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公開番号2024103641
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024087826,2018206574
出願日2024-05-30,2018-11-01
発明の名称ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法
出願人キリンホールディングス株式会社
代理人弁理士法人フィールズ国際特許事務所
主分類C12C 7/04 20060101AFI20240725BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】プリン体濃度が低減されたビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法の提供

【解決手段】本発明によれば、ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法であって、
麦芽使用比率が0~50%の場合には発酵開始時点の亜鉛濃度が0.1ppm以上の仕込
液を用いて発酵を行い、麦芽使用比率が50%超~100%の場合には発酵開始時点の亜
鉛濃度が0.2ppm以上の仕込液を用いて発酵を行うことを特徴とする、製造方法が提
供される。本発明においては、仕込液の亜鉛濃度の調整を、発酵開始時点よりも前におけ
る亜鉛源の添加により行うことができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法であって、麦芽使用比率が0~50%の
場合には発酵開始時点の亜鉛濃度が0.1ppm以上の仕込液を用いて発酵を行い、麦芽
使用比率が50%超~100%の場合には発酵開始時点の亜鉛濃度が0.2ppm以上の
仕込液を用いて発酵を行うことを特徴とする、製造方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
麦芽使用比率が0~50%の場合には発酵開始時点における仕込液の亜鉛濃度が0.1
ppm以上となるように仕込液の亜鉛濃度を調整し、麦芽使用比率が50%超~100%
の場合には発酵開始時点における仕込液の亜鉛濃度が0.2ppm以上となるように仕込
液の亜鉛濃度を調整する工程を含んでなる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
仕込液の亜鉛濃度の調整を、発酵開始時点よりも前における亜鉛源の添加により行う、
請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
亜鉛源が、硫酸亜鉛である、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
仕込液の亜鉛濃度の調整を、発酵開始時点よりも前におけるプロテアーゼ処理により行
う、請求項2に記載の製造方法。
【請求項6】
ビールテイスト発酵アルコール飲料のプリン体濃度が、10.0mg/100mL未満
である、請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項7】
ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造における発酵液のキサンチン濃度の上昇を抑
制する方法であって、麦芽使用比率が0~50%の場合には発酵開始時点の亜鉛濃度が0
.1ppm以上の仕込液を用いて発酵を行い、麦芽使用比率が50%超~100%の場合
には発酵開始時点の亜鉛濃度が0.2ppm以上の仕込液を用いて発酵を行うことを特徴
とする、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法に関する。本発明はまた、ビー
ルテイスト発酵アルコール飲料の製造における発酵液のキサンチン濃度の上昇抑制方法に
も関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
発酵麦芽飲料であるビール中には、プリン体が40~100mg/L程度存在するとい
われている。プリン体は、食餌として摂取された場合、尿酸に分解される。高尿酸血症に
おける食餌制限では、このプリン体の摂取の制限がなされる場合があるが、肉、卵、肝等
のプリン体高含有食物に加えて、ビール等の発酵麦芽飲料も食餌制限を受けることがある
。このため、ビール等の発酵麦芽飲料についてもプリン体を低減した製品が望まれる。
【0003】
これまでに、ビール等の発酵麦芽飲料においてプリン体を低減化する技術としては、ビ
ールの麦汁にヌクレオシド・フォスフォリラーゼおよび/またはヌクレオシダーゼを作用
させて、麦汁中のヌクレオシドを分解させ、プリン体の濃度を低減させる技術(特許文献
1)が知られている。また、発酵麦芽飲料の製造工程において、プリン体を選択的に吸着
する吸着剤で仕込液からプリン体を吸着、除去することにより、発酵麦芽飲料のプリン体
濃度を低減させる技術(特許文献2)も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第96/25483号
特開2004-290071号公報
【発明の概要】
【0005】
本発明者らは今般、ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造において、所定の亜鉛濃
度の仕込液を用いることにより、発酵中に生成されるキサンチン量を低減することができ
、プリン体濃度が低減されたビールテイスト発酵アルコール飲料を製造できることを見出
した。本発明者らはまた、この知見は麦芽使用比率によらずにビールテイスト発酵アルコ
ール飲料の製造に適用可能であることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくもので
ある。
【0006】
本発明は、プリン体濃度(特にキサンチン濃度)が低減されたビールテイスト発酵アル
コール飲料の製造方法と、ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造における発酵液中の
キサンチン濃度の上昇を抑制する方法を提供することを目的とする。
【0007】
本発明によれば以下の発明が提供される。
[1]ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造方法であって、麦芽使用比率が0~50
%の場合には発酵開始時点の亜鉛濃度が0.1ppm以上の仕込液を用いて発酵を行い、
麦芽使用比率が50%超~100%の場合には発酵開始時点の亜鉛濃度が0.2ppm以
上の仕込液を用いて発酵を行うことを特徴とする、製造方法。
[2]麦芽使用比率が0~50%の場合には発酵開始時点における仕込液の亜鉛濃度が0
.1ppm以上となるように仕込液の亜鉛濃度を調整し、麦芽使用比率が50%超~10
0%の場合には発酵開始時点における仕込液の亜鉛濃度が0.2ppm以上となるように
仕込液の亜鉛濃度を調整する工程を含んでなる、上記[1]に記載の製造方法。
[3]仕込液の亜鉛濃度の調整を、発酵開始時点よりも前における亜鉛源の添加により行
う、上記[2]に記載の製造方法。
[4]亜鉛源が、硫酸亜鉛である、上記[3]に記載の製造方法。
[5]仕込液の亜鉛濃度の調整を、発酵開始時点よりも前におけるプロテアーゼ処理によ
り行う、上記[2]に記載の製造方法。
[6]ビールテイスト発酵アルコール飲料のプリン体濃度が、10.0mg/100mL
未満である、上記[1]~[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]ビールテイスト発酵アルコール飲料の製造における発酵液のキサンチン濃度の上昇
を抑制する方法であって、麦芽使用比率が0~50%の場合には発酵開始時点の亜鉛濃度
が0.1ppm以上の仕込液を用いて発酵を行い、麦芽使用比率が50%超~100%の
場合には発酵開始時点の亜鉛濃度が0.2ppm以上の仕込液を用いて発酵を行うことを
特徴とする、方法。
【0008】
本発明によれば、プリン体濃度が2.0mg/100mL未満に低減されつつもビール
テイスト発酵アルコール飲料としての風味や香味を保持したビールテイスト発酵アルコー
ル飲料を製造することができる。このため本発明は、消費者の健康志向等、多様なニーズ
に応えることができる点で有利である。
【発明の概要】
発明の具体的説明
【0009】
本発明において「ビールテイスト」は、通常にビールを製造した場合、すなわち、酵母
等による発酵に基づいてビールを製造した場合に得られるビール特有の味わい、香りを意
味する。
【0010】
本発明において「ビールテイスト発酵アルコール飲料」は、炭素源、窒素源および水等
を原料として酵母により発酵させた飲料を意味し、ビール、発泡酒、その他の醸造酒およ
び原料として麦芽を使用するビールや発泡酒にアルコールを添加してなる飲料(例えば、
酒税法上、「リキュール(発泡性)(1)」に分類されるリキュール系新ジャンル飲料)
が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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