TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024118095
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024294
出願日2023-02-20
発明の名称マスコンクリート温度制御システム及び温度制御方法
出願人五洋建設株式会社
代理人弁理士法人朝日特許事務所
主分類E04G 21/02 20060101AFI20240823BHJP(建築物)
要約【課題】マスコンクリートの温度制御において従来工法における問題を解消する。
【解決手段】マスコンクリートCの外縁側部分に位置する温度制御管11の温度は、マスコンクリートCの中心部分Cmに位置する複数の温度制御管11の温度よりも高くなるよう制御される。これにより、マスコンクリートCの外縁側部分においては温度制御管11による加熱効果が発揮されて温度が上昇する一方、マスコンクリートCの中心部分Cmにおいては温度制御管11による冷却効果が発揮されて温度が下降する。このようにしてマスコンクリートCの固化時における内外温度差が抑制され、温度勾配の均一化を図ることが可能となる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
マスコンクリートに鉛直方向に挿入される複数の中空の管部材と、
各々の前記管部材の中空にそれぞれ挿入される複数の温度制御管と、
前記マスコンクリートの外縁側部分に位置する前記温度制御管の温度を、前記マスコンクリートにおいて前記外縁側部分よりも中心側に相当する中心部分に位置する前記温度制御管の温度よりも高くなるように制御する制御装置と
を備えるマスコンクリートの温度制御システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記温度制御管は軸方向で所定の長さに複数に区分された中空空間を備え、
前記制御装置は、
前記マスコンクリートの前記外縁側部分に位置する前記中空空間に対して、該中空空間内を流動する前記外縁側部分のマスコンクリートの温度よりも高い温度の液体を供給し、
前記マスコンクリートの前記中心部分に位置する前記中空空間に対して、該中空空間内を流動する前記中心部分のマスコンクリートの温度よりも低い温度の液体を供給する
請求項1記載のマスコンクリートの温度制御システム。
【請求項3】
前記温度制御管は、軸方向に所定の長さで複数に区分されて液体が充填されている中空空間と、当該中空空間内に設けられた発熱体とを有し、
前記制御装置は、前記発熱体の発熱温度を制御する
請求項1記載のマスコンクリートの温度制御システム。
【請求項4】
前記液体の温度は、温度応力解析の結果により決定される
請求項2又は3に記載のマスコンクリートの温度制御システム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記マスコンクリートを所定の立体形状である複数のメッシュに区分し、
前記液体の温度は、前記メッシュ単位の温度応力解析の結果により決定される
請求項4記載のマスコンクリートの温度制御システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記外縁側部分に位置する前記中空空間の液体の温度制御と、前記中心部分に位置する前記中空空間の液体の温度制御とを同時に行う
請求項2又は3に記載のマスコンクリートの温度制御システム。
【請求項7】
前記制御装置は、前記外縁側部分に位置する前記中空空間の液体の温度制御と、前記中心部分に位置する前記中空空間の液体の温度制御とをそれぞれ異なるタイミングと期間で行う
請求項2又は3に記載のマスコンクリートの温度制御システム。
【請求項8】
前記外縁側部分に位置する前記中空空間と前記中心部分に位置する前記中空空間との間に断熱材を備える
請求項2又は3のいずれか1項に記載のマスコンクリートの温度制御システム。
【請求項9】
前記温度制御管と前記管部材との間に熱伝導材を備え、さらに、前記断熱材は、前記外縁側部分に位置する前記中空空間と前記中心部分に位置する前記中空空間の区分に合わせて前記温度制御管と前記管部材との間に設けられている
請求項8記載のマスコンクリートの温度制御システム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の温度制御システムを用いて、マスコンクリートの温度を制御する温度制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、打設されたマスコンクリートの温度を制御するための技術に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
