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公開番号
2024121910
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-09
出願番号
2023029141
出願日
2023-02-28
発明の名称
反応設備の構造
出願人
個人
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C10J
3/48 20060101AFI20240902BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】カーボン材料を高熱で反応させ乾溜能及び水素ガス発生能を有する竪型炉において、湿った低温のカーボン材料が炉上部の投入口付近で滞留し炉内の反応を複雑化或いは効率低下させることを防止する。
【解決手段】反応設備は、筒状の竪型炉と、竪型炉の上端にあって閉塞可能に構成された材料投入口と、竪型炉の下端が浸漬された貯留水を保持する貯水部と、竪型炉の外周に隣接して設けられた燃焼室と、竪型炉の内部に立設された第1の通気ダクトと、材料投入口より下かつ燃焼室より上の水平位置において、竪型炉の内部空間を横切って配置された複数の予備加熱管とを含む。第1の通気ダクトの下端に位置する開口部は貯留水の水面に近接して位置付けられ、第1の通気ダクトは開口部から上方に延在して、複数の予備加熱管と通気的に接続されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
筒状の竪型炉と、
前記竪型炉の上端にあって、閉塞可能に構成された材料投入口と、
前記竪型炉の下端が浸漬された貯留水を保持する、水位調節可能な貯水部と、
前記竪型炉の外周に隣接して設けられた燃焼室と、
前記竪型炉の内部に立設された、前記竪型炉とは別個の筒である第1の通気ダクトと、
前記材料投入口より下、かつ、前記燃焼室より上の水平位置において、前記竪型炉の内部空間を横切って配置された複数の予備加熱管と
を含む、反応設備であって、
前記第1の通気ダクトの下端に位置する開口部は前記竪型炉内にある前記貯留水の水面に近接して位置付けられ、前記第1の通気ダクトは前記開口部から上方に延在して、前記複数の予備加熱管と通気的に接続されていることを特徴とする、
反応設備。
続きを表示(約 74 文字)
【請求項2】
前記複数の予備加熱管の各々は、予備加熱管の長軸に沿って頂部に設けられた垂直な突起を有する、請求項1に記載の反応設備。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温炉中でカーボン系固形物を反応させて有用ガス等を発生させ回収する技術に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
古くから知られた乾溜(例えば特許文献1参照)の原理に基づき廃棄物等を分解処理する炉が従来技術において知られている(特許文献2~5)。これらの炉では、まず、炉内に堆積させた被処理物を、炉外からの酸素供給を抑制した条件で、炉内の空気を用いて燃焼させる。この燃焼により炉内空気中の酸素を二酸化炭素又は一酸化炭素に変えて消費し、炉内を無酸素化するとともに、その燃焼熱で高温無酸素ガスを発生させる。乾溜のための熱を炉外からも供給し得る。そして、高温無酸素ガスが炉内の被処理物の間を通過するとき、被処理物中の炭素含有物質に乾溜反応すなわち熱分解反応が起こる。被処理固形物は熱分解を受けながら徐々に炉内を沈降していく。炉上方で回収される乾溜ガス及び炉下方で回収される残渣からは、直接、或いは冷却等の分離処理を経て、油、可燃ガス、カーボン等の炭化水素系又は炭素系の物質を回収することができる。
【0003】
本発明者は、廃棄物等(例えば古タイヤ)を乾溜に基づき分解処理しつつ生じた炭化水素油等の有用産物を回収できる乾溜炉の操業に長年の実績を有している。本発明者は特許文献6において反応設備を開示している。特許文献6の反応設備は、被処理物(炭素含有材料)を乾溜機序で熱分解する際に、炉内に起こるガス流と被処理物との相互作用及び/又は化学反応を促進させるように工夫されたものであり、乾溜処理に適した典型的な被処理物であった古タイヤに限らず多様な被処理物に対応できるものであった。
【0004】
