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公開番号2024106092
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2023010196
出願日2023-01-26
発明の名称健康管理支援装置および健康管理支援プログラム
出願人株式会社Fam’s,国立大学法人東北大学
代理人個人
主分類G16H 10/40 20180101AFI20240731BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】できるだけ多くの個人が自らの健康管理を改善し、心身の状態を改善できるように、個人の健康管理を支援する健康管理支援装置および健康管理支援プログラムを提供する。
【解決手段】健康管理支援サーバ10は、健診データと、未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、健診項目の計測結果または未病項目の検査結果について、それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行う分析処理部80と、分析処理部80によって生成された分析データに応じた説明画像を提示する推奨提示処理部90とを有する。分析処理部80は、健診データ、未病検査データのそれぞれに関して分析処理を実行して個別分析データを生成する個別分析処理部と、計測結果の異常レベルと検査結果の異常レベルとにしたがい、健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置。
続きを表示(約 3,300 文字)【請求項2】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果の前記異常レベルまたは前記複数の未病項目それぞれの検査結果の前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置。
【請求項3】
個人の健康状態を示すデータであって、該個人の血圧、血中脂質、肝機能、腎機能といった複数の健診項目それぞれの計測結果を示す健診データと、尿、便、唾液といった検体を用いた未病に関する検査項目である複数の未病項目それぞれの検査結果を示す未病検査データのいずれか少なくとも一方を用いて、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果について、前記計測結果または検査結果それぞれの異常レベルを判定する分析処理を行い、該分析処理の結果を示す分析データを生成する分析処理手段と、
該分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記複数の健診項目それぞれの計測結果の前記異常レベルまたは前記複数の未病項目それぞれの検査結果の前記異常レベルの経年変化に基づいて、前記異常レベルが正常ではないまま継続する経年異常または前記異常レベルが悪化している経年悪化を抽出する経年分析処理を行い、その分析結果を示す経年変化分析データを生成する経年変化分析手段と、
前記分析処理手段によって生成された前記分析データを用いて、前記計測結果または検査結果それぞれの前記異常レベルに基づいて、前記計測結果または検査結果それぞれの将来における異常の程度を示す将来異常レベルを予測する予測変化分析処理を行い、その予測結果を示す予測変化分析データを生成する予測変化分析手段と、
前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記健診項目および前記未病項目の内容並びにそれぞれの前記異常レベルの説明を含む説明画像を前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい提示する提示手段とを有し、
前記分析処理手段は、前記健診データ、未病検査データのそれぞれに関して前記分析処理を実行し、その実行結果を示す個別分析データを前記分析データとして生成する個別分析処理部と、該個別分析処理部によって生成された前記個別分析データを用いて、前記複数の健診項目のいずれかの計測結果の前記異常レベルと、前記複数の未病項目のいずれかの検査結果の前記異常レベルとにしたがい、前記健康状態の異常の程度を示す複合異常レベルを判定する複合分析処理部とを有する健康管理支援装置。
【請求項4】
前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果であって、前記異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項1~3のいずれか一項記載の健康管理支援装置。
【請求項5】
前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果であって、前記異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第1の推奨品として決定し、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データにしたがい、前記異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第2の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項2記載の健康管理支援装置。
【請求項6】