打設されたマスコンクリートが硬化する過程において水とセメントが反応して水和熱が発生することで内外温度差が生じ、その温度差によりマスコンクリートにひび割れが発生することが知られている。そこで、打設されたマスコンクリート表面を保温材で覆って内外温度差が所定の温度差(例えば15~20℃)になるまで存置することでひび割れの発生リスクを低減する手法が一般に知られている。また、特許文献1には、打設されたコンクリートに挿入されたパイプ群に冷水を通水することでコンクリートの水和熱を抑制し、ひび割れを抑制するパイプ群クーリングシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5973845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の手法では、マスコンクリートに対する保温機能は保温材や型枠の熱伝導率に依存するため、保温機能の調整を積極的に行うことが難しいという問題がある。また、マスコンクリートから保温材を取り外す際の急激な温度勾配(サーマルショック)によってひび割れのリスクが増大するという問題もある。そこで、本発明は、マスコンクリートの水和反応による温度勾配を有効に調整するシステム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明のマスコンクリート温度制御システムは、マスコンクリートに鉛直方向に挿入される複数の中空の管部材と、各々の前記管部材の中空にそれぞれ挿入される複数の温度制御管と、前記マスコンクリートの外縁側部分に位置する前記温度制御管の温度を、前記マスコンクリートにおいて前記外縁側部分よりも中心側に相当する中心部分に位置する前記温度制御管の温度よりも高くなるように制御する制御装置とを備えるマスコンクリートの温度制御システムを提供する。
【0006】
前記温度制御管は軸方向で所定の長さに複数に区分された中空空間を備え、前記制御装置は、前記マスコンクリートの前記外縁側部分に位置する前記中空空間に対して、該中空空間内を流動する前記外縁側部分のマスコンクリートの温度よりも高い温度の液体を供給し、前記マスコンクリートの前記中心部分に位置する前記中空空間に対して、該中空空間内を流動する前記中心部分のマスコンクリートの温度よりも低い温度の液体を供給するようにしてもよい。
【0007】
前記温度制御管は、軸方向に所定の長さで複数に区分されて液体が充填されている中空空間と、前記外縁側部分に位置する当該中空空間内に設けられた発熱体とを有し、前記制御装置は、前記発熱体の発熱温度を制御するようにしてもよい。
【0008】
前記液体の温度は、温度応力解析の結果により決定されるようにしてもよい。
【0009】
前記制御装置は、前記マスコンクリートを所定の立体形状である複数のメッシュに区分し、前記液体の温度は、前記メッシュ単位の温度応力解析の結果により決定されるようにしてもよい。
【0010】
前記制御装置は、前記外縁側部分に位置する前記中空空間の液体の温度制御と、前記中心部分に位置する前記中空空間の液体の温度制御とを同時に行うようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

五洋建設株式会社
炭素貯留混合材料
15日前
五洋建設株式会社
マスコンクリートのひび割れ抑制工法
8日前
五洋建設株式会社
処分対象物の計量システム及び計量方法
27日前
五洋建設株式会社
対象物投入管理装置、プログラム及び方法
2か月前
五洋建設株式会社
NDR工法における止水構造及びその設計方法
1か月前
五洋建設株式会社
マスコンクリート温度制御システム及び温度制御方法
18日前
五洋建設株式会社
桟橋検査方法、学習済モデル生成方法、及び桟橋検査装置
20日前
五洋建設株式会社
夾雑物吸引方法、及び捨石マウンド内夾雑物吸引システム
1か月前
五洋建設株式会社
洗掘防止部材、これを設置する設置方法および洗掘防止方法
1か月前
五洋建設株式会社
泥土圧シールド掘削機及びそのチャンバー内土質性状観測方法
1か月前
五洋建設株式会社
パルプリフトによる揚鉱方法およびこの揚鉱方法に使用される解泥装置
12日前
ライト工業株式会社
地盤のシリカ含有量算出方法及び地盤の強度推定方法
8日前
ライト工業株式会社
地盤のシリカ含有量算出方法及び地盤の強度推定方法
8日前
ライト工業株式会社
地盤のシリカ含有量算出方法及び地盤の強度推定方法
8日前
戸田建設株式会社
仮設建築物設計方法
1か月前
個人
店舗
1か月前
個人
組立式墓石
2か月前
個人
雪下ろし装置
1か月前
個人
軽トラ用テント
5日前
個人
外気流入防止装置
1か月前
個人
壁と柱の連結構造
1か月前
個人
転落防止補助手摺り
3か月前
有限会社成島畳店
防黴畳表
2か月前
個人
角形鋼管柱の梁接合装置
3か月前
三協立山株式会社
構造体
15日前
三協立山株式会社
構造体
15日前
個人
鉄筋コンクリート柱
2か月前
三協立山株式会社
構造体
25日前
コクヨ株式会社
パネル材
3か月前
三協立山株式会社
格子体
29日前
個人
通気性目隠し構造体
2か月前
三協立山株式会社
構造体
15日前
株式会社日本設計
壁構造
2か月前
ミサワホーム株式会社
住宅
2か月前
岡部株式会社
柱梁接合構造
3か月前
株式会社竹中工務店
建築物
3か月前
続きを見る