本発明者は、従来の乾溜炉の操業のなかで、炭化水素系の油及びガスに加えて、相当量のカーボン系固形物が回収されていたことに着目し、その有効利用の可能性を模索していた。これらのカーボン系固形物は、乾溜反応の残渣として炉の下方から、及び乾溜ガスに混じった粒子として炉の上方からも回収されていた。本発明者は、その模索の過程のなかから、特許文献7の発明をするに至った。特許文献7の発明は、乾溜能を有する竪型炉において、水素含有ガスを生じさせ効率よく回収する、ガス産生反応装置を提供するものであった。特許文献7は、筒状の竪型炉と、前記竪型炉の下端が浸漬された貯留水を保持する、水位調節可能な貯水部と、前記竪型炉の外周に隣接して設けられた燃焼室と、前記竪型炉の内部に立設された、前記竪型炉とは別個の筒であり前記竪型炉の外部に通じる通気ダクトと、前記竪型炉の内壁と前記通気ダクトの外壁との間に張設された網構造とを含む、ガス産生反応装置であって、前記竪型炉の上端であるカーボン材料投入開口部は、閉塞可能に構成され、前記通気ダクトの下端に位置する採ガス開口部は前記竪型炉内にある前記貯留水の水面に近接して位置付けられ、前記通気ダクトは前記採ガス開口部から上方に延在し、前記通気ダクトの上端は前記カーボン材料投入開口部及び前記竪型炉内空間に対して閉じられている、ガス産生反応装置を開示している。
【0005】
二酸化炭素排出に起因する地球温暖化の問題が深刻に議論されているなか、燃焼しても二酸化炭素を発生しない水素が次世代燃料として注目されている。水素を製造する方法として、炭化水素の水蒸気改質により水素含有ガスを発生させること、及び水の電気分解により水素を発生させること等が知られており、実用化されてもいる。これらの水素製造プロセス自体も二酸化炭素発生を伴い得るところ、そのような二酸化炭素副産物を減らすこと、捕獲すること、有効利用すること等についても試行錯誤がなされている。水素発生をもたらすことができる材料及び反応は多岐にわたるため、コスト、利用しやすさ、環境へのインパクト等を総合的に考慮して、状況に適した水素製造方法を模索していくことが今後も続くと考えられる。
【0006】
特許文献8は、有機廃棄物を炭化炉で炭化して得た炭化物とガス化剤とを、熱分解ガス化炉において、前記炭化炉で発生した高熱の燃焼ガスによって加熱して、熱分解ガスを発生させる熱分解ガス化装置を開示している。特許文献8においてガス化剤とは水蒸気のことを指し、熱分解ガスは水性ガスを含んでいる。特許文献8に開示された熱分解ガス化装置は、同心状に立設された外筒と内筒を有し、外筒の空間には燃焼ガスが導入されて内筒及びその内容物が加熱されるように構成されており、内筒の空間には炭化物と水蒸気が供給されて、高温条件下で熱分解ガスが発生する。熱分解ガスは内筒上端の熱分解ガス排出路から回収される。特許文献8の実施例では、このようにして得られたガス化成分が水素(H
2
)60%、一酸化炭素(CO)20%、及び二酸化炭素(CO
2
)20%からなったことが記載されている。
【0007】
特許文献9は、燃焼室と還元層と乾燥層とを有する縦型円筒状の木炭水性ガス発生装置と、木炭、水及び空気を前記木炭水性ガス発生装置へ供給する各供給手段とを備える木炭水性ガス製造装置を用いて、木炭と水とから水性ガス反応により木炭水性ガスを製造する方法を記載している。特許文献9の木炭水性ガス製造装置の還元層と燃焼室は、燃焼室を外側とし伝熱壁を介して同心円筒状に配設されている。そして、燃焼室内には熱交換器が設けられ、この熱交換器に水を供給して高温・高圧の過熱水蒸気を発生させ、この過熱水蒸気を還元層に導入することによって、水性ガス反応を行わせることが、特許文献9の方法の特徴とされている。
【0008】
特許文献8及び9に記載されているように、水性ガスとは、加熱された炭素と水から、C+H
2
O→CO+H
2
という吸熱反応によって生じる混合ガスである。一酸化炭素と水はさらにCO+H
2
O→CO
2
+H
2
といういわゆる水性ガスシフト反応も起こし得る。水性ガスは水素を含むほか、一緒に含まれる一酸化炭素も可燃性であり良好な燃料となる。水素の発熱量は約3055kcal/m
3
、一酸化炭素の発熱量は約3035kcal/m
3
である。
【0009】
乾溜ガス中には、炭化水素系ガスの他に、水素ガスも含まれる。特に特許文献6、7のように最下部を貯留水に浸漬させる構造を有する竪型炉では、高温の炭素含有固形物が貯水部の水面に落下するとき、そこで生じる水蒸気と反応して、水素と一酸化炭素で構成される水性ガスを発生する。特許文献6に記載された竪型炉は特にとりたてて水素を取得することに特化したものではなく、多量の炭化水素系ガス等の混合物である乾溜ガスに混じって水素が回収されていたにすぎなかった。それに対し特許文献7の発明は、乾溜能を有する竪型炉において、水素含有ガスを生じさせ効率よく回収することにも重点を置いていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特公昭61-028716号公報
特開平5-180425号公報
特開2000-291927号公報
特開2001-107053号公報
特開2014-25632号公報
特許第6935952号公報
特願2022-024825
特許第5342664号公報
国際公開第2015/012302号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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