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公開番号2024108249
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2023012518
出願日2023-01-31
発明の名称コンバインのベルト伝動装置
出願人三菱マヒンドラ農機株式会社
代理人
主分類A01D 69/06 20060101AFI20240805BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】従動プーリから外されたベルトループ部をベルト保持部材に保持し、一連のメンテナンス作業や穀粒タンクの退避復帰移動などを能率よく行えるコンバインにおけるベルト伝動装置を提供する。
【解決手段】テンションクラッチ方式のベルト伝動装置15を介し穀粒タンク4のラセン体軸13を伝動すると共に、穀粒タンク4を脱穀装置3に近接した作業姿勢からメンテナンス作業姿勢に切換移動自在に構成するコンバイン1において、前記従動プーリ18の側方でベルト掛け替えスペースを有した位置に、外したベルト17を機体フレーム9側から支持するベルト保持部材16を設ける構造にした。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
走行装置(8)を備える機体フレーム(9)に、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置(3)と、選別済みの穀粒を貯留する穀粒タンク(4)とを並列状に配設し、該穀粒タンク(4)の底部内に沿って軸支される穀粒排出用のラセン体軸(13)をエンジン(11)からテンションクラッチ方式のベルト伝動装置(15)を介して伝動するに、該ベルト伝動装置(15)をエンジン(11)側の駆動プーリ(22)と前記穀粒タンク(4)のラセン体軸(13)に設ける従動プーリ(18)とに巻き掛けられるベルト(17)をクラッチプーリ(25)の操作により伝動入り切り自在に構成すると共に、伝動切り操作をして緩められたベルト(17)を従動プーリ(18)からベルト外しをしたのち、前記穀粒タンク(4)を脱穀装置(3)に近接した作業姿勢から該脱穀装置(3)から離して退避移動させるメンテナンス作業姿勢に切換移動自在に構成するコンバイン(1)において、
前記従動プーリ(18)の側方でベルト掛け替えスペースを有した位置に、機体フレーム(9)側から支持するベルト保持部材(16)を設けることにより、従動プーリ(18)から外したベルト(17)の縦向き姿勢にあるベルトループ部を姿勢維持してベルト保持部材(16)に保持して穀粒タンク(4)を切換移動可能にすることを特徴とするコンバインにおけるベルト伝動装置。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記ベルト保持部材(16)に、姿勢維持されるベルト(17)のベルトループ部が従動プーリ(18)側に傾倒することを規制する規制部(16d)を設けることを特徴とする請求項1に記載のコンバインにおけるベルト伝動装置。
【請求項3】
前記ベルト保持部材(16)をエンジン後部カバー(14)に設けると共に、該ベルト保持部材(16)に保持されるベルト(17)のベルトループ部の下部側を、機体フレーム(9)側に接当支持して規制することを特徴とする請求項1又は2に記載のコンバインにおけるベルト伝動装置。
【請求項4】
前記ベルト保持部材(16)を、従動プーリ(18)の上部高さより低くして設けることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載のコンバインにおけるベルト伝動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインのベルト伝動装置に関する。
続きを表示(約 4,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、前処理部で刈取った刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置と選別済みの穀粒を貯留する穀粒タンクとを、走行装置を備える機体フレームに並列状に近接設置した作業姿勢から、該穀粒タンクを機体後部に立設される支柱部材を支点に外側方に退避回動して脱穀装置の側方を開放するメンテナンス作業姿勢に切換自在にするコンバインが周知である。
この種コンバインは、穀粒タンクとエンジンとの間に形成されるベルト掛け替えスペースに設けられるテンションクラッチ方式のベルト伝動装置を介し、穀粒タンクの底部内に沿って軸支される穀粒排出用のラセン体軸を伝動するように構成されている。(例えば、特許文献1参照)
前記コンバインは穀粒タンクを外側方に退避移動する際に、先ず、ベルト伝動装置のクラッチプーリを下方移動操作しベルトを緩め伝動切り状態にする。次に、伝動メンテナンススペース内に手を差し入れ、緩んだベルトを駆動プーリ側を外すことなく、従動プーリ側のベルトループ部のみを外し機体フレーム側の駆動プーリとの接続を断つ。
