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公開番号
2024118512
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-02
出願番号
2023024826
出願日
2023-02-21
発明の名称
電力変換装置
出願人
サンデン株式会社
代理人
個人
主分類
H02M
1/08 20060101AFI20240826BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】スイッチング素子におけるスイッチングノイズとスイッチング損失の双方を効果的に改善することができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置1は、電力変換用のスイッチング素子SWと、このスイッチング素子SWのゲート31への電圧供給により、当該スイッチング素子SWをスイッチングする制御装置Contを備えたものであって、制御装置Contのターンオフ出力端子36とスイッチング素子SWのゲート31間に接続された抵抗切換回路37を備え、スイッチング素子SWのゲート31の電圧である入力電圧Vinに応じて、抵抗切換回路37の抵抗値を切り換える。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
電力変換用のスイッチング素子と、該スイッチング素子の制御電極への電圧供給により、当該スイッチング素子をスイッチングする制御装置を備えた電力変換装置において、
前記制御装置のターンオフ出力端子と前記スイッチング素子の制御電極間に接続された抵抗切換回路を備え、
前記スイッチング素子の制御電極の電圧である入力電圧に応じて、前記抵抗切換回路の抵抗値を切り換えることを特徴とする電力変換装置。
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【請求項2】
前記スイッチング素子のターンオフから当該スイッチング素子の入力電圧が所定値に低下するまでは前記抵抗切換回路の抵抗値を所定の小さい値とし、前記所定値以下となった場合、前記抵抗切換回路の抵抗値を所定の大きい値に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記スイッチング素子のターンオフの開始後、前記スイッチング素子の入力電圧は低下していくと共に、
前記所定値は、前記スイッチング素子の出力電圧が電源電圧に到達するタイミングにおける前記入力電圧の値P1より高く、前記スイッチング素子の入力電圧の低下度合いが急峻となる方向に変化するタイミングにおける当該入力電圧の値P2の手前に所定の余裕度αを考慮した値P2+α以下の範囲で設定されることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記所定値は、前記スイッチング素子の入力電圧の値P2に設定されることを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記抵抗切換回路は、
第1の抵抗及び第2の抵抗から成る第1の直列回路と、
半導体スイッチと第3の抵抗から成る第2の直列回路を備え、
前記第1の直列回路と前記第2の直列回路が並列に接続され、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗の接続点が前記半導体スイッチの制御電極に接続されており、
前記スイッチング素子の入力電圧が前記所定値より高い場合、前記半導体スイッチ素子はオンし、前記所定値以下となった場合に、前記半導体スイッチがオフすることを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちの何れかに記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記抵抗切換回路は、
ターンオン用抵抗及び第1の逆流防止ダイオードから成る第3の直列回路と、
前記第1の直列回路と前記第2の直列回路の並列回路に直列接続された第2の逆流防止ダイオードを更に備え、
前記第1の直列回路と前記第2の直列回路の並列回路と前記第2の逆流防止ダイオードの直列回路に対して、前記第3の直列回路が並列に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記スイッチング素子の入力電圧には前記所定値が複数設定されており、
前記スイッチング素子のターンオフから多段階で前記抵抗切換回路の抵抗値を大きくしていくことを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング素子をスイッチングして電力を変換する電力変換装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
インバータやコンバータ等の電力変換装置は、IGBTやMOSFET等の自己消弧型のスイッチング素子をスイッチング(オン/オフ)することで電極を変換している。この場合、スイッチング素子のスイッチングは当該スイッチング素子の制御電極に供給する電圧を制御装置(ゲートドライバ)により制御することで行われる。以下に、インバータとコンバータの回路例を示しながら、従来のスイッチング素子の制御について説明する。
【0003】
図1は電力変換装置の一例としてのインバータIVの電気回路の一例を示している。インバータ装置IVは、三相のインバータ回路2と、制御装置3を備えている。インバータ回路2は、直流電源4の直流電圧を三相交流電圧に変換してモータ6に印加する回路である。このインバータ回路2は、U相ハーフブリッジ回路7U、V相ハーフブリッジ回路7V、W相ハーフブリッジ回路7Wを有しており、各相のハーフブリッジ回路7U~7Wは、それぞれ上アームスイッチング素子8A~8Cと、下アームスイッチング素子8D~8Fを個別に有している。更に、各スイッチング素子8A~8Fには、それぞれフライホイールダイオード9が逆並列に接続されている。
【0004】
尚、各上下アームスイッチング素子8A~8Fは、この例ではIGBT(MOS構造をゲート部に組み込んだ絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)から構成されている。
【0005】
そして、インバータ回路2の上アームスイッチング素子8A~8Cのコレクタは、直流電源4及び平滑コンデンサ11の上アーム電源ライン12に接続されている。一方、インバータ回路2の下アームスイッチング素子8D~8Fのエミッタは、直流電源4及び平滑コンデンサ11の下アーム電源ライン13に接続され、平滑コンデンサ11で平滑された電源電圧Vdc(直流リンク電圧)がインバータ回路2に印加される構成とされている。
【0006】
この場合、U相ハーフブリッジ回路7Uの上アームスイッチング素子8Aと下アームスイッチング素子8Dが直列に接続され、上アームスイッチング素子8Aのエミッタに下アームスイッチング素子8Dのコレクタが接続されている。また、V相ハーフブリッジ回路7Vの上アームスイッチング素子8Bと下アームスイッチング素子8Eが直列に接続され、上アームスイッチング素子8Bのエミッタと下アームスイッチング素子8Eのコレクタが接続されている。更に、W相ハーフブリッジ回路7Wの上アームスイッチング素子8Cと下アームスイッチング素子8Fが直列に接続され、上アームスイッチング素子8Cのエミッタと下アームスイッチング素子8Fのコレクタが接続されている。
【0007】
そして、U相ハーフブリッジ回路7Uの上アームスイッチング素子8Aと下アームスイッチング素子8Dの接続点が、モータ6のU相の電機子コイルに接続され、V相ハーフブリッジ回路7Vの上アームスイッチング素子8Bと下アームスイッチング素子8Eの接続点は、モータ6のV相の電機子コイルに接続され、W相ハーフブリッジ回路7Wの上アームスイッチング素子8Cと下アームスイッチング素子8Fの接続点は、モータ6のW相の電機子コイルに接続されている。
【0008】
制御装置3はプロセッサを有するマイクロコンピュータから構成されており、外部から回転数指令値を入力し、モータ6から相電流(モータ電流)を入力して、これらに基づき、インバータ回路2の各上下アームスイッチング素子8A~8Fのオン/オフ状態(スイッチング)を制御する。具体的には、各上下アームスイッチング素子8A~8Fのゲート(本出願における制御電極)に印加する入力電圧(この例ではゲート電圧)を制御する。
【0009】
インバータIVの一般的な制御装置3は、相電圧指令演算部16と、PWM信号生成部17と、ゲートドライバ18等を有しており、相電圧指令演算部16が生成する相電圧指令値をPWM新語凹生成部17がPWM信号に変換し、このPWM信号に基づいてゲートドライバ18がスイッチング素子8A~8Fのゲートにターンオン出力とターンオフ出力を出力することにより、スイッチング素子8A~8Fをオン/オフしてモータ6に三相交流電圧を印加するものである。
【0010】
次に、図2は電力変換装置の他の例としてのコンバータCVの電気回路の一例を示している。この例のコンバータCVは直流電源(DC12V等の電源電圧Vdc。図示せず)をスイッチングして所定の直流電圧を生成するDC-DCコンバータである。
(【0011】以降は省略されています)
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