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公開番号
2024112351
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-21
出願番号
2023017260
出願日
2023-02-08
発明の名称
植物栽培システム
出願人
株式会社マキシム
代理人
個人
主分類
A01G
31/00 20180101AFI20240814BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】水耕栽培あるいは土壌栽培において、簡単な手法で植物を極めて速い生育速度で栽培することができる植物栽培システムを提供する。
【解決手段】この植物栽培システムは、植物の種苗または植物に液体肥料を水道水または井戸水に溶かした養液21を供給するための管30と、管30の外周面の少なくとも一箇所に巻回されたコイルC
1
、C
2
と、コイルC
1
、C
2
に100Hz~10kHzの周波数領域に含まれる周波数の交流電流を流すための交流電流供給装置40とを有する。管30に養液21を流しながら交流電流供給装置40によりコイルC
1
、C
2
に交流電流を流す。交流電流は100Hz~10kHzの周波数領域の少なくとも一部の周波数領域、例えば4.5kHz~8kHzで連続的に周波数の増減を反復する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
植物の種苗または植物に液体肥料を水道水または井戸水に溶かした養液を供給するための管と、
上記管の外周面の少なくとも一箇所に巻回されたコイルと、
上記コイルに100Hz~10kHzの周波数領域に含まれる周波数の交流電流を流すための交流電流供給装置と、
を有し、
上記管に上記養液を流しながら上記交流電流供給装置により上記コイルに上記交流電流を流す植物栽培システム。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
上記交流電流は100Hz~10kHzの周波数領域の少なくとも一部の周波数領域で連続的に周波数の増減を反復する請求項1記載の植物栽培システム。
【請求項3】
上記少なくとも一部の周波数領域は4.5kHz~8kHzである請求項2記載の植物栽培システム。
【請求項4】
上記交流電流は上記少なくとも一部の周波数領域内で1秒間に複数回、周波数の増減を反復する請求項2記載の植物栽培システム。
【請求項5】
上記交流電流は方形波である請求項1記載の植物栽培システム。
【請求項6】
上記植物の種苗または植物を水耕栽培するための栽培槽を有し、
上記栽培槽に上記養液を上記管を通して循環または散布する請求項1記載の植物栽培システム。
【請求項7】
上記植物の種苗または植物を土壌栽培し、
上記植物の種苗または植物に上記養液を上記管を通して散布する請求項1記載の植物栽培システム。
【請求項8】
上記植物は野菜または果実である請求項1~7のいずれか一項記載の植物栽培システム。
【請求項9】
上記野菜はねぎ、小松菜またはレタスであり、上記果実はいちごである請求項8記載の植物栽培システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は植物栽培システムに関し、野菜や果物などの各種の植物の水耕栽培や土壌栽培に適用して好適なものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、食料危機等を背景として、簡単に植物を栽培できる水耕栽培が注目されている。水耕栽培は、土を使わず液体肥料を水に溶かした養液を種苗に散布あるいは栽培槽に循環させて栽培する方法である。水耕栽培は、外気に触れることなく植物を育てることで害虫が寄りつかず農薬に依存しないでよいことや、土壌栽培と比較して生育速度が速い、天候に左右されず一定の収穫量が見込める、肥料の調整が楽で品質の安定が見込める等の種々のメリットを有する。これらのメリットにより、近年、オフィスをはじめ、日光の当たらない工場等でも水耕栽培が盛んに行われるようになっており、農業とは異なる異業種業界からの参入も増えているのが現状である。
【0003】
従来より、植物の水耕栽培に用いられるシステムあるいはプラントとして種々のものが知られている(例えば、特許文献1、2、3、非特許文献1参照)。
【0004】
なお、液体を流す管にソレノイド型のコイルを巻回し、このコイルにほぼ700~3000Hzの範囲の周波数領域で連続的に周波数の変化を反復する交流電流を流すことにより、管の内壁へのスケール生成防止や管の内壁に付着したスケールの除去を図るスケール生成および/またはスケール付着防止用液体処理装置が知られている(特許文献4)。また、水道管にソレノイド型のコイルを巻回し、このコイルに3.6~7.5kHzの範囲の周波数領域で連続的に周波数の変化を反復する交流電流を流すことにより水道管内壁へのスケール生成防止や水道管の内壁に付着したスケールの除去を図る水道水用水処理装置が知られており、既に実用化されている(特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-211915号公報
特開2015-216872号公報
特開2022-188483号公報
米国特許第5074998号明細書
実用新案登録第3224220号明細書
【非特許文献】
【0006】
[令和4年12月26日検索]、インターネット〈URL:https://eco-guerrilla.jp〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の水耕栽培システムでは、必ずしも十分な生育速度が得られず、収穫までに長時間を要する等の問題があり、改善の余地があった。一方、土壌栽培でも、同様であった。
【0008】
そこで、この発明が解決しようとする課題は、水耕栽培あるいは土壌栽培において、簡単な手法で植物を極めて速い生育速度で栽培することができる植物栽培システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記の課題の解決を図る技術の開発を目的として長年に亘り鋭意検討を行った結果、特許文献5記載の水道水用水処理装置で使用されているコイルと同様なコイルを水耕栽培システムまたは土壌栽培システムに養液を供給するための管に巻回し、この管に養液を流しながらコイルに特許文献5記載の交流電流供給装置と同様な装置を用いて交流電流を流し、管から養液を種苗に供給することにより、極めて速い生育速度で植物を水耕栽培または土壌栽培することができるという新たな効果が得られることを見出し、さらにこの知見に基づいて検討を重ねてこの発明を案出するに至った。本発明者らの知る限り、このような効果が得られることはこれまで報告されていない。このような効果が得られる理由については現在解明中であるが、次のような理由が考えられる。すなわち、管に流す養液に対して上記のような処理を行うことにより、管の内壁に養液中の液体肥料の一部を餌にして成長するアオコ等のスライムが管の内壁から剥がれ、スライムの再度の形成も防止される結果、管から種苗に供給される養液により種苗に十分な栄養が与えられ、種苗の生育が促進される。また、上記のような処理を行うことにより、水道水または井戸水に溶かす液体肥料の溶解力を大きくすることができ、その結果、種苗の生育が促進される。さらに、上記のような処理を行うことにより、水道水または井戸水に溶かす液体肥料の分散性の向上および小粒子化を図ることができ、液体肥料が根に良く吸収されるようになり、その結果、種苗の生育が促進される。
【0010】
すなわち、上記課題を解決するために、この発明は、
植物の種苗または植物に液体肥料を水道水または井戸水に溶かした養液を供給するための管と、
上記管の外周面の少なくとも一箇所に巻回されたコイルと、
上記コイルに100Hz~10kHzの周波数領域に含まれる周波数の交流電流を流すための交流電流供給装置と、
を有し、
上記管に上記養液を流しながら上記交流電流供給装置により上記コイルに上記交流電流を流す植物栽培システムである。
(【0011】以降は省略されています)
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