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公開番号2024143644
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056420
出願日2023-03-30
発明の名称内燃機関用潤滑油組成物
出願人コスモ石油ルブリカンツ株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C10M 169/04 20060101AFI20241003BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約【課題】有機モリブデン化合物を含有し、かつ、省燃費性、ピストン清浄性、耐摩耗性、及び腐食防止性に優れる内燃機関用潤滑油組成物の提供。
【解決手段】潤滑油基油と、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属フェネート、全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネート及び全塩基価が100mgKOH/g以下のアルカリ土類金属スルホネートからなる群より選択される少なくとも2種を含む金属系清浄剤と、ホウ素含有コハク酸イミド系分散剤を含む無灰分散剤及びホウ素非含有コハク酸イミド系分散剤と、有機モリブデン化合物とを含有し、ホウ素含有コハク酸イミド系分散剤の含有量が、潤滑油組成物全量に対して、ホウ素換算で0.025~0.050質量%であり、かつホウ素含有コハク酸イミド系分散剤及びホウ素非含有コハク酸イミド系分散剤の合計含有量が、潤滑油組成物全量に対して、窒素換算で0.10~0.20質量%である内燃機関用潤滑油組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
潤滑油基油と、
アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属フェネート、全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネート、及び、全塩基価が100mgKOH/g以下のアルカリ土類金属スルホネートからなる群より選択される少なくとも2種である金属系清浄剤Xと、
ホウ素非含有コハク酸イミド系分散剤及びホウ素含有コハク酸イミド系分散剤を含む無灰分散剤と、
有機モリブデン化合物と、を含有し、
前記ホウ素含有コハク酸イミド系分散剤の含有量が、潤滑油組成物全量に対して、ホウ素換算で0.025質量%~0.050質量%であり、かつ、
前記ホウ素非含有コハク酸イミド系分散剤及び前記ホウ素含有コハク酸イミド系分散剤の合計含有量が、潤滑油組成物全量に対して、窒素換算で0.10質量%~0.20質量%である、
内燃機関用潤滑油組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記金属系清浄剤Xが、前記アルカリ土類金属サリシレート及び前記全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネートの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項3】
潤滑油組成物中の前記金属系清浄剤Xの全量に対する、前記アルカリ土類金属サリシレート及び前記全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネートの合計含有量の比が、アルカリ土類金属換算で0.75以上である、請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項4】
さらに、無灰酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤を含む、請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項5】
前記フェノール系酸化防止剤及び前記アミン系酸化防止剤の含有量が、潤滑油組成物全量に対して、それぞれ、0.5質量%~1.5質量%である、請求項4に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項6】
前記有機モリブデン化合物が、ジアルキルジチオリン酸モリブデン、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン、モリブデン酸アルキルアミン塩、及び有機モリブデンアミドからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項7】
前記有機モリブデン化合物の含有量が、潤滑油組成物の全量に対して、モリブデン換算で0.01質量%~0.05質量%である、請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項8】
前記アルカリ土類金属サリシレート、前記アルカリ土類金属フェネート、前記全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネート、及び前記全塩基価が100mgKOH/g以下のアルカリ土類金属スルホネートの合計含有量が、潤滑油組成物全量に対して、アルカリ土類金属換算で0.18質量%~0.24質量%である、請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項9】
硫酸灰分量が、潤滑油組成物の全量に対して、0.9質量%~1.1質量%である、請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【請求項10】
100℃における動粘度が、12.5mm

/s未満である、請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、内燃機関用潤滑油組成物に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【0002】
近年、自動車等に対する環境規制の強化を背景として燃費向上が求められている。エンジン油による省燃費化の方策として、エンジン油の低粘度化又は低摩擦化が挙げられる。しかし、エンジン油の過度の低粘度化は、油膜厚さの低下を来たし、延いては、エンジンの摩耗増加や信頼性の低下の要因となりうる。一方、エンジン油の低摩擦化の観点からは、有機モリブデン化合物等の摩擦調整剤の適用が従来より行われている
【0003】
例えば、特許文献1には、「潤滑油基油と、潤滑油組成物全量を基準として、モリブデン元素換算で0.03質量%以上の有機モリブデン系摩擦調整剤と、金属元素換算で0.03質量%以上の、アルカリ金属フェネート及びアルカリ土類金属フェネートからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属系清浄剤と、を含有する、内燃機関用潤滑油組成物。」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-145322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既述のとおり、有機モリブデン化合物は、エンジン油等の内燃機関用潤滑油組成物に配合することにより摩擦調整剤として機能する化合物である。
