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公開番号2024122922
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2024027360
出願日2024-02-27
発明の名称流動床ボイラーのための壁及び流動床ボイラー
出願人バルメット テクノロジーズ オサケユキチュア
代理人個人,個人
主分類F22B 37/10 20060101AFI20240902BHJP(蒸気発生)
要約【課題】熱交換器管の侵食を、特に耐火物の近傍で減少させることが可能な流動床ボイラーのための壁及び流動床ボイラーを提供する。
【解決手段】流動床ボイラーのための壁である。壁は、第1一次部分と第1二次部分とを含む第1熱交換器管110と、第2一次部分と第2二次部分とを含む第2熱交換器管120とを備えている。第1隙間221が、第1二次部分と第2二次部分との間に配置されている。第1二次部分の少なくとも一部と第2二次部分の少なくとも一部とは、直線的に、平行に、想像可能な平面の中で延びる。平面の第1サイドから反対側である平面の第2サイドへ、粒子状物質が第1隙間を通って伝播することができるように、壁は構成されている。壁は、第1二次部分の一部と、第2二次部分の一部とでの少なくとも1つのサイドに配置された耐火物230を備えている。流動床ボイラーは、壁を備えている。
【選択図】図4a
特許請求の範囲【請求項1】
流動床ボイラーのための壁であって、
第1一次部分と第1二次部分とを含む第1熱交換器管と、
前記第1熱交換器管と平行に配置されている第2熱交換器管であり、第2一次部分と第2二次部分とを含む第2熱交換器管と、
前記第1一次部分と前記第2一次部分とに固定されている第1コネクタと、
前記第1二次部分と前記第2二次部分との間にある第1隙間とを備え、
前記第1二次部分の少なくとも一部と前記第2二次部分の少なくとも一部とは、直線的に、平行に、想像可能な平面の中で延び、
前記第1隙間の少なくとも一部は、前記平面を貫通し、これにより、粒子状物質が、前記第1隙間を通って前記平面の第1サイドから反対側である前記平面の第2サイドへ伝播可能であり、
壁は、
前記第1二次部分の一部と前記第2二次部分の一部とでの少なくとも1つのサイドに配置されている耐火物を備え、
これにより、前記第1二次部分の一部は、前記耐火物から第1方向に延び、
前記第2二次部分の一部は、前記耐火物から前記第1方向に延び、
前記第1隙間は、前記耐火物から前記第1方向に延び、
前記第1二次部分の外径は、前記第1一次部分の外径以下であり、
前記第2二次部分の外径は、前記第2一次部分の外径以下であり、
前記第1方向は、上向きで垂直な方向と最大30度の角度をなす、壁。
続きを表示(約 2,900 文字)【請求項2】
前記第2熱交換器管と平行に配置されている第3熱交換器管であり、第3一次部分と第3二次部分とを含む第3熱交換器管と、
前記第2一次部分と前記第3一次部分とに固定されている第2コネクタと、
前記第2二次部分と前記第3二次部分との間にある第2隙間とを備え、
前記第1二次部分の少なくとも一部と、前記第2二次部分の少なくとも一部と、前記第3二次部分の少なくとも一部とは、直線的に、平行に、前記平面の中で延び、
前記第2隙間の少なくとも一部は、前記平面を貫通し、これにより、粒子状物質が、前記平面の前記第1サイドから反対側である前記平面の前記第2サイドへ、前記第1隙間を通って伝播し、前記平面の前記第2サイドから前記平面の前記第1サイドへ、前記第2隙間を通って戻ることができ、
前記第3二次部分の一部は、前記耐火物から前記第1方向に延び、
前記第2隙間は、前記耐火物から前記第1方向に延び、
好ましくは、壁は、前記第1隙間から前記第2隙間へ、前記平面の前記第2サイドで前記第2二次部分のサイドを、粒子状物質が回ることができるように構成され、
さらに好ましくは、前記第3二次部分の外径は、前記第3一次部分の外径以下である、請求項1記載の壁。
【請求項3】
炉と、
燃焼空気を前記炉に入れる空気ノズルと、
燃料を前記炉に入れる燃料注入口と、
請求項1記載の壁とを備え、
前記壁は、前記平面の少なくとも前記第1サイドが前記炉の一部に露出するように前記炉を制限し、
好ましくは、流動床ボイラーは、粒子分離器を備え、前記粒子分離器は、前記炉から受け取った流れから粒子状物質を分離し、分離された粒子状物質の少なくとも一部を前記炉へ戻す、流動床ボイラー。
【請求項4】
