0005】
本発明の目的は、非バイオマス燃料との混燃において取り扱いが容易な半炭化バイオマス燃料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の実施形態は、半炭化片の製造方法によって例示できる。この製造方法は、含水量37%超の木材片を加熱し、前記含水量を20%乃至30%に制御するともに、表面の少なくとも一部を熱分解させる工程を含む。また、開示の実施形態は、含水量が20%乃至30%であり、表面の少なくとも一部が熱分解されている木材片によって例示される。
【発明の効果】
【0007】
本製造方法によれば、非バイオマス燃料との混燃において取り扱いが容易な半炭化バイオマス燃料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、一実施形態の製造設備の構成を例示する図である。
図2は、含水率データの一例である。
図3は、生木木材チップ、半炭化チップをそれぞれ水で浸漬させたときの経過時間に対する重量の変化を例示する図である。
図4は、半炭化チップでのドライスタートとウェットスタートの疎水性の測定結果を比較する図である。
図5は、生木木材チップとなる生木(樹木)の種類と、加熱温度、および加熱時間の関係を例示する制御テーブルの構成を例示する図である。
図6は、制御装置による製造工程を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る半炭化チップ、半炭化チップの製造装置、および製造方法が説明される。1つの側面では、本実施形態の半炭化チップの製造装置、および製造方法は、非バイオマス燃料との混燃において取り扱いが容易な半炭化チップを製造することを課題とする。また、例えば、比重の小さい物質は、より比重の大きい物質とともに攪拌しても混ざり合いにくい、という特性がある。そのため、本実施形態の半炭化チップは、燃料の攪拌混合の取扱いを容易にするという側面も有している。
【0010】
<製造装置の構成と動作>
図1は、半炭化チップの製造装置1の構成を例示する図である。製造装置1は、炭化炉10と、制御装置11と、記憶装置12を有する。半炭化チップは、半炭化片ということができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

コスモ石油ルブリカンツ株式会社
滑り案内面用潤滑油組成物
6日前
高砂熱学工業株式会社
木質燃料製造システム、木質燃料製造方法、リグニン抽出液製造方法、発電方法
2日前
ローム株式会社
逐次比較型A/Dコンバータ
1日前
ヤマト科学株式会社
自動溶解検知システムおよび検知方法
1日前
株式会社KMCT
フレア加工用内面溝付管およびそれを備える熱交換器
1日前