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公開番号2024122130
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023029497
出願日2023-02-28
発明の名称ミシン
出願人JUKI株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類D05B 27/24 20060101AFI20240902BHJP(縫製;刺しゅう;タフティング)
要約【課題】送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方を効率良く調整すること。
【解決手段】ミシンは、ミシンモータと、調整モータと、ミシン針を保持する針棒と、針棒の下方において縫製対象物を下方から支持する針板と、針板に支持される縫製対象物を送る送り歯と、ミシンモータが発生した動力に基づいて、針棒及び送り歯のそれぞれを作動させるミシン動力伝達機構と、調整モータが発生した動力に基づいて、針板に対する送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方を調整する送り歯調整機構と、を備える。
【選択図】図16
特許請求の範囲【請求項1】
ミシンモータと、
調整モータと、
ミシン針を保持する針棒と、
前記針棒の下方において縫製対象物を下方から支持する針板と、
前記針板に支持される前記縫製対象物を送る送り歯と、
前記ミシンモータが発生した動力に基づいて、前記針棒及び前記送り歯のそれぞれを作動させるミシン動力伝達機構と、
前記調整モータが発生した動力に基づいて、前記針板に対する前記送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方を調整する送り歯調整機構と、を備える、
ミシン。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記ミシン動力伝達機構は、前記ミシンモータが発生した動力に基づいて、前記送り歯を水平方向に往復移動させる水平送り機構と、前記送り歯を上下方向に往復移動させる上下送り機構と、を含み、
前記水平送り機構は、
前記ミシンモータが発生した動力により回転する第1水平送りシャフトと、
水平フレキシブルカップリングを介して前記第1水平送りシャフトに連結される第2水平送りシャフトと、
前記第2水平送りシャフトに支持され、前記第2水平送りシャフトの回転に基づいて前記送り歯を水平方向に往復移動させる水平送りアームと、を有し、
前記上下送り機構は、
前記ミシンモータが発生した動力により回転する第1上下送りシャフトと、
上下フレキシブルカップリングを介して前記第1上下送りシャフトに連結される第2上下送りシャフトと、
前記第2上下送りシャフトに支持され、前記第2上下送りシャフトの回転に基づいて前記送り歯を上下方向に往復移動させる上下送りアームと、を有し、
前記送り歯調整機構は、
前記第2水平送りシャフトを支持し、前記調整モータが発生した動力に基づいて、前記第2水平送りシャフトが前記第1水平送りシャフトに対して上下方向に偏心するように回動する水平偏心スリーブと、
前記第2上下送りシャフトを支持し、前記調整モータが発生した動力に基づいて、前記第2上下送りシャフトが前記第1上下送りシャフトに対して上下方向に偏心するように回動する上下偏心スリーブと、を有する、
請求項1に記載のミシン。
【請求項3】
前記送り歯調整機構は、
前記調整モータの出力シャフトに固定される水平カムと、
前記調整モータの出力シャフトに固定される上下カムと、
前記水平偏心スリーブに固定される水平揺動カラーと、
前記上下偏心スリーブに固定される上下揺動カラーと、
前記水平カムと前記水平揺動カラーとを連結する水平リンク機構と、
前記上下カムと前記上下揺動カラーとを連結する上下リンク機構と、を有し、
前記出力シャフトの回動角度に基づいて、前記第2水平送りシャフトの上下方向の位置が決定され、
前記出力シャフトの回動角度に基づいて、前記第2上下送りシャフトの上下方向の位置が決定される、
請求項2に記載のミシン。
【請求項4】
前記水平カムと前記上下カムとは、別体である、
請求項3に記載のミシン。
【請求項5】
前記水平カムと前記上下カムとは、一体である、
請求項3に記載のミシン。
【請求項6】
前記針板の下方に配置される糸切りと、
前記調整モータが発生した動力に基づいて、前記糸切りを作動させる糸切り機構と、を備える、
請求項1に記載のミシン。
【請求項7】
前記送り歯調整機構及び前記糸切り機構のそれぞれは、前記調整モータの出力シャフトに接続され、
前記出力シャフトの第1回動範囲において、前記送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方が調整され、
前記出力シャフトの第2回動範囲において、前記糸切りが作動する、
請求項6に記載のミシン。
【請求項8】
前記出力シャフトは、前記調整モータから一方側及び他方側のそれぞれに突出し、
前記送り歯調整機構は、前記一方側に突出する前記出力シャフトに接続され、
前記糸切り機構は、前記他方側に突出する前記出力シャフトに接続される、
請求項7に記載のミシン。
【請求項9】
前記針板の下方に配置される糸切りと、
前記調整モータが発生した動力に基づいて、前記糸切りを作動させる糸切り機構と、を備え、
前記送り歯調整機構及び前記糸切り機構のそれぞれは、前記調整モータの出力シャフトに接続され、
前記糸切り機構は、
前記出力シャフトに固定される糸切りレバーと、
前記糸切りレバーにより回動する糸切りアームと、
前記糸切りアームにより回動する糸切りシャフトと、を有し、
前記糸切りシャフトの回動により前記糸切りが作動し、
前記出力シャフトの第1回動範囲において、前記送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方が調整され、
