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公開番号2024117362
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-29
出願番号2023023423
出願日2023-02-17
発明の名称システム及び制御方法
出願人株式会社小松製作所
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類F01M 13/00 20060101AFI20240822BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】クランクケースの内部で水素ガスが着火することを防止し、かつ、コストや信頼性の悪化を抑制する。
【解決手段】システムは、水素を含む燃料での運転が可能なエンジンのクランクケース及びシリンダヘッドと、前記エンジンへ空気を吸入するエンジン吸気通路と、前記エンジン吸気通路から分岐し、前記クランクケースへ空気を導入するクランクケース吸気通路と、前記クランクケース吸気通路に配置され、前記クランクケース吸気通路を開閉する希釈空気バルブと、前記エンジン吸気通路から前記クランクケース吸気通路へ分岐する分岐部の上流に配置されたコンプレッサと、前記クランクケースの内部の水素濃度を検出する水素センサと、前記クランクケースの内部と前記シリンダヘッドの内部とを連通させる連通経路と、前記水素センサが検出した前記水素濃度に基づいて前記希釈空気バルブの開閉を制御する制御装置と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素を含む燃料での運転が可能なエンジンを含むシステムであって、
前記エンジンのクランクケース及びシリンダヘッドと、
前記エンジンへ空気を吸入するエンジン吸気通路と、
前記エンジン吸気通路から分岐し、前記クランクケースへ空気を導入するクランクケース吸気通路と、
前記クランクケース吸気通路に配置され、前記クランクケース吸気通路を開閉する希釈空気バルブと、
前記クランクケース吸気通路において前記希釈空気バルブの下流に配置された減圧弁と、
前記エンジン吸気通路から前記クランクケース吸気通路へ分岐する分岐部の上流に配置されたコンプレッサと、
前記クランクケースの内部の水素濃度を検出する水素センサと、
前記クランクケースの内部と前記シリンダヘッドの内部とを連通させる連通経路と、
前記水素センサが検出した前記水素濃度に基づいて前記希釈空気バルブの開閉を制御する制御装置と、を備える、
システム。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記水素センサが検出した前記水素濃度が閾値以上になった場合に、前記希釈空気バルブを所定以上に開く制御を行う、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記エンジン吸気通路において前記コンプレッサの下流かつ前記分岐部の上流に配置された吸気スロットルと、
前記クランクケース吸気通路において前記減圧弁の下流に配置され、前記減圧弁から前記クランクケースの内部へ向かう気体流れのみを許容する第1チェック弁と、
前記クランクケース吸気通路において前記希釈空気バルブと前記減圧弁との間の部分から分岐し、前記クランクケースの内部に連通するクランクケース連絡通路と、
前記クランクケース連絡通路に配置され、前記クランクケースの内部から前記クランクケース吸気通路へ向かう気体流れのみを許容する第2チェック弁と、を更に備える、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記シリンダヘッドの内部と前記エンジン吸気通路において前記コンプレッサの上流とを連通させるシリンダヘッド連絡通路と、
前記シリンダヘッド連絡通路から分岐し、前記シリンダヘッドの内部の空気を排出するシリンダヘッド排気通路と、
前記シリンダヘッド連絡通路から前記シリンダヘッド排気通路へ分岐する分岐部に配置され、前記シリンダヘッド排気通路が大気開放する第1経路と前記シリンダヘッド連絡通路が前記コンプレッサの上流に通じる第2経路とを切替する切替バルブと、を更に備える、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記制御装置は、前記水素センサが検出した前記水素濃度が閾値以上になった場合に、前記切替バルブに前記第2経路へ切替させる制御を行う、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記シリンダヘッドの内部と前記エンジン吸気通路において前記コンプレッサの上流とを連通させるシリンダヘッド連絡通路と、
前記シリンダヘッド連絡通路に配置されるフィルタと、を更に備える、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項7】
前記水素センサは、前記シリンダヘッド連絡通路において前記フィルタの下流に配置される、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記クランクケースの内部の圧力が所定以上になる前に前記クランクケースの内部の空気を逃がす圧力逃がし弁を更に備える、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項9】
水素を含む燃料での運転が可能なエンジンを含むシステムの制御方法であって、
前記システムは、
前記エンジンのクランクケース及びシリンダヘッドと、
前記エンジンへ空気を吸入するエンジン吸気通路と、
前記エンジン吸気通路から分岐し、前記クランクケースへ空気を導入するクランクケース吸気通路と、
前記クランクケース吸気通路に配置され、前記クランクケース吸気通路を開閉する希釈空気バルブと、