前記炉の第1部分が、前記壁の第1サイドに配置され、
前記炉の第2部分が、反対側である前記壁の第2サイドに配置され、
前記炉の前記第1部分は、前記炉の前記第1部分の中のベッド材料を流動化させる空気ノズルの第1セットが設けられ、
前記炉の前記第2部分は、前記炉の前記第2部分の中のベッド材料を流動化させる空気ノズルの第2セットが設けられている、請求項3記載の流動床ボイラー。
【請求項5】
上側ビームを含む吊り構造と、
下側ビームを含む支持構造と、
前記支持構造の上方に配置されている火格子とを備え、
前記火格子は、空気ノズルの第1セットと空気ノズルの第2セットとを含み、
前記壁は、前記吊り構造に固定され、
前記壁は、前記支持構造を支持し、
前記支持構造は、前記火格子を支持し、
前記壁の前記第1熱交換器管と前記第2熱交換器管とは、前記吊り構造と前記支持構造との間で直線的に延び、
前記第1方向は、上向きで垂直な方向と最大5度の角度をなす、請求項3記載の流動床ボイラー。
【請求項6】
上側ビームを含む吊り構造と、
下側ビームを含む支持構造と、
前記支持構造の上方に配置されている火格子とを備え、
前記火格子は、空気ノズルの第1セットと空気ノズルの第2セットとを含み、
前記壁は、前記吊り構造に固定され、
前記壁は、前記支持構造を支持し、
前記支持構造は、前記火格子を支持し、
前記壁の前記第1熱交換器管と前記第2熱交換器管とは、前記吊り構造と前記支持構造との間で直線的に延び、
前記第1方向は、上向きで垂直な方向と最大5度の角度をなす、請求項4記載の流動床ボイラー。
【請求項7】
前記炉は、前記炉の一次部分と前記炉の二次部分とを含み、
前記炉の前記二次部分は、下方へのテーパー形状を有し、
前記炉の前記一次部分は、前記炉の前記二次部分の上方に配置され、
前記第1隙間は、前記炉の前記一次部分の中に配置され、
好ましくは、仮想分割平面が、前記炉の前記一次部分と前記炉の前記二次部分との間の界面を形成し、
[A]前記炉の側壁は、前記仮想分割平面に配置された曲げ線を含み、前記仮想分割平面は垂直法線を有し、又は
[B]前記炉の対向する2つの側壁は、前記仮想分割平面に配置された曲げ線を含む、請求項3ないし6のいずれか1項に記載の流動床ボイラー。
【請求項8】
前記第1二次部分の本体は、前記第1二次部分の長手方向に延びる第1プロファイル形状を有し、前記第1プロファイル形状は、前記第1二次部分の長さにわたって一定の外径を有し、前記第1二次部分の前記長さは0以上であり、
前記第2二次部分の本体は、前記第2二次部分の長手方向に延びる第2プロファイル形状を有し、前記第2プロファイル形状は、前記第2二次部分の長さにわたって一定の外径を有し、前記第2二次部分の前記長さは0以上であり、
前記第1二次部分の一部のみが、前記耐火物で覆われ、これにより前記第1二次部分の一部が、前記第1隙間を制限し、
前記第2二次部分の一部のみが、前記耐火物で覆われ、これにより前記第2二次部分の一部が、前記第1隙間を制限する、請求項1又は2記載の壁、又は請求項3ないし6のいずれか1項に記載の流動床ボイラー。
【請求項9】
前記第1熱交換器管は、前記第1一次部分を前記第1二次部分に接続する第1一次側接続部分を含み、
前記第2熱交換器管は、前記第2一次部分を前記第2二次部分に接続する第2一次側接続部分を含む、請求項1又は2記載の壁、又は請求項3ないし6のいずれか1項に記載の流動床ボイラー。
【請求項10】
前記第1二次部分の少なくとも一部に配置されている第1オーバーレイと、
前記第2二次部分の少なくとも一部に配置されている第2オーバーレイとを備え、
これにより、前記第1オーバーレイの少なくとも一部が、前記耐火物から前記第1二次部分の上で前記第1方向に延び、前記第1二次部分の少なくとも一部を側方で完全に取り囲み、それにより、前記第1オーバーレイの少なくとも一部は、前記第1隙間を制限し、
前記第2オーバーレイの少なくとも一部が、前記耐火物から前記第2二次部分の上で前記第1方向に延び、前記第2二次部分の少なくとも一部を側方で完全に取り囲み、これにより、前記第2オーバーレイの少なくとも一部は、前記第1隙間を制限し、
前記第1オーバーレイは、金属又はセラミックを含み、
前記第2オーバーレイは、金属又はセラミックを含み、
好ましくは、壁は、請求項2記載の第3熱交換器管を備え、