前記出力シャフトの第2回動範囲において、前記糸切りが作動する、
請求項3に記載のミシン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、ミシンに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ミシンに係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、送り歯を有するミシンが知られている。例えば縫製対象物の厚みや硬さに基づいて、送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方が調整される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-055108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来においては、送り歯の高さ及び傾きの調整が手動で行われていた。すなわち、作業者が工具を用いて送り歯の高さ及び傾きを調整していた。そのため、送り歯の高さ及び傾きの調整に時間と手間がかかっていた。
【0005】
本明細書で開示する技術は、送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方を効率良く調整することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、ミシンモータと、調整モータと、ミシン針を保持する針棒と、針棒の下方において縫製対象物を下方から支持する針板と、針板に支持される縫製対象物を送る送り歯と、ミシンモータが発生した動力に基づいて、針棒及び送り歯のそれぞれを作動させるミシン動力伝達機構と、調整モータが発生した動力に基づいて、針板に対する送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方を調整する送り歯調整機構と、を備える、ミシンを開示する。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、送り歯の高さ及び傾きの少なくとも一方が効率良く調整される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係るミシンを示す左上後方からの斜視図である。
図2は、実施形態に係るミシンフレームの内部を示す左上後方からの斜視図である。
図3は、実施形態に係るミシンフレームの内部を示す右上前方からの斜視図である。
図4は、実施形態に係るミシンフレームの内部を後方から見た図である。
図5は、実施形態に係るミシンフレームの内部を前方から見た図である。
図6は、実施形態に係るミシンフレームの内部を左方から見た図である。
図7は、実施形態に係るミシンフレームの内部を右方から見た図である。
図8は、実施形態に係るミシンフレームの内部を上方から見た図である。
図9は、実施形態に係るミシンフレームの内部を下方から見た図である。
図10は、実施形態に係るミシンを示すブロック図である。
図11は、実施形態に係るミシンフレームの内部の一部を示す右上前方からの斜視図である。
図12は、実施形態に係る偏心カムを示す右上前方からの斜視図である。
図13は、実施形態に係る偏心カムを示す左上後方からの斜視図である。
図14は、実施形態に係るピッチ調整機構を示す右上前方からの斜視図である。
図15は、実施形態に係る第1調整モータの動作を説明するための図である。
図16は、実施形態に係る送り歯調整機構を示す左上後方からの斜視図である。
図17は、実施形態に係る送り歯調整機構を左方から見た図である。
図18は、実施形態に係る送り歯調整機構を示す断面図である。
図19は、実施形態に係る送り歯の動作を模式的に示す図である。
図20は、実施形態に係る送り歯の動作を模式的に示す図である。
図21は、実施形態に係る糸切り機構を示す右上前方からの斜視図である。
図22は、実施形態に係る糸切り機構を右方から見た図である。
図23は、実施形態に係る糸切り機構を示す左上後方からの斜視図である。
図24は、実施形態に係る第2調整モータの動作を説明するための図である。
図25は、他の実施形態に係る押さえ上げ機構を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について図面を参照しながら説明する。実施形態においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。所定面内のX軸と平行な方向をX軸方向とする。X軸と直交する所定面内のY軸と平行な方向をY軸方向とする。所定面と直交するZ軸と平行な方向をZ軸方向とする。また、X軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθX方向とする。Y軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθY方向とする。Z軸を中心とする回転方向又は傾斜方向をθZ方向とする。また、X軸及びY軸を含む平面を適宜、XY平面、と称する。X軸及びZ軸を含む平面を適宜、XZ平面、と称する。Y軸及びZ軸を含む平面を適宜、YZ平面、と称する。XY平面は、所定面と平行である。XY平面とXZ平面とYZ平面とは直交する。
【0010】
実施形態においては、XY平面と水平面とが平行であることとする。X軸方向は、前後方向である。Y軸方向は、左右方向である。Z軸方向は、上下方向である。+X方向は、前方向であり、-X方向は、後方向である。+Y方向は、左方向であり、-Y方向は、右方向である。+Z方向は、上方向であり、-Z方向は、下方向である。なお、XY平面が水平面に対して傾斜してもよい。水平方向は、前後方向及び左右方向を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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