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公開番号2024108957
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2023013642
出願日2023-01-31
発明の名称土木構造体
出願人株式会社 林物産発明研究所
代理人
主分類E03F 1/00 20060101AFI20240805BHJP(上水;下水)
要約【課題】 剛性柱と剛性梁からなる強固な骨組構造を安全、容易かつ低廉に構築できる土木構造体を提供する。
【解決手段】 水平方向に配列された鉛直方向に延びる複数の剛性柱及び複数の積層体と、水平方向に延びる複数の剛性梁を有する土木構造体であって、前記積層体は、鉛直方向に積層された複数の多脚台を有し、前記多脚台は、穴を有する一対の基板と、前記一対の基板を上下に離間させる複数の脚と、前記一対の基板の前記穴と連絡するパイプを有し、前記剛性梁は、隣接する一対の前記多脚台の前記穴に両端を突出させた状態で前記一対の前記多脚台の間に懸架され、前記剛性柱は、前記パイプに注入したコンクリートの硬化により形成される、土木構造体とした。
【選択図】 図2

特許請求の範囲【請求項1】
水平方向に配列された鉛直方向に延びる複数の剛性柱及び複数の積層体と、
水平方向に延びる複数の剛性梁を有する土木構造体であって、
前記積層体は、鉛直方向に積層された複数の多脚台を有し、
前記多脚台は、上下一対の穴あき基板と、前記基板を上下に離間させる複数の脚と、上下の前記穴に連絡するパイプを有し、
前記剛性梁は、隣接する一対の前記多脚台の前記穴に両端を突出させて当該一対の多脚台の間に懸架されるとともに、上下の前記多脚台の間で挟持され、
前記剛性柱は、前記パイプに注入したコンクリートの硬化により、前記穴に突出した前記剛性梁と一体化して形成される、土木構造体。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記多脚台の上下面に、前記穴から放射状に延びる梁溝が形成されており、
前記剛性梁は、上下の前記多脚台の前記梁溝に嵌合されている、請求項1の土木構造体。
【請求項3】
前記多脚台が一対のブロックを有し、
前記ブロックは、前記基板と、前記基板の一面から突起する複数のブロック脚を有し、
前記ブロック脚同士を対向させて積層した一対の前記ブロックにより前記多脚台が形成される、請求項1の土木構造体。
【請求項4】
前記ブロックは、前記基板の前記穴と連絡するとともに前記基板の前記一面から突起する両端開放のブロックパイプをさらに有し、
前記一対のブロックの前記ブロックパイプにより前記パイプが形成される、請求項3の土木構造体。
【請求項5】
前記剛性梁が、両端にパイプ溝を有し、
前記パイプが、前記パイプ溝に嵌合する、請求項1の土木構造体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主として土木工事等で使用される土木構造体(骨組構造体)に関し、特に、貯水槽として使用される土木構造体に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
高空隙率のブロックを多数積み上げた土木構造体を窪地に設置し、土で埋戻すことで、雨水の貯留空間を形成した貯留施設が知られている(特許文献1~3)。土木構造体はダム構造や盛土等の形成にも利用可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-211316号公報
特開2010-048010号公報
特開2018-131794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の土木構造体を構成するブロックはプラスチック製であるため、上方土圧/側方土圧への耐性に問題があり、クリープ変形する問題があった。出願人はこれまでコンクリート等の剛性材料を用いた土木構造体を検討してきたが、骨組構造の安定化方法や施工の安全性、容易性、費用等に様々な問題を有していた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願には、
水平方向に配列された鉛直方向に延びる複数の剛性柱及び複数の積層体と、
水平方向に延びる複数の剛性梁を有する土木構造体であって、
前記積層体は、鉛直方向に積層された複数の多脚台を有し、
前記多脚台は、穴を有する一対の基板と、前記一対の基板を上下に離間させる複数の脚と、前記一対の基板の前記穴と連絡するパイプを有し、
前記剛性梁は、隣接する一対の前記多脚台の前記穴に両端を突出させた状態で前記一対の前記多脚台の間に懸架され、
前記剛性柱は、前記パイプに注入したコンクリートの硬化により形成される、土木構造体が開示される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の1実施形態の土木構造体1を用いた貯留槽3を示す。
図2は、土木構造体1を詳細に示す。
図3は、例示的な多脚台40を示す。(a)は側面図。(b)は平面図(又は底面図)。(c)は剛性梁22,23との組図。
図4は、例示的なブロック50を示す。(a)は斜視図。(b)は底面図。(c)は側面図。
図5は、2種類の形状のパイプ43a,43bを示す。
図6は、例示的な3種類の剛性梁21,22,23を示す。
図7は、例示的な土台60を示す。(a)は平面図。(b)は側面図。(c)は剛性梁21との組図。
図8は、例示的な天板70を示す。
図9は、他の実施形態のブロック50Aを示す。(a)は斜視図。(b)は透視側面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本発明の1実施形態の土木構造体1を示す。土木構造体1を窪地2に設置して土で埋め戻すことで雨水等を貯留可能な貯留槽3を形成できる。土木構造体1を路面下や宅地下に設置して盛土として使用し、又は、ダム底に設置してダム構造を形成してもよい。
【0008】
図2は、土木構造体1をより詳細に示す。土木構造体1は、鉛直方向の複数の剛性柱10と、水平方向の複数の剛性梁20と、複数の積層体30を有する。図では、1つの剛性柱10と1つの積層体30が示されているが、これらは、図の水平方向に(例えば、前後左右方向及び/又はマトリクス状に)多数配列される。
【0009】
積層体30は、複数の多脚台40の積層体である。図では多脚台40は上下2段に積層されているが、段数は3以上でもよい。
【0010】
図3は、例示的な多脚台40を示す。多脚台40は、穴41a(貫通穴)を有する上下一対の基板41と、両基板41を上下に離間させる複数の脚42と、上下の基板41の穴41aと連絡するパイプ43を有する。多脚台40の上下面に穴41aから放射状に(例えば、四方に)延びる梁溝41bを有するとよい。
(【0011】以降は省略されています)

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