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公開番号
2024111523
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-19
出願番号
2023016079
出願日
2023-02-06
発明の名称
燃料合成システム、及び、燃料合成方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
C10G
2/00 20060101AFI20240809BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】バイオマスに含まれる炭素成分を、炭化水素燃料の合成に効率的に利用する。
【解決手段】燃料合成システムは、バイオマスを原料としてガス化炉でガス化ガスを生成する。逆シフト反応器では、ガス化ガスに含まれる二酸化炭素及び水素を原料として、一酸化炭素を生成する。ガス化ガスに含まれる一酸化炭素、及び、逆シフト反応器で生成された一酸化炭素を含む合成ガスは、FT合成反応器において、炭化水素燃料を含む混合ガスの生成に用いられる。ガス化ガス、又は、混合ガスに含まれる二酸化炭素は、分離装置によって分離される。逆シフト反応器は、分離装置により分離された二酸化炭素を用いて逆シフト反応を行うように構成される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
バイオマスを原料としてガス化ガスを生成するためのガス化炉と、
前記ガス化ガスに含まれる二酸化炭素及び水素を原料として一酸化炭素を生成する逆シフト反応を行うための逆シフト反応器と、
前記ガス化ガスに含まれる一酸化炭素、及び、前記逆シフト反応器で生成された一酸化炭素を含む合成ガスから、炭化水素燃料を含む混合ガスを生成するFT合成反応を行うためのFT合成反応器と、
前記ガス化ガス、又は、前記混合ガスに含まれる二酸化炭素を分離するための分離装置と、
を備え、
前記逆シフト反応器は、前記分離装置により分離された前記二酸化炭素を用いて前記逆シフト反応を行うように構成された、燃料合成システム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記分離装置は、前記混合ガスから前記炭化水素燃料を蒸留精製するための蒸留精製器であり、
前記逆シフト反応器は、前記分離装置によって分離された前記二酸化炭素を用いて前記逆シフト反応を行う、請求項1に記載の燃料合成システム。
【請求項3】
前記分離装置は、前記FT合成反応器に供給される前記ガス化ガスを精製するためのガス精製部であり、
前記逆シフト反応器は、前記ガス精製部によって前記ガス化ガスから分離された二酸化炭素を用いて前記逆シフト反応を行う、請求項1に記載の燃料合成システム。
【請求項4】
水から水素及び酸素を生成する水電解反応を行うための水電解装置を更に備え、
前記水電解装置によって生成された前記水素を、前記FT合成反応、又は前記逆シフト反応の少なくとも一方の原料として供給するとともに、前記水電解装置によって生成された前記水素又は前記酸素の少なくとも一方を利用するように構成された、請求項1又は2に記載の燃料合成システム。
【請求項5】
前記水電解装置によって生成された前記水素を、前記FT合成反応器に供給するための第1水素供給路と、
前記水電解装置によって生成された前記水素を、前記逆シフト反応器に供給するための第2水素供給路と、
を備える、請求項4に記載の燃料合成システム。
【請求項6】
前記水電解反応は、再生エネルギ発電により得られる電力を用いて行われる、請求項4に記載の燃料合成システム。
【請求項7】
前記水電解装置は、前記逆シフト反応で生成された水を用いて前記水電解反応を行う、請求項4に記載の燃料合成システム。
【請求項8】
前記逆シフト反応は、前記ガス化炉の排熱を用いて行われる、請求項1又は2に記載の燃料合成システム。
【請求項9】
前記再生エネルギ発電の発電量に基づいて、前記逆シフト反応器に対する前記二酸化炭素の供給量を制御する、請求項6に記載の燃料合成システム。
【請求項10】
前記水素を前記FT合成反応器に供給するための第1水素供給路と、
前記第1水素供給路から分岐し、前記水素を前記逆シフト反応器に供給するための第2水素供給路と、
を備え、
前記第1水素供給路による前記水素の供給量が、前記FT合成反応における水素/一酸化炭素の比が第1値になり、且つ、前記第2水素供給路による前記水素の供給量が、前記逆シフト反応における水素/二酸化炭素の比が第2値になるように構成される、請求項1又は2に記載の燃料合成システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料合成システム、及び、燃料合成方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
炭化水素燃料を合成するための新たな資源としてバイオマスが注目を集めている。この種のバイオマスを用いた炭化水素燃料を合成するための技術として、例えば特許文献1及び2がある。また非特許文献1では、バイオマスを原料としてガス化炉で部分燃焼することでガス化を行い、得られたガス(ガス化ガス)からFT合成反応を利用して炭化水素燃料を合成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-231270号公報
特許第7150099号
【非特許文献】
【0004】
「草木バイオマスの浮遊外熱式ガス化と液体燃料合成」、Journal of the Japan Institute of Energy(日本エネルギー学会誌)第81巻、第12号、掲載番号908、1063~1068頁、長崎総合科学大学・新技術創成研究所、特任教授、坂井正康
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バイオマスをガス化することで得られるガス(ガス化ガス)には、炭化水素燃料を合成するために必要な一酸化炭素(CO)や水素(H
2
)に加えて、二酸化炭素(CO
2
)や水(H
2
O)のように、燃料合成に無効な副生物も含まれる。特に二酸化炭素(CO
2
)は反応性に乏しいため、燃料合成反応で反応することなく、そのまま外部に排出される。これは、バイオマスに含まれる炭素成分が燃料合成に利用されることなく排出されることにより、有効活用がなされていないことを意味する。
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされ、バイオマスに含まれる炭素成分を、炭化水素燃料の合成に効率的に利用可能な燃料合成システム、及び、燃料合成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態に係る燃料合成システムは、上記課題を解決するために、
バイオマスを原料としてガス化ガスを生成するためのガス化炉と、
前記ガス化ガスに含まれるCO
2
及びH
2
を原料としてCOを生成する逆シフト反応を行うための逆シフト反応器と、
前記ガス化ガスに含まれるCO、及び、前記逆シフト反応器で生成されたCOを含む合成ガスから、炭化水素燃料を含む混合ガスを生成するFT合成反応を行うためのFT合成反応器と、
前記ガス化ガス、又は、前記混合ガスに含まれるCO
2
を分離するための分離装置と、
を備え、
前記逆シフト反応器は、前記分離装置により分離された前記CO
2
を用いて前記逆シフト反応を行うように構成される。
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る燃料合成方法は、上記課題を解決するために、
バイオマスを原料としてガス化ガスを生成する工程と、
前記ガス化ガスに含まれるCO
2
及びH
2
を原料としてCOを生成する逆シフト反応を行う工程と、
前記ガス化ガスに含まれるCO、及び、前記逆シフト反応で生成されたCOを含む合成ガスから、炭化水素燃料を含む混合ガスを生成するFT合成反応を行う工程と、
前記ガス化ガス、又は、前記混合ガスに含まれるCO
2
を分離する工程と、
を備え、
前記逆シフト反応は、前記分離装置により分離された前記CO
2
を用いて行われる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、バイオマスに含まれる炭素成分を、炭化水素燃料の合成に効率的に利用可能な燃料合成システム、及び、燃料合成方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一実施形態に係る燃料合成システムの全体構成図である。
他の実施形態に係る燃料合成システムの全体構成図である。
他の実施形態に係る燃料合成システムの全体構成図である。
他の実施形態に係る燃料合成システムの全体構成図である。
他の実施形態に係る燃料合成システムの全体構成図である。
他の実施形態に係る燃料合成システムの全体構成図である。
他の実施形態に係る燃料合成システムの全体構成図である。
他の実施形態に係る燃料合成システムの全体構成図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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