【0006】
しかしながら、有機モリブデン化合物を配合した内燃機関用潤滑油組成物を、例えば、ディーゼルエンジン用のエンジン油として適用した場合には、スート(煤)の混入により、有機モリブデン化合物の配合に期待される効果(即ち、耐摩耗性)が低下することがある。また、自動車等に対する環境規制の一環から、排ガス後処理装置が装備されるに際しては、灰分制限が課されるため、有機モリブデン化合物の配合は、他の配合成分の配合量を相対的に低減させてしまい、当該他の配合成分に期待される効果(例えば、ピストン清浄性、腐食防止性)を低下させてしまう場合がある。
【0007】
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、有機モリブデン化合物を含有し、かつ、省燃費性、ピストン清浄性、耐摩耗性、及び、腐食防止性に優れた内燃機関用潤滑油組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、以下の態様を含む。
<1> 潤滑油基油と、
アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属フェネート、全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネート、及び、全塩基価が100mgKOH/g以下のアルカリ土類金属スルホネートからなる群より選択される少なくとも2種である金属系清浄剤Xと、
ホウ素非含有コハク酸イミド系分散剤及びホウ素含有コハク酸イミド系分散剤を含む無灰分散剤と、
有機モリブデン化合物と、を含有し、
ホウ素含有コハク酸イミド系分散剤の含有量が、潤滑油組成物全量に対して、ホウ素換算で0.025質量%~0.050質量%であり、かつ、
ホウ素非含有コハク酸イミド系分散剤及びホウ含有コハク酸イミド系分散剤の合計含有量が、潤滑油組成物全量に対して、窒素換算で0.10質量%~0.20質量%である、
内燃機関用潤滑油組成物。
<2> 金属系清浄剤Xが、アルカリ土類金属サリシレート及び前記全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネートの少なくとも一方を含む<1>に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<3>潤滑油組成物中の金属系清浄剤Xの全量に対する、アルカリ土類金属サリシレート及び全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネートの合計含有量の比が、アルカリ土類金属換算で0.75以上である、<1>又は<2>に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<4> さらに、無灰酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<5> フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤の含有量が、潤滑油組成物全量に対して、それぞれ、0.5質量%~1.5質量%である、<4>に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<6> 有機モリブデン化合物が、ジアルキルジチオリン酸モリブデン、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン、モリブデン酸アルキルアミン塩、及び有機モリブデンアミドからなる群より選択される少なくとも1種である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<7> 有機モリブデン化合物の含有量が、潤滑油組成物の全量に対して、モリブデン換算で0.01質量%~0.05質量%である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<8> アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属フェネート、全塩基価が250mgKOH/g以上のアルカリ土類金属スルホネート、及び全塩基価が100mgKOH/g以下のアルカリ土類金属スルホネートの合計含有量が、潤滑油組成物全量に対して、アルカリ土類金属換算で0.18質量%~0.24質量%である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<9>硫酸灰分量が、潤滑油組成物の全量に対して、0.9質量%~1.1質量%である、<1>~<8>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<10> 100℃における動粘度が、12.5mm

/s未満である、<1>~<9>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<11> 100℃における高温高せん断粘度(HTHS100)が、6.5mPa・s以下である、<1>~<10>のいずれか1つ記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<12>150℃における高温高せん断粘度(HTHS150)が、2.6mPa・s以上である、<1>~<11>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<13>150℃における高温高せん断粘度(HTHS150)と、100℃における高温高せん断粘度(HTHS100)の比(HTHS150/HTHS100)が0.45以上である、<1>~<12>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
<14> ディーゼルエンジン用である、<1>~<13>のいずれか1つに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態によれば、有機モリブデン化合物を含有し、かつ、省燃費性、ピストン清浄性、耐摩耗性、及び腐食防止性に優れた内燃機関用潤滑油組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一例である実施形態について説明する。これらの説明および実施例は、実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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