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公開番号
2025002568
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023102828
出願日
2023-06-22
発明の名称
熱マネジメントシステム
出願人
サンデン株式会社
代理人
弁理士法人平和国際特許事務所
主分類
B60H
1/22 20060101AFI20241226BHJP(車両一般)
要約
【課題】部品点数の増加を抑制しつつ空調と温調を行う熱マネジメントシステムを提供する。
【解決手段】熱マネジメントシステム1は、高温側熱媒体回路20は循環ポンプP20を含み、車載発熱機器温調回路としてのバッテリ温調回路40は循環ポンプP40を含み、低温側熱媒体回路30は循環ポンプP30を含む。回路を切り替えても、車室内の車室内の空調のために目標温度を管理する必要がある高温側熱交換器12や低温側熱交換器14を含む循環経路と、温調を行うバッテリ41やモータ51を含む循環経路とにいずれかの循環ポンプを割り当てることができる。よって、温調対象ごとに循環ポンプを設けなくてもよくなるので、循環ポンプの数の増加を抑制しつつ、空調と各車載発熱機器の温調とを行うことができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
冷媒が循環するように構成されており、圧縮機、高温側熱交換器、減圧装置、及び低温側熱交換器を含む冷媒回路と、
車室内に供給される空気を加熱するヒータコアを含み、前記高温側熱交換器を介して前記冷媒と熱交換可能な熱媒体が循環するように構成された高温側熱媒体回路と、
車室内に供給される空気を冷却するクーラコアを含み、前記低温側熱交換器を介して前記冷媒と熱交換可能な熱媒体が循環するように構成された低温側熱媒体回路と、
車載発熱機器を温調する温調部を含み、熱媒体が循環するように構成された車載発熱機器温調回路と、
ラジエータを含み、熱媒体が循環するように構成された室外熱交換回路と、
前記低温側熱媒体回路と前記車載発熱機器温調回路と前記室外熱交換回路との互いの接続と独立とを切替えられるように構成された流路切替装置と、を備えた熱マネジメントシステムであって、
前記高温側熱媒体回路は循環ポンプを含み、
前記車載発熱機器温調回路は循環ポンプを含み、
前記低温側熱媒体回路は、
前記低温側熱交換器を通過した熱媒体が前記クーラコアに向かう第1経路と、
前記クーラコアを通過した熱媒体が前記低温側熱交換器に向かう第2経路と、
前記第2経路上に配置した循環ポンプと、
前記低温側熱交換器を通過した熱媒体が前記流路切替装置を介して前記車載発熱機器温調回路又は前記室外熱交換回路に向かう第3経路と、
前記車載発熱機器温調回路又は前記室外熱交換回路から前記流路切替装置を介して前記低温側熱媒体回路に流れてきた熱媒体を前記循環ポンプよりも上流で前記第2経路を流れる熱媒体と合流させる第4経路と、
前記車載発熱機器温調回路又は前記室外熱交換回路から前記流路切替装置を介して前記低温側熱媒体回路に流れてきた熱媒体を前記循環ポンプよりも下流で前記第2経路を流れる熱媒体と合流させる第5経路と、を含む
熱マネジメントシステム。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記低温側熱媒体回路は、
前記クーラコアと、前記第2経路と前記第4経路の合流点との間で前記第2経路を流れる熱媒体の前記クーラコア側への逆流を防止する第1逆流防止装置と、
前記流路切替装置と、前記第2経路と前記第5経路の合流点との間で前記第5経路を流れる熱媒体の前記流路切替装置側への逆流を防止する第2逆流防止装置と、を含む
請求項1に記載の熱マネジメントシステム。
【請求項3】
前記車載発熱機器温調回路又は前記室外熱交換回路から前記流路切替装置を介して前記低温側熱媒体回路に流れてきた熱媒体を前記第4経路と前記第5経路とのいずれかに流す分岐装置を含む、
請求項1に記載の熱マネジメントシステム。
【請求項4】
前記分岐装置は、前記流路切替装置が前記低温側熱媒体回路と前記車載発熱機器温調回路とを接続するときに前記第5経路に熱媒体を流し、前記流路切替装置が前記低温側熱媒体回路と前記車載発熱機器温調回路とを接続しないときに前記第4経路に熱媒体を流す、
請求項3に記載の熱マネジメントシステム。
【請求項5】
前記低温側熱交換器を通過した熱媒体を前記第1経路と前記第3経路とに分配する分配装置を備える、
請求項1に記載の熱マネジメントシステム。
【請求項6】
前記車載発熱機器はバッテリである、
請求項1に記載の熱マネジメントシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱マネジメントシステムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車の利用が増えている。電気自動車では、車室内、各種車載機器等の温調にもバッテリの電力が用いられる。充電されたバッテリによる十分な走行距離を確保するためには、効率的に電力を利用する必要がある。例えば特許文献1,2には、ヒートポンプによる熱管理システムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6398764号
特開2023-025323
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、部品点数の増加を抑制しつつ、車室内の空調と車載発熱機器の温調を行うことが可能な熱マネジメントシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、熱マネジメントシステムは、冷媒が循環するように構成されており、圧縮機、高温側熱交換器、減圧装置、及び低温側熱交換器を含む冷媒回路と、車室内に供給される空気を加熱するヒータコアを含み、前記高温側熱交換器を介して前記冷媒と熱交換可能な熱媒体が循環するように構成された高温側熱媒体回路と、車室内に供給される空気を冷却するクーラコアを含み、前記低温側熱交換器を介して前記冷媒と熱交換可能な熱媒体が循環するように構成された低温側熱媒体回路と、車載発熱機器を温調する温調部を含み、熱媒体が循環するように構成された車載発熱機器温調回路と、ラジエータを含み、熱媒体が循環するように構成された室外熱交換回路と、前記低温側熱媒体回路と前記車載発熱機器温調回路と前記室外熱交換回路との互いの接続と独立とを切替えられるように構成された流路切替装置と、を備えた熱マネジメントシステムであって、前記高温側熱媒体回路は循環ポンプを含み、前記車載発熱機器温調回路は循環ポンプを含み、前記低温側熱媒体回路は、前記低温側熱交換器を通過した熱媒体が前記クーラコアに向かう第1経路と、前記クーラコアを通過した熱媒体が前記低温側熱交換器に向かう第2経路と、前記第2経路上に配置した循環ポンプと、前記低温側熱交換器を通過した熱媒体が前記流路切替装置を介して前記車載発熱機器温調回路又は前記室外熱交換回路に向かう第3経路と、前記車載発熱機器温調回路又は前記室外熱交換回路から前記流路切替装置を介して前記低温側熱媒体回路に流れてきた熱媒体を前記循環ポンプよりも上流で前記第2経路を流れる熱媒体と合流させる第4経路と、前記車載発熱機器温調回路又は前記室外熱交換回路から前記流路切替装置を介して前記低温側熱媒体回路に流れてきた熱媒体を前記循環ポンプよりも下流で前記第2経路を流れる熱媒体と合流させる第5経路と、を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、部品点数の増加を抑制しつつ、車室内の空調と車載発熱機器の温調を行うことが可能な熱マネジメントシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、第一実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、バッテリの冷却と車室内の冷房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図2は、第一実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、バッテリの加熱と車室内の暖房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図3は、第一実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、車室内の除湿暖房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図4は、第一実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、モータの排熱を回収して車室内の暖房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図5は、第一実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、バッテリを冷却するとともに、モータの排熱を回収して車室内の暖房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図6は、第一実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、熱媒体の循環によりモータの冷却を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図7は、第一実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、走行中にラジエータの除霜と車室内の暖房運転とを行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図8は、第二実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、バッテリの冷却と車室内の冷房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図9は、第二実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、バッテリの加熱と車室内の暖房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図10は、第二実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、車室内の除湿暖房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図11は、第二実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、バッテリの冷却を行うとともに、モータの排熱を回収して車室内の暖房運転を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図12は、第二実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、熱媒体の循環によりモータの冷却を行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
図13は、第二実施形態に係る熱マネジメントシステムの構成例の概略を示す図であって、走行中にラジエータの除霜と車室内の暖房運転とを行うときの熱マネジメントシステムの状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第一実施形態]
まず、第一実施形態について図面を参照して説明する。
【0009】
[システムの構成]
〈システムの概要〉
本実施形態は、冷媒回路と熱媒体回路とを有する熱マネジメントシステムに係る。本実施形態の熱マネジメントシステムは、電気自動車に搭載され、部品点数の増加を抑制しつつ、車室内の空調と車載発熱機器の温調を行うことが可能なように構成されている。
【0010】
図1乃至7は、本実施形態に係る熱マネジメントシステム1の構成例の概略を示す説明図である。熱マネジメントシステム1は、各種動作に応じて回路が切り替わるように構成されている。図1乃至7のそれぞれは、それら各種動作のうちの一部の動作時における回路構成を示す。
(【0011】以降は省略されています)
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