前記クランクケース吸気通路において前記希釈空気バルブの下流に配置された減圧弁と、
前記エンジン吸気通路から前記クランクケース吸気通路へ分岐する分岐部の上流に配置されたコンプレッサと、
前記クランクケースの内部の水素濃度を検出する水素センサと、
前記クランクケースの内部と前記シリンダヘッドの内部とを連通させる連通経路と、を備え、
前記制御方法は、
前記クランクケースの内部の水素濃度を取得する水素濃度取得ステップと、
前記水素濃度が閾値以上か否かを判定する水素濃度判定ステップと、
前記水素濃度が閾値以上であると判定した場合に前記希釈空気バルブを開くバルブ開ステップと、
前記水素濃度が閾値未満であると判定した場合に前記希釈空気バルブを閉じるバルブ閉ステップと、を含む、
制御方法。
【請求項10】
前記システムは、
前記シリンダヘッドの内部と前記エンジン吸気通路において前記コンプレッサの上流とを連通させるシリンダヘッド連絡通路と、
前記シリンダヘッド連絡通路から分岐し、前記シリンダヘッドの内部の空気を排出するシリンダヘッド排気通路と、
前記シリンダヘッド連絡通路から前記シリンダヘッド排気通路へ分岐する分岐部に配置され、前記シリンダヘッド排気通路が大気開放する第1経路と前記シリンダヘッド連絡通路が前記コンプレッサの上流に通じる第2経路とを切替する切替バルブと、を更に備え、
前記制御方法は、
前記水素濃度が閾値以上であると判定した場合に、前記切替バルブに前記第2経路へ切替させる第2経路切替ステップと、
前記水素濃度が閾値未満であると判定した場合に、前記切替バルブに前記第1経路へ切替させる第1経路切替ステップと、を含む、
請求項9に記載の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、システム及び制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
エンジンでは、シリンダとピストンとの間を抜けて燃焼室の気体がクランクケースに漏れ出る場合がある。この漏れ出る気体は、ブローバイガスと呼ばれている。エンジンとしては、水素を含む燃料での運転が可能なエンジンがある。水素ガスは、天然ガスやガソリン等の他の燃料に比べて可燃範囲が非常に広く、理論空燃比の10倍に希釈されても着火する。そのため、水素を含む燃料を使用するエンジンでは、クランクケースの内部において水素ガスの濃度が着火可能な程度に維持される可能性がある。そこで、水素を含む燃料での運転が可能なエンジンにおいて、クランクケースの内部で水素ガスが着火することを防止する必要がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、水素ガスを含む燃料での運転が可能な4ストロークエンジンが開示されている。このエンジンは、換気口が形成されたクランクケースと、クランクケースの外部と換気口とを連絡する換気流路と、換気流路に設けられた換気ファンと、を備える。換気ファンは、クランクケースの内部における水素ガスの濃度が可燃範囲の下限値を下回ることができる量の水素ガスを、水素ガス以外の気体とともにクランクケースの内部から外部へ強制的に排出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-127704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、新規で換気ファンの設置が必要となり、コストや信頼性が悪化する可能性が高い。そのため、コストや信頼性の悪化を抑制する上で改善の余地がある。
【0006】
そこで本発明は、クランクケースの内部で水素ガスが着火することを防止し、かつ、コストや信頼性の悪化を抑制することができるシステム及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るシステムは、水素を含む燃料での運転が可能なエンジンを含むシステムであって、前記エンジンのクランクケース及びシリンダヘッドと、前記エンジンへ空気を吸入するエンジン吸気通路と、前記エンジン吸気通路から分岐し、前記クランクケースへ空気を導入するクランクケース吸気通路と、前記クランクケース吸気通路に配置され、前記クランクケース吸気通路を開閉する希釈空気バルブと、前記クランクケース吸気通路において前記希釈空気バルブの下流に配置された減圧弁と、前記エンジン吸気通路から前記クランクケース吸気通路へ分岐する分岐部の上流に配置されたコンプレッサと、前記クランクケースの内部の水素濃度を検出する水素センサと、前記クランクケースの内部と前記シリンダヘッドの内部とを連通させる連通経路と、前記水素センサが検出した前記水素濃度に基づいて前記希釈空気バルブの開閉を制御する制御装置と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
上記態様によれば、クランクケースの内部で水素ガスが着火することを防止し、かつ、コストや信頼性の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態に係るシステムの概略構成図。
第1実施形態に係るシステムの制御方法の一例のフローチャート。
第2実施形態に係るシステムの概略構成図。
第3実施形態に係るシステムの概略構成図。
第3実施形態に係るシステムの制御方法の一例のフローチャート。
第4実施形態に係るシステムの概略構成図。
第4実施形態に係るシステムの制御方法の一例のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態においては、システムを構成するエンジンとして、水素エンジン(水素を含む燃料での運転が可能なエンジンの一例)を挙げて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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