前記分析処理手段によって生成された前記分析データにしたがい、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果であって、前記異常レベルが正常ではないことを示す異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第1の推奨品として決定し、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データにしたがい、前記異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第2の推奨品として決定し、前記予測変化分析手段によって生成された前記予測変化分析データにしたがい、前記異常結果の改善または該異常結果の改善のための行動変容に有用な商品または役務を第3の推奨品として決定する推奨品決定手段を更に有する請求項3記載の健康管理支援装置。
【請求項7】
前記提示手段は、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた経年変化説明画像を前記説明画像とともに提示する請求項2記載の健康管理支援装置。
【請求項8】
前記提示手段は、前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記経年変化分析手段によって生成された前記経年変化分析データに応じた経年変化説明画像および前記健診項目それぞれの計測結果または前記未病項目それぞれの検査結果を説明する画像であって、前記予測変化分析手段によって生成された前記予測変化分析データに応じた予測変化分析説明画像を前記説明画像とともに提示する請求項3記載の健康管理支援装置。
【請求項9】
前記提示手段は、前記推奨品決定手段によって決定された前記第1の推奨品、第2の推奨品および第3の推奨品を前記説明画像とともに提示する請求項6記載の健康管理支援装置。
【請求項10】
前記健診データと、前記未病検査データとが前記個人に固有の会員コードに関連付けて記憶され、かつ前記健診データと、前記未病検査データのいずれか一方又は双方とも利用可能か否かを示す利用区分が記憶されている健診・検査データ記憶手段を更に有し、
前記個別分析処理部は、前記健診・検査データ記憶手段に記憶されている前記利用区分にしたがい、前記健診データまたは前記未病検査データのいずれか一方について、または双方について、前記分析処理を実行する請求項1~3のいずれか一項記載の健康管理支援装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、個人の健康管理を支援する健康管理支援装置および健康管理支援プログラムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、個人が自らの血圧、体温、体重といった身体に関する基本的なデータ(身体データともいう)を計測し、その結果に基づき、食事の改善や運動の実行等を行い、それによって、自らの健康状態を良好に保持すること(健康管理ともいう)が行われている。
【0003】
また、個人が自らの健康状態を詳しく調べるため、医療機関等による健康診断("健診"ともいう)を受けることがある。個人が健康診断を受けるときは、個人が医療機関等に行き、血液検査のための採血や、血圧の測定、胸部X線の撮影などを受けることが必要とされる。
【0004】
近年、健康状態と関連したテーマに関する郵送検査サービスが民間事業者によって提供されている。例えば、胃がんのリスクを高めるピロリ菌の抗体の有無を調べる尿検査や、腸内フローラの状態を測る便検査等がある。
【0005】
そして、個人が自らの健康状態を調べるときは、自らの計測によって、身体データが得られる。また、健康診断や郵送検査サービスが行われると、その結果に関するデータ、例えば、γ-GTP,クレアチニンの数値や、血糖値、血圧、ピロリ菌の有無などのデータ(以下これらを「診断結果データ」という)が医療機関や民間事業者から検査を受けた個人に提供される。
【0006】
従来、個人自らが計測した身体データや、診断結果データを用いた個人向けのサービスに関する技術が知られていた。例えば、測定データに基づく分析処理結果および助言等が検査を受けた個人に提供されるサービスに関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、健康状態を改善する行為に応じた助言内容が提供されるサービスに関する技術(例えば、特許文献2参照)や、健診データを用いて個人に提供されるサービスが決定され、そのサービスが個人に提供されることによって、健康診断を受けるインセンティブを高める技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2002-123613号公報
特開2006-3991号公報
特開2021-22333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したように、従来、個人自らが計測した身体データや、診断結果データを用いた個人向けのサービスが知られていた。そのため、上記の従来技術によって、個人が自らの計測結果や診断結果に応じた助言を受けることができる。また、健康診断を受けようとするインセンティブが高められる。
【0009】
しかし、中には、自らの健康状態に関心がないか、関心がとても低いといった自らの健康管理に消極的な個人や、自らの健康状態を過信している個人が存在している。そのような個人は、健診を受けないし、健診を受けたとしても、その結果を確認しないことも多い。そのため、従来の助言等の支援があっても、医療機関が受診されない場合が考えられる。また、個人が不安を持っている場合や、健康診断の結果や診断項目の意味内容に誤解が生じている場合には、個人が医療機関を受診する時期が遅れることもある。
【0010】
こうした事態に対応するためには、従来の健康管理において、1)健康状態に異常があるか否かの確認が煩わしい、2)健康診断の結果や診断項目の意味内容、診断結果の健康状態への影響を理解することが難しい、という2つの課題が解決されることが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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