このあと、機体フレーム側のストッパー部材を解除操作した穀粒タンクを、前記支持部材を支点に前部側を従動プーリと共に外側方に回動し、脱穀装置の側方を大きく開放するメンテナンス作業姿勢に切換える。
これによりコンバインは、開放された広いスペースと床部を介し脱穀装置や機体フレーム側の点検修理及び掃除などのメンテナンス作業をすることができる。そして、メンテナンス作業を終えたのち、穀粒タンクを復帰回動移動し元の位置に固定すると共に、ベルト掛け替えスペースを介して外したベルトループ部を従動プーリに巻き掛けてコンバイン作業を再開する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4856404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に示されるコンバインは、ベルト掛け替えスペース内で従動プーリから外されたベルトは、駆動プーリ側を巻き掛け支持した状態で自由端としてフリーになるベルトループ部がそのまま機体フレーム(床部)側に放置状態にされる。
このように外されたベルトループ部は、ベルト自身が製造時に付与される剛性と可撓性によってループ形状を不測に変形された状態でベルト掛け替えスペースや床面に捻じれて散乱した姿勢になる。
従って、穀粒タンクを側方回動しメンテナンス作業姿勢にする際や、床部を移動しておこなうメンテナンス作業をする時に、ベルトとの不測な接触による踏みつけや足への巻き付きなどの支障をきたすと共に、ループ形状が変形し乱されるのでベルト掛け替え作業を煩雑にし、メンテナンス作業を行い難く非能率するなどの問題を生じる。
一方、床部に不測に散乱した状態になるベルトは、穀粒タンクを復帰移動する際に、タンク底部に接触して挟み込まれたり奥側に押し込まれてベルト損傷を生じるなどの事態を発生するので、作業者はベルトループ部を片手で手繰り寄せて支持しながら、タンク移動に細心の注意を要し片手による復帰移動をしなければならないなど、タンク復帰移動操作を非能率にするなどの問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明は、第1に、走行装置8を備える機体フレーム9に、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3と、選別済みの穀粒を貯留する穀粒タンク4とを並列状に配設し、該穀粒タンク4の底部内に沿って軸支される穀粒排出用のラセン体軸13をエンジン11からテンションクラッチ方式のベルト伝動装置15を介して伝動するに、該ベルト伝動装置15をエンジン11側の駆動プーリ22と前記穀粒タンク4のラセン体軸13に設ける従動プーリ18とに巻き掛けられるベルト17をクラッチプーリ25の操作により伝動入り切り自在に構成すると共に、伝動切り操作をして緩められたベルト17を従動プーリ18からベルト外しをしたのち、前記穀粒タンク4を脱穀装置3に近接した作業姿勢から該脱穀装置3から離して退避移動させるメンテナンス作業姿勢に切換移動自在に構成するコンバイン1において、
前記従動プーリ18の側方でベルト掛け替えスペースを有した位置に、機体フレーム9側から支持するベルト保持部材16を設けることにより、従動プーリ18から外したベルト17の縦向き姿勢にあるベルトループ部を姿勢維持してベルト保持部材16に保持して穀粒タンク4を切換移動可能にすることを特徴としている。
第2に、前記ベルト保持部材16に、姿勢維持されるベルト17のベルトループ部が従動プーリ18側に傾倒することを規制する規制部16dを設けることを特徴としている。
第3に、前記ベルト保持部材16をエンジン後部カバー14に設けると共に、該ベルト保持部材16に保持されるベルト17のベルトループ部の下部側を、機体フレーム9側に接当支持して規制することを特徴としている。
第4に、前記ベルト保持部材16を、従動プーリ18の上部高さより低くして設けることを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に係る発明によれば、走行装置8を備える機体フレーム9に、刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置3と、選別済みの穀粒を貯留する穀粒タンク4とを並列状に配設し、該穀粒タンク4の底部内に沿って軸支される穀粒排出用のラセン体軸13をエンジン11からテンションクラッチ方式のベルト伝動装置15を介して伝動するに、該ベルト伝動装置15をエンジン11側の駆動プーリ22と前記穀粒タンク4のラセン体軸13に設ける従動プーリ18とに巻き掛けられるベルト17をクラッチプーリ25の操作により伝動入り切り自在に構成すると共に、伝動切り操作をして緩められたベルト17を従動プーリ18からベルト外しをしたのち、前記穀粒タンク4を脱穀装置3に近接した作業姿勢から該脱穀装置3から離して退避移動させるメンテナンス作業姿勢に切換移動自在に構成するコンバイン1において、前記従動プーリ18の側方でベルト掛け替えスペースを有した位置に、機体フレーム9側から支持するベルト保持部材16を設けることにより、