これにより、前記第2オーバーレイの少なくとも一部は、第2隙間を制限する、請求項1又は2記載の壁、又は請求項3ないし6のいずれか1項に記載の流動床ボイラー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、流動床ボイラーに関する。本発明は、流動床ボイラーの壁に関する。本発明は、流動床ボイラーの分割壁に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
流動床ボイラーでは、一般的に砂を含むベッド材料が、流動状態にある。通常、流動床ボイラーの壁は、炉から熱を回収するために炉を制限する熱交換器管を備えている。熱交換器管は、フィン又は同様のコネクタで互いに接続され、気密な壁構造を形成する。流動化の結果、通常ボイラーの壁面近くの炉の中では、ベッド材料が下方に流れる。壁が突起や曲がりの部分を備えている場合に、流動するベッド材料は、容易に熱交換器管を侵食する可能性がある。例えばWO2018/158497から、このような解決策で、円周方向に延びる金属コーティングを熱交換器管に施すことにより、熱交換器管の侵食を減少させることができることが知られている。コーティングされた部分の直径が、コーティングされない部分の直径と最大でも等しくなるように、コーティングの厚みと、管のコーティングされた部分の直径とが、選択される。フィンは、このような熱交換器管に連続的に溶接されて壁を形成する。このような壁の一部は耐火物で覆われる可能性がある。
【0003】
耐火物と熱交換器管との界面の近傍では、耐火物がベッド材料の流れに干渉することが分かっている。これは上述のように、壁の近傍で生じる。このように、下向きに流れるベッド材料は耐火物の表面と出会い、ベッド材料の流れに干渉する。耐火物の近傍では、非常に局所的な侵食が起こることが判明している。メンテナンスが行われない限り、侵食により、熱交換器管に小さな開口部や孔が生じ、その結果ボイラー全体が機能不全に陥る可能性がある。これらの孔又は開口部の大きさは、例えば縦横がそれぞれ、5ないし20mm、及び5ないし20mmとなる範囲であってよい。
【発明の概要】
【0004】
従って、このような壁構造の熱交換器管の侵食を、特に耐火物の近傍で減少させる必要がある。
【0005】
理論に束縛されることなく、本発明者らは、高度に局所的な侵食は、壁の耐火物と熱交換器管との界面の近傍に形成された、ベッド材料の渦の結果であると考える。渦の形成は、図9a及び図9bに比較例として描かれている。典型的な使用では、図9aの図面の紙面前方(読者)に向かう方向は、上向きで垂直である(図9bではSzで示す)。従って、管で形成された壁に沿って流れる下向きのベッド材料は、耐火物の表面にぶつかると、図9a及び図9bに示すように、耐火物の近傍で、炉のサイドに渦を形成する。これらの渦は、壁での熱交換器管の高度に局所的な侵食の原因となると考えられる。その結果、上述した孔や開口部が、管まで侵食を行う可能性がある。
【0006】
本発明者らは、(i)渦のサイズを増加させるか、又は(ii)そのような渦を発生させない壁構造を形成することによって、熱交換器管のそのような侵食を減少させることができることを発見した。この知見によれば、壁が、耐火物と熱交換器管との界面の近傍のフィンを含まない場合に、ベッド材料と気体とは熱交換器管の間をさらに深く伝播することができ、それによって渦のための実質的により広い空間を提供する。このような壁構造は、独立請求項1に一層具体的に記載されている。
【0007】
さらに、本発明者らは、このような壁構造の熱交換器管の渦による侵食を、いかなる渦を形成する傾向も減少させることによって、減少させることができることを発見した。この知見によれば、壁が、耐火物と熱交換器管との間の界面の近傍のフィンを含まず、さらにベッド材料と気体とが壁を通って壁の別のサイドに伝播することができる場合に、いかなる渦を形成する傾向も減少される。このような壁構造は、従属請求項2に一層具体的に記載されている。
【0008】
壁の他の好ましい実施形態は、従属請求項7ないし14に記載されている。
【0009】
好ましくは、壁は、請求項3ないし6及び15に詳しく記載するように、循環流動床ボイラーの壁である。好ましくは、壁は、請求項3ないし6に詳しく記載するように、循環流動床ボイラーの炉の分割壁である。
【0010】
これら及び他の実施形態については、さらに、本明細書及び図面の中で説明する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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