従動プーリ18から外してベルト17が縦向きのベルトループ部姿勢になるループ部を、姿勢維持した状態でメンテナンス間隔を有した側方に設けられるベルト保持部材16に速やかに保持することができる。
従って、従動プーリ18から外されループ状の自由端になるベルトループ部は、従来のもののように機体フレーム9の上に倒れたり捻じれるなどの乱れ姿勢にならないので、床部やメンテナンス間隔Hを利用しておこなう脱穀装置の点検修理や穀粒タンク4の退避及び復帰移動などを、外したベルト17に支障されることなく一連のメンテナンス作業及びベルト掛け替え作業などを能率よく行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、前記ベルト保持部材16に、姿勢維持されるベルト17のベルトループ部が従動プーリ18側に傾倒することを規制する規制部16dを設けることにより、
外されてベルト保持部材16に保持されたベルトループ部が、機体の傾きや振動などで従動プーリ18側に外れようとすることを規制部16dが規制しながら保持するので、駆動プーリ22との間でベルト掛け待機姿勢を乱すことなく長時間にわたり保持することができる。
請求項3に係る発明によれば、ベルト保持部材16をエンジン後部カバー14に設けると共に、該ベルト保持部材16に保持されるベルト17のベルトループ部の下部側を機体フレーム9側に接当支持可能にすることにより、
ベルト保持部材16を簡単で安価な構造にしながら、ベルトループ部の姿勢保持とベルト掛け替え作業を能率よく簡単にすることができる。
請求項4に係る発明によれば、前記ベルト保持部材16を、従動プーリ18の上部高さより低くして設けることにより、
ベルト外し作業をする際に、手など身体とベルト保持部材16の接触を回避したベルト掛け替え作業を行いやすくすることができると共に、ベルト保持部材16に保持されるベルト17をベルト保持部材16から外した位置から大きく上げ下げすることなく、且つベルトループ部の形状を乱すことなくベルト掛け替え作業をシンプルな動作によって速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
コンバインの全体を示す右側面図である。
図1の平面図である。
キャビンとエンジンと穀粒タンクを示す側面図である。
図3のキャビンとエンジンカバーを側方回動した状態を示す平面図である。
穀粒タンクのベルト伝動装置を示し、(a)は伝動入り状態を示す前方斜視図、(b)は伝動切り状態でベルトを外した姿勢を示す前方斜視図である。
第1実施形態に係るベルト保持部材を示す後方斜視図である。
図6の側面図である。
図6のベルト保持部材の拡大斜視図である。
第2実施形態に係るベルト保持部材を示す側面図である。
図9のベルト保持部材の使用態様を示す後方斜視図である。
図9のベルト保持部材の使用態様を示す作用側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の一実施の実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、コンバイン1は、穀稈を刈取る前処理部2と、刈取穀稈を脱穀し穀粒を選別する脱穀装置3と、選別済みの穀粒を一時的に貯留する穀粒タンク4と、脱穀済みの排稈を排出処理する後処理部5と、オペレータ着座用の運転座席と各種の操作具をキャビン6で囲う操縦部7と、左右一対のクローラ走行装置8を走行方向に沿わせて配設する機体フレーム9を備えている。
【0009】
穀粒タンク4に貯留された穀粒は、穀粒タンク4の底部側に構成される図示しないタンク樋と、該タンク樋に接続される縦パイプ4aと、該縦パイプ4aの上端に一体旋回可能で起伏動作可能に接続される穀粒排出オーガ4bを経由して機外に排出できるようになっている。(図3)
実施形態の穀粒タンク4は、タンク後壁の上下を縦パイプ4aに回動可能に設けた複数の回動支持部材4cに取付支持すると共に、タンク前側下部を切換ストッパ9a(図6)を介し機体フレーム9に回動可能に位置決め固定するように構成している。
そして、タンク外側壁の下部に形成される底部側の空間及び切換ストッパ9aなどの部位は、着脱又は回動可能に取付けられる蓋カバー10で開閉自在に覆っている。
【0010】
この構成により穀粒タンク4は、蓋カバー10を開いて切換ストッパ9aをストッパ解除すると、図2に示すように穀粒回収作業姿勢から、前記縦パイプ4aを中心に回動支持部材4cを介し2点鎖線で示すように側方回動し、脱穀装置3と操縦部7などとの間に大きな作業スペースを形成することができる。
これによりコンバインは、広い作業スペースを介し脱穀装置3やエンジン11及びその伝動構造部など各所のメンテナンス作業を容易にすることができる。そして、メンテナンス作業終了後には、逆順の動作によって穀粒タンク4を元の作業姿勢に復